パートでも保育園に入れる?入園条件や選考方法を確認!

地球儀

共働きの家庭の増加とともに保育園のニーズが高まっています。

これから保育園に子どもを預けようとお考えのパート主婦の方は、「パートタイマーでも保育園に入園できる?」「点数はクリアできる?審査は通る?」など、入園条件や基準が気になりますよね。

特に待機児童が多い地域のご家庭では、フルタイムじゃなくても保育園に入れるかどうか不安を感じるママも多いと思います。

本記事では、保育園の入園条件や点数の決め方から保育園に入園しやすくなるための方法、保活スケジュール・保育料・保育時間といった基礎知識をまとめています。

また、保育園に入れずに幼稚園に入れる場合についてもご紹介しています。これから保活を始めるパート主婦の方はぜひ参考にしてみてください。

保育園の入園条件は?審査の点数はどうやって決まる?

保育園には国が定める基準を満たした認定保育園と、その基準を満たしていない自動福祉施設の認可外保育園(無認可保育園)の2種類があります。

まずはそれぞれの入園条件や点数の付け方を今一度、確認しておきましょう。

認定保育園の入園条件・審査方法

認可保育園は、保護者が仕事や病気・介護などで子どもを保育できない場合に、保護者にかわって子どもを保育するための施設です。

その為、認可保育園を利用するためには、子どもがの保育を必要としていると自治体に認定される必要があります。

細かい申請条件は自治体によって詳細は異なりますが、一般的に下記の通りです。

  • 就労 (フルタイム、パートタイム、夜間、居宅内労働など)
  • 妊娠・出産
  • 保護者の病気や障害
  • 親族の介護・看護
  • 就学 (学校、職業訓練校など)
  • 求職活動 (起業準備を含む)
  • 育児休業を取得中に、すでに保育園を利用している子どもがいて、仕事に復帰予定
  • 災害の復旧
  • 虐待やDV

そして、利用希望者が各園の受け入れ人数を上回った場合には、これらの情報を元にを自治体ごとの独自の基準で点数化し、入園の選考をします。

点数化する際は、家庭の状況を基準指数調整指数というもので表し、この二つの数値を合計した点数をもとに選考します。

これら基準指数と調整指数を合計した点数が高い家庭から優先的に保育園に入園できます。

基準指数

保護者の就労状況や保育を必要とする理由等、家庭状況を数値化したものです。自治体によって「選考指数」「利用調整基準」など呼び方はまちまちです。

「保護者の就労状況」に関する指数は、就労時間によって点数・ランクが異なります。一般的には、居宅内労働よりも居宅外労働の点数が高く、週40時間以上のフルタイム勤務をしている場合が最も点数が高くなります。両親の基準指数の合計が各世帯の子どもの基準指数とされます。

調整指数

基準指数では表しきれない家庭の事情を点数化したものです。

たとえば、ひとり親世帯・生活保護世帯、第2子を第1子と同じ保育園に入れることを希望した場合等は、調整指数が大きく加点される傾向があります。逆に、65歳未満の親族が同居していたり、勤務先で子どもを見れる環境の場合では減点されることもあります。

これらの調整指数は、自治体ごとに基準が異なります。

基準指数と調整指数の合計点が同じ子どもが複数いる場合には、自治体ごとにさらに優先順位をつける基準が定められています。

認可外保育園(無認可保育園)の入園条件・審査方法

認可外保育園(無認可保育園)では、子どもを預けるための条件は特に定められていません。定員に空きがあれば、保護者が働いていなくても子どもを預けることが可能です。

ただし、待機児童の多い都市部では、認可外保育園であっても空きがなく順番待ちの園が多いので注意しましょう。

そして、一部の認可外保育園には、自治体独自の基準を満たし助成を受けている保育園もあります。

例えば、東京都の認証保育園、横浜市の横浜保育室などが挙げられます。こうした自治体から助成を受けている施設の場合は、入園条件が設定されていることがあります。

そのため、定員に空きあっても、保護者の仕事などの特別な理由がなければ子どもを預けられない場合もあります。申し込みの際には、住んでいる自治体の入園の条件を確認するようにしてください。

なお、認可保育園、認可外保育園の各費用は以下の記事で確認できます。

パート主婦家庭は保育園に入れる?入れない?

