自動車税の延滞金はいつから発生する?滞納時の対処法は?

毎年五月になると、自動車税を納めなければいけません。自動車税を納めないと車検を通すこともできません。

しかし、中には、うっかり自動車税を払い忘れてしまった方もいると思います。滞納すると延滞金が発生しますが、一体いくらくらいになるのでしょうか?

さらに、滞納を続けていると、延滞金以外にも、財産が差押さえられてしまう恐れがあります。

本記事では、自動車税の延滞金の金額や、滞納するリスク、万が一自動車税を滞納してしまった時の対処法についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください!

自動車税の金額はいくら?

自動車税はそもそもいくらになるのでしょうか?

自動車税は、排気量で決まるようになっています。

例えば、排気量が1リットル以下の自家用車の場合は年間で29,500円、営業用に使用する場合は年間7,500円です。

そこから排気量が0.5リットルあがるにつれ税額もあがり、排気量が6リットルを超えると自家用に使用する場合で111,000円、営業用に使用する場合で40,700円になります。

排気量によって税額が変わる理由は、排気量が大きいと環境負荷が高いからとか、排気量の大きい自動車は道路を傷めやすいなどです。

下記の表は、排気量ごとの自動車税になります。

排気量自家用営業用
1リットル以下29,500円7,500円
1リットル超1.5リットル以下34,500円8,500円
1.5リットル超2リットル以下39,500円9,500円
2リットル超2.5リットル以下45,000円13,800円
2.5リットル超3リットル以下51,000円15,700円
3リットル超3.5リットル以下58,000円17,900円
3.5リットル超4リットル以下66,500円20,500円
4リットル超4.5リットル以下76,500円23,600円
4.5リットル超6リットル以下88,000円27,200円
6リットル超111,000円40,700円

ちなみに、自動車税などの税金は、都道府県税として扱われられ、道路整備などの目的に使用されることが一般的です。

自動車税の延滞金はいつから発生する?遅延料はいくら?

納付期限は5月末まで!

自動車税は毎年4月1日時点の自動車の所有者に都道府県が課す地方税で、5月のはじめに自動車の所有者宛に自動車税納付書というものが届きます。

この自動車税納付書の案内にしたがって、自動車税を納付します。

支払い期限は5月末日までと設定されています。そのため、支払い期限が過ぎた6月の頭から延滞金が発生します。

延滞金はいくらかかる?

自動車税の納税額に対して決められた金利が設定されていて、その金利を元に延滞した日数を日割りにして算出します。

納付期限から1ヵ月以内までは年2.6%、1ヵ月を超えると8.2%で日割り計算されて延滞金がかかります。

適用期間1ヶ月以内の場合1ヵ月~
年間金利2.6%8.9%

例えば、排気量が2~2.5リットル以下の自家用車を乗っている場合なら納期限から1ヶ月間の延滞金は下記の式で表せます。

51,000円 × 2.6% ÷ 365 × 30 = 109円

納期限1ヶ月以降の1日あたりの延滞金は下記のようになります。

51,000円 × 8.9% ÷ 365  = 12.4円

つまり、2ヶ月延滞した場合、延滞金は、481円となります。

1000円未満は切り捨て!999円未満なら延滞金は発生しない

ただし、延滞金は1000円未満の場合切り捨てとなります。

つまり、実質、999円までは延滞金が発生しないのです。

だから、排気量が2~2.5リットル以下の自家用車なら、101日までなら、延滞金は1000円未満なので0円となります。

また、1,000円を超えた場合は、100円未満が切り捨てになるので覚えておくと良いでしょう。

しかし、延滞金がかからないからといって、滞納するのはやめましょう!

自動車税を支払わないと、財産を差し押さえられてしまう可能性があるからです。

次のパートでは自動車税を滞納し続けるリスクについてご紹介します。

自動車税を滞納し続けるリスクとは?【強制執行の可能性あり】

滞納を続けるといずれ財産を差し押さえられてしまいます。

自動車税を滞納し続けると一般的に下記の流れで、財務所長から財産の差押え予告書が届きます。

  1. 自動車税の納付書が届く
  2. 自動車税を支払わない
  3. 延滞金が加算された納付書が届く
  4. 自動車税を支払わない
  5. 財産の差し押さえ通知が来る
  6. 給与または銀行口座から差し押さえ
  7. 現金がない場合は車の差し押さえ

ローンの返済が遅れた時の差し押さえは、裁判を経て行われますが、税金の滞納では、裁判を経ずに差し押さえることができるので注意してください!

