寄付をすることで、おいしいものや地域の特産品をもらえる!また、税額控除が受けられることで人気のふるさと納税。ワンストップ特例制度がスタートし、ますます便利になりました。
しかし、「いくらくらい寄付して良い?」、「共働きの場合、どうやって申請するの?」など意外と知られていないことも多いです。そこで、今回は共働きの場合のふるさと納税の計算方法、寄付金上限額、パートの場合に対象となるのかなど疑問にお答えしていきます。
POINT!
- 共働き夫婦のふるさと納税の限度額が分かる
- 共働きの場合の寄付金の計算豊富が分かる
- ふるさと納税で得する人と損する人が分かる
共働きの場合、ふるさと納税の寄付は別々と合算どっち?
共働きのふるさと納税はそれぞれで計算!理由は?
結論からいうと、ふるさと納税の控除は夫婦別々になります。ふるさと納税は世帯単位ではなく、個人単位で考える制度です。
共働きの場合、夫と妻それぞれに、所得税や住民税の控除を受けるようになっています。ですので、ふるさと納税を申請する場合も夫婦で合算して行うことはできません。
ただし、後ほど詳しくご説明しますが、共働きでも配偶者いずれかがパート・アルバイトで働いている場合、年収によっては所得税・住民税の控除よりも自己負担額の方が大きくなる可能性がありますので注意が必要です。
寄付金を計算する際は名義に注意
さきほどご紹介した通り、共働きの場合、収入がある1人1人が別々に控除を受けることになります。
ですので寄付金を計算する際は、それぞれが別々に寄付する必要があります。
そのため、寄付をする際は寄付者の名義に注意しましょう。
例えば、クレジットカード等で妻がまとめて手続きをする場合などには注意が必要です。
- 妻が夫の分も手続きをする場合→夫の分は夫の名義のクレジットカードを使う。妻の分は妻の名義のクレジットカードを使う。
間違えて夫名義のカードを使ってしまうと、ご自身の控除の対象から外れてしまいます。
それぞれが自分でふるさと納税をする場合は問題ありませんが、夫婦でまとめて行う際には注意が必要です。
共働き夫婦のふるさと納税の限度額をシミュレーション
控除の上限金額はいくら?
ふるさと納税の控除額の上限は子供の数によっても変わります。以下の、早見表を参考にしてみてください。
控除上限額の早見表の見方
- 子供の扶養が夫になっている場合・・・妻の限度額は独身・または共働きの欄を、夫の限度額は子供ありの方を見てください。
- 子供の扶養が妻になっている場合・・・妻の限度額は子供ありの欄を、夫の限度額は独身または共働きの方を見てください。
この際、二重に子供をカウントしないように注意してください。なお親の扶養に入れるのは16歳以上のお子さんからになるので、16歳未満の子供の場合、控除額の計算には影響がありません。
16歳未満の子供しかいない場合、独身または共働きの欄を見てください。
なお、表で使われている「共働き」「夫婦」の違いは以下の通りです。
- 「共働き」は、ふるさと納税を行う本人が配偶者(特別)控除の適用を受けていないケースを指します。
- 「夫婦」は、ふるさと納税を行う方の配偶者に収入がないケースを指します。(ふるさと納税を行う方本人が配偶者控除を受けている場合、専業主婦、妻がパートで働いている場合など)
【ふるさと納税控除額早見表】
ふるさと納税を行う本人の給与収入 | 独身または共働き | 夫婦または共働き+子1人(高校生) | 共働き+子1人(大学生) | 夫婦+子1人(高校生) | 共働き+子2人(大学生と高校生) | 夫婦+子2人(大学生と高校生) |
300万円 | 28,000 | 19,000 | 15,000 | 11,000 | 7,000 | ー |
350万円 | 34,000 | 26,000 | 22,000 | 18,000 | 13,000 | 5,000 |
400万円 | 42,000 | 33,000 | 29,000 | 25,000 | 21,000 | 12,000 |
450万円 | 52,000 | 41,000 | 37,000 | 33,000 | 28,000 | 20,000 |
500万円 | 61,000 | 49,000 | 44,000 | 40,000 | 36,000 | 28,000 |
550万円 | 69,000 | 60,000 | 57,000 | 48,000 | 44,000 | 35,000 |
600万円 | 77,000 | 69,000 | 66,000 | 60,000 | 57,000 | 43,000 |
650万円 | 97,000 | 77,000 | 74,000 | 68,000 | 65,000 | 53,000 |
700万円 | 108,000 | 86,000 | 83,000 | 78,000 | 75,000 | 66,000 |
750万円 | 118,000 | 109,000 | 106,000 | 87,000 | 84,000 | 76,000 |
800万円 | 129,000 | 120,000 | 116,000 | 110,000 | 107,000 | 85,000 |
850万円 | 140,000 | 131,000 | 127,000 | 121,000 | 118,000 | 108,000 |
900万円 | 151,000 | 141,000 | 138,000 | 132,000 | 128,000 | 119,000 |
950万円 | 163,000 | 154,000 | 150,000 | 144,000 | 141,000 | 131,000 |
1,000万円 | 176,000 | 166,000 | 163,000 | 157,000 | 153,000 | 144,000 |
早見表の控除上限額はおおよその目安になります。より正確な金額を知りたい場合は、お住まいの自治体で確認しましょう。
共働き家庭の平均年収700万円の場合の寄付金額
2017年の共働き夫婦の世帯年収の平均は720万円でした。ですので今回は以下のような条件で、ふるさと納税の寄付条件額を計算してみたいと思います。
- 夫の年収・・・400万円
- 妻の年収・・・300万円
- 家族構成・・・夫、妻、16歳未満の子供1人(扶養は夫)
上の早見表より、夫の寄付上限額(目安)は約4,2000円です。また妻の寄付上限額(目安は)約28,000円です。
したがって、夫婦の寄付額の上限は約70,000円になります。
シュミレーターには社会保険料控除、基礎控除、配偶者控除、扶養控除、特定扶養控除が含まれています。
しかし、生命保険料控除、地震保険料控除、医療費控除などの所得控除、住宅ローン控除などの税額控除は考慮されていませんので注意しましょう。
詳細な金額を知りたい方は、さとふるのようなふるさと納税ポータルサイトで控除シミュレーションしてみることをおすすめします。
共働きの税金に関するよくある疑問を解決!