地域や自治体によって条件は異なる

一般的には、パート家庭でも保育園に入園することは可能です。

しかし、保育園の入園条件は、お住まいの地域・自治体によって変わってくるので、エリアによっては、入園に必要な就業条件が変わることもあります。

パート・アルバイト・派遣・契約社員、働き方は点数に関係しない

保育園の入園条件では、雇用形態ではなく、就業時間に条件があります。

基本的には、入園にあたり、週何日・1日何時間勤務という保護者の就労時間の基準が設定されており、短時間勤務のパートの場合はこの基準を満たしていないと入園は難しくなります。

保護者の就労時間の下限は、月に48時間から64時間の範囲です。

パート勤務の場合でも下限時間を超えて働いていれば、保育園を利用することができるとされています。

下限の設定は市町村が定めることになっているので、気になる場合は直接市町村に確認しておくとよいでしょう。

パート主婦必見!保育園に入りやすくための3つの方法

①認可保育園は点数を意識する

先ほども紹介しましたが、認可保育園では、利用希望者が各園の受け入れ人数を上回った場合、各家庭の情報を点数化し比較します。

得点は家庭環境や働き方によって変わるので、自治体ごとの基準指数・調整指数を把握し、自分達のできる範囲で少しでも点数を高くすることが重要です。

②認可外保育園に子どもを預ける

待機児童の多い地域では、認可保育園への入園への可能性を上げるために、認可外保育園に子どもを預けるというのもひとつの手です。

というのも、認可外保育園へ子どもを通わせている家庭は、一般的に調整指数の加点がつきます

4月からの認可保育園に入るために、秋ごろから認証保育園や認可外保育園に通わせて点数を上げるという家庭も少なくありません。

仮に認可保育園に落ちてしまった場合でも、認証保育園や認可外保育園に子どもを通わせ続けることで加点がつきます。

③妊娠中に時短勤務を取らない

また、基準指数を決める保護者の就労状況は、産休前の就労時間をもとに判断されます。

そのため、妊娠中に体調不良などから時短勤務をしてしまうと基準指数が低くなってしまう恐れがあります。

もちろん、妊娠中はママの体調が第一ですが、通勤がつらい場合には勤務時間の一部を在宅にしてもらうことができないか勤務先と交渉するなどして、フルタイム勤務のままで過ごせると有利になります。

入園後にパートを辞めた時の保育園の退園手続き

入園してからパートを辞めたら、どうなるのか気になる方もいますよね。

保育園は子どもの保育ができない環境が条件となっているため、基本的に両親が仕事に就いている家庭の子どもが入園しています。

そのため、母親だけでも仕事を辞めてしまうと条件をみなしていないとされ、保育園を退園しなくてはならない可能性があります。

これは黙っていてもバレてしまうので、注意してください。

なぜかというと、年1回は就労証明書と源泉徴収票を提出する必要があるからです。

トラブルを避けるためにも仕事を辞めてしまったらまずは保育園に伝えましょう。

もちろん辞めてすぐに、退園させられることはありません。保育園に相談すると、求職中という扱いになり2~3ヶ月(自治体による)くらいを目安に求職活動期間として子どもを今までどおり預かってもらえます。

もしその間に新しい仕事を見つけられればこれまで通り子供が保育園に通うことも可能です。

保活スケジュール・保育料・保育時間を確認しよう

入園までのスケジュール

保活はいつから初めていいかわからないですよね。

下記の表は、4月入園の場合の一般的な入園スケジュールをまとめたものです。

時期やること
4~10月園の見学をしましょう。雰囲気やカリキュラム、通園路の確認など、希望条件にあったの保育園を絞り込みましょう
10~12月4月入園の場合、10月頃が一斉申し込みとなります。また一部の自治体によっては面接があるので確認しとくと良いでしょう。
1~2月源泉徴収票などの保育料の決定に必要な書類の提出や審査があります
2~3月 結果通知が郵送で届きます
3月入園に向けて健康診断や説明会が行われます。保育料の決定もこの時期です