また、差押えの時期は、未定で、自治体によって変わります。

例えば、千葉県では、11月1日から3月31日までを「自動車税滞納整理強化期間」として滞納者の財産調査を積極的に行なっています。他の都道府県でも、8~11月くらいから、差押えを積極的に行う地域が多いようです。

だからといって、8月まで滞納していい訳ではありません。万が一に備えて早めに自動車税は収めましょう!

差し押さえの具体的な内容は?2つのケースを説明

実際に、自動車税を納めず、財産が差し押さえらるとどうなるのでしょうか?

2つのケース分けてご紹介します。

①銀行口座・給与の差し押さえ

給与の差押えがおきると、役所から滞納者の勤務先に連絡し、給与額の調査を行います。

連絡された時点で、勤務先に滞納がバレてしまうので注意してください。

調査結果を元に、滞納者の給与から滞納している自動車税と延滞金が差し押さえられます。

ただし、給与金額の全額を差し押さえられることはありません。滞納者が生活を送れるように、差押え禁止額というものが設定されています。

差押さえ禁止額は、社会保険料の金額や、家族の人数によって異なります。

たとえば、給与が月25万円で、所得税+住民税+社会保険料が月5万円生計をともにする親族の数が2人このような方が給与の差し押さえを受ける場合、差し押さえ禁止額は24万2,000円となります。

つまり、毎月の給与25万円から8,000円が差し押さえられ、自動車税と延滞金の支払いに当てられます。その後も、延滞金の支払いが完了するまで差押えは続きます。

自家用車の差押え

車を差し押さえられた場合、役所の職員が滞納者の自宅を訪れ、滞納者に差押書を渡します(差押書は郵送される場合もあります)。

差押書にかかれている内容は2点です。

  • 滞納している税金を徴収するため、車を差し押さえる
  • 履行期限(およそ2週間弱)までに自動車税と延滞金を納めないと車を引き上げる

その後は、滞納者立ち会いのもと、役所の職員が自宅にきて、車に専門器具を装着して車を乗れないようにします。

その後、履行期限までに納付されなかった場合、車が引き上げられ、インターネットオークションにかけられ、売れた代金から、滞納分の自動車税・延滞金にあてられます。

もちろん、履行期限までに滞納している自動車税と延滞金を納付すれば、車の差し押さえは解除され、オークションにかけられることもありません!

自動車税を滞納してしまった時の対処法

納税期限が過ぎてても、1ヶ月以内ならコンビニ払いが可能!

自動車税を支払うために必要な納税通知書には2つの期限があります。

  1. 自動車税の納付期限(5月末日)
  2. コンビニの使用期限(6月末日)

1つ目の自動車税の納付期限は、この期限を守れないと延滞金が発生するというものです。

2つ目のコンビニ使用期限は、うっかり納付期限を過ぎた場合でも、コンビニ使用期限まではコンビニやクレジットカードでの納付ができる期限を表します。

つまり、自動車税の支払いが5月中にできなくても、6月いっぱいは、同じ納税通知書を使い、コンビニ等で支払うことができるのです。

納税通知書を無くしてしまった場合どうすればいい?

納税通知書がないと自動車税は納税できません。

紛失してしまったり、コンビニでの使用期限が切れている場合は、再発行の手続きをする必要があります。

自動車税は都道府県税事務所、軽自動車税は市区町村の管轄になっており、それぞれの期間に連絡する事で納税通知書を再送してもらえます。

再発行してもらった納税通知書を元に税金を支払うことができます。

納税通知書の再発行にかかる日数は自治体によってまちまちなので、手続きする際に、担当窓口の方にどれくらいで再発行されるのかを確認してください。

支払うのが厳しい場合は分割払いを利用しよう!

一括払いが厳しい場合は、分割納付にしてもらうことができます(地方自治体によって対応していない場合がある)。

ただし、支払回数を増やすと、そのぶん滞納期間が延びるので、延滞金がかさんでしまうので注意しましよう。

また、翌年の自動車税の納付期限までに分割納付が終わらなかった場合、ダブルで滞納してしまう恐れがあるので早めに支払いましょう。

ということで今回は、自動車税を滞納してしまった時の対処法や、延滞金についてご紹介しました。

延滞金は少額だからと思って、滞納してしまうと、財産の差押さえなどが発生してしまい大変なことになってしまいます。

そうならない為にも、しっかり自動車税は納めましょう!

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