産休・育休中のふるさと納税はどうなる?
産休・育休中であっても寄付金の控除の対象になるのは、その年の収入です。産休・育休手当てがあればその額に応じて、寄付金の控除額を計算することができます。ただし、出産一時金や育児休業給付金は収入には含まれません。
産休・育休中であっても、夫または妻が普通に働いている場合、収入が高い方の名義で、ふるさと納税を申請することをおすすめします。収入が高いほど限度額が高く設定されているためです。
出産した年に医療控除を申請する場合も多いと思いますので、ふるさと納税の控除額の上限は超えてしまわないように、いくら寄付するか注意しましょう。
パート主婦でもふるさと納税は使える?
パートの収入であっても共働きとしてふるさと納税の申請をすることができます。ただし、収入額によっては得をしない可能性もあるので注意が必要です。
パートで働く主婦の方で、住民税や所得税を払っていない方はふるさと納税をしても税金の還元がありませんので、金銭面でみると意味がないまたは、ふるさと納税のメリットを最大限享受できない可能性があります。
例えば、年収130万円以上で勤務先の社保に加入し、なおかつパートナーの配偶者特別控除に入っているケースを前提にすると、寄付額が1万円で全額控除を受けられるのは、年収180万円になります。
以下は、住民税・所得税が発生している方の収入の目安になります。
- 所得税・・・103万円以上(月給約87,000円以上)
- 住民税・・・98万円以上(月給約81,666円以上)
税額は他の所得控除などの兼ね合いで変わってきますので、気になる方はシミュレーターを使って計算してみてください。
もしパートの収入分よりも高い収入の人が家族になかにいるのであれば、その人の名義で控除を申請した方が、控除の上限額は高くなります。
今年生まれた赤ちゃんは扶養控除対象者に含む?
控除の対象となるのは、扶養親族のうち16歳以上の人と定められています。ですので、今年生まれた赤ちゃんは扶養控除の対象になりません。
16歳未満の子供を持つ場合は、早見表の独身または共働きの欄を見るようになります。
確定申告は夫婦どちらで行えばいい?
共働きの場合、夫婦それぞれでふるさと納税の申請を行うこともできますし、夫か妻のどちらか一方に寄せることもできます。
一般的には収入が高い方の名義で申請した方が控除の上限額は高くなります。しかし医療費控除、住宅ローン控除の控除分を踏まえて、夫婦別々にするべきか、どちらか一方に寄せるべきか決める必要があります。
ふるさと納税で得する人と損する人とは?
得する人:配偶者控除を受けていない夫婦は控除額が大きい
夫の年間の給与300万円で、夫がふるさと納税をする場合
- 配偶者控除を受けていない夫婦の寄付金上限額・・・28,000円
- 配偶者控除を受けている夫婦(子供なし)の寄付金上限額・・・19,000円
- 配偶者控除を受けている夫婦(16歳以下の子1人)の寄付金上限額・・・11,000円
となります。この場合、共働き夫婦と配偶者控除を受けている、子持ちの夫婦では最大1,7000円の差があります。
共働き夫婦は2人とも税金を払っているので、メリットが特に大きくなります。
損する人:医療費控除うあ住宅ローン控除を利用している場合は注意
ふるさと納税では、住民税や所得税を払っていない人は損をしてしまいます。例えば1万円寄付しても、全額負担になってしまうなど、住民税が寄付金から控除されるメリットが受けられないからです。
住民税、所得税を払っていない場合、パートの主婦の方はふるさと納税の対象外となりますが、医療控除や住宅ローン控除などの所得控除を受けている場合も注意が必要です。
例えば、給与収入が300万円で、大学生と高校生の子供を持つ夫婦の場合、寄付金の上限金額は4,000円です。もし、ここから医療控除などの控除がある場合、寄付金の上限額が0になる可能性があります。
おすすめふるさと納税サイトを紹介!
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