以上が保活から入園までの一般的なスケジュールですが、各自治体により多少のズレがありますので、早めの確認をオススメします。

保育料

子供のについては1号~3号の認定があり、それぞれの認定によって保育料が変ります。

認定対象保育料
1号認定3歳以上の保育を必要としない子供認定:0円~25,700円
2号認定3歳以上の保育を必要とする子供0円~101,000円
3号認定3歳未満の保育を必要とする子供 0円~104,000円

これはあくまで国が決めた基準(上限)です。これを元に自治体は保育料を設定します。

公立保育園でも私立保育園でも料金設定は同じですが、私立保育園の場合は制服購入をしなければならなかったり、送迎や習いごとといった有料サービスがあったりします。

給食費やおやつ代、入園料などは通常の保育料金に含まれていますが、公立保育園、私立保育園ともに延長時間の保育料は通常保育の保育料とは別にかかります。

認可外保育園の利用料金は各園によって異なります。一般的には、認可外保育園の料金は、認可保育園の利用料に比べて負担が大きいと言われています。

東京都内などの都市部では1ヶ月の保育料金が10万円を超える施設も珍しくありませんが、全国的な平均を見ると5万円~7万円ほどに設定されている場合が多いようです。

保育時間

保育時間は、原則として11時間以上と定められています。

そのため一般的に朝7時ごろから夜20時ごろまで子どもを預けられる保育園が多いようです。

「保育標準時間」の子どもは最長11時間、として定められていますが、家庭の事情などの理由により一部の家庭では延長保育の利用ができます。

園によっては夜22時ごろまで子どもを預けられる施設もあります。

【補足】在宅ワーク中でも保育園は利用できる?

在宅ワークをしている主婦でも子供を保育園に預けることは可能です。
先ほどご説明した通り、保育園の入園条件は、働く環境ではなく就業時間を重視します。ただし、在宅ワーカーの場合は注意点があります。

自治体の職員へ就労状況を説明する際、在宅で仕事をしていると伝えるだけだと、内職をしていると勘違いされてしまい、本来よりも点数が低くなってしまうことがあります。

そのため、働いていることを証明する為にも書類提出時には、就労証明書を提出することが重要です。

一般的に就労証明は、会社が行うのですが、在宅ワークでも就労証明をすることは可能です。

ただし、在宅ワーカーがこの就労証明書を取得するためには、まず自分が個人事業主として登録する必要があります。

個人事業主の登録方法は、国税庁のHPより「開業届」をダウンロードし、必要事項を記入の上、税務署に提出します。

届出書の控えを税務署からもらったら、市役所で就労証明書を申請し取得することができます。

これらの書類があれば、就労証明書を記入する際に、働いていることが証明されるので保育園にも入りやすくなります。

保育園に入れない場合、幼稚園に入れるという選択肢もある

これまでご説明してきた通り、パートタイムで働くママも保育園に子供を入れることはできますが、待機児童が多い地域などではフルタイム家庭と比べて、どうしても点数が低くなり入園できないケースがあります。

待機児童が多いエリアにお住まいの方は、保育園と同時に幼稚園のことも調べてみましょう。

最近では、通常の保育時間以外の早朝や夕方、夏休みなどの長期休暇中にも子供を預けることができる預かり保育を行う幼稚園も増えてきました。

パートタイムでも短い時間であれば、お子さんが幼稚園で過ごしている間に働くことができますし、預かり保育を活用することで十分働くことができるといえるでしょう。

幼稚園の場合も保育園のプレ保育や園見学と同じく入園スケジュール等を確認してみてください。

今回は保育園の入園条件などを紹介しましたが、条件はお住いの地域によって定められているので、地域差があります。保活を始める際には、まずは自治体に確認してみてください。

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