保育園にかかる費用はいくら?保育料は?減免制度はある?

赤ちゃんと夫婦

子育てにはお金がかかりますよね。

しかし、特に子どもが小さい時は、仕事との両立は簡単ではありません。

仕事をする場合や小さい頃から良質な教育を施すためには保育園や幼稚園に子どもを通わせることになります。

当たり前のことではありますが、そのためにはよりお金がかかります。

この記事では、まずそもそも保育園と幼稚園はどのように違うのかを解説します。

その後に、保育園に子どもを通わせる場合、いくらお金がかかるのかについて解説していきます!

事前に保育園の費用や減免制度を勉強した上で、お子さん、ご両親にとって最適な保育園を見つけてください!

POINT!

  • 保育園と幼稚園の違いを理解できる
  • 保育園にかかる費用を解説
  • 園児を持つ家庭に対する減免制度を知れる
  • 保育園費用が高い・安い市区町村が分かる

保育園と幼稚園の違いを知ろう

保育園にかかる費用の話に入る前に、まずは保育園と幼稚園の違いを解説します。

保育園と幼稚園の違いを理解した上で、そもそもどちらの園に子どもを入園させるべきか考えましょう!

保育園とは?

管轄機関:厚生労働省

対象年齢:0歳〜小学校入学前

預けられる時間:1日8時間

料金:市区町村(地方自治体)が設定

目的:保護者に代わって乳幼児を保育すること

学べる内容:身の回りの生活で必要なこと

保育園の管轄機関は、厚生労働省です。

後ほど説明しますが、文部科学省が管轄する幼稚園とは違い、保育園は教育機関でありません。

保育園の目的は、仕事で忙しい、病気などにより保育にあてる時間が少ない保護者に代わって、乳幼児を保育することです。

そのため、保育園では例えば計算練習や読み書き指導はあまりなく、乳幼児の身の回りの生活の指導を行なうことが多いです。

例えば、食べ方や着替えなどが身の回りの生活の練習に多くの時間が割かれています。

また、自然との触れ合いや自由遊びの時間も多く設けられているようです。

幼稚園と大きく異なる点については、預けられる時間の長さです。

十分な保育の時間を確保できない保護者に代わって乳幼児を保育する機関であるため、長く子どもを預けられます。

1日8時間程度子どもを預けられるため、特に共働きの家庭にとっては恩恵の大きな施設です。

また、幼稚園とは違い、0歳から子どもを預けられます。

保育園の種類は?

国に認定された認可保育園と認定されていない認可外保育園に大きく分類されます。

認可保育園に入園するためには、国や自治体が定めた基準によって「保育が必要」と認定されなければいけません。

「保育が必要」と認定されなかったが、子どもを保育園に預けたい場合は、認可外保育園に入園させることになります。

東京都は、認可外保育園であっても東京独自の基準を満たしていれば、認証保育園としています。

東京では土地が狭いなど大都市ならではの特徴が多く、国が全国一律に設定した基準を満たせないケースが多くありました。

そこで、東京の実情、都民のニーズに沿った基準を独自で作り、認証保育所制度を設けています。

つまり、認証保育園も公的なお墨付きのある保育園ということになります。

幼稚園とは?

管轄機関:文部科学省

対象年齢:満3歳〜小学校入学前

預けられる時間:4時間を標準に各園が設定

料金:公立は市区町村(地方自治体)が、私立は各園が設定

目的:小学校入学前に幼児に対して教育を行なう

学べる内容:読み書きや足し算などの小学校の就学準備に必要な基礎知識

幼稚園の大きな特徴を簡潔に述べると、教育を受ける場所です。

幼稚園を管理している文部科学省です。

そのため、幼稚園は義務教育である小学校のプレ教育機関であるとも言えるでしょう。

義務教育の基礎を学ぶことができます。

保育園と比べると、例えば計算練習や読み書きなどの勉強の時間が多くなります。

また、園によっては、英語教育や小学校受験対策といった指導を提供しているところもあります。

ただ、もちろん全てが勉強の時間にあてられる訳ではなく、身の回りの生活の練習や運動、自然との触れ合いなどの時間も設けられています。

幼稚園に入園できるのは、基本的には3歳からです。

3歳保育という形で入園したての頃は身の回りの生活で必要なことを学ぶことが多いですが、4歳からは勉強の時間も組み込まれていくことが多いようです。

幼稚園は預かり時間は4〜5時間が基本となっており、保育園と比べると預けられる時間は短くなっています。

幼稚園の種類は?

幼稚園は、大きく分類すると公立私立に分類されます。

公立幼稚園の場合、先生は公務員になります。

また、公立の方が通わせる費用は安く抑えられます。

私立幼稚園は、公立と比較すると保育料は高いですが、施設内が充実している、送迎バスがある、教育内容が独自で多様などの特長があります。

公立、私立共に管轄機関は文部科学省です。

しかし、私立の場合、教育内容や園の方針などは園によって決めることができます。

そのため、私立の各園は特徴や方針が多様なので、子どもの特徴や親の教育方針に応じて幼稚園を選んでみてください。

保育園にかかる費用はいくら?認可・認可外で違うの?

月額保育料の平均は2.1万円!

この表は、1世帯における児童1人あたりの月額保育料です(※認可保育園のみ)。

月額保育料児童1人世帯児童2人世帯児童3人世帯
1万円未満20.7%22.2%47.4%
1万円以上2万円未満18.8%35.4%44.3%
1万円以上2万円未満31.5%34.0%7.5%
1万円以上2万円未満17.6%6.3%0.7%
1万円以上2万円未満6.9%1.8%0.0%
1万円以上2万円未満3.1%0.2%0.2%
1万円以上2万円未満1.0%0.1%0.0%
7万円以上0.4%0.0%0.0%

出典:平成27年 地域児童福祉事業等調査結果の概況

このように、児童数が増えれば増えるほど保育料は減額されるため、一人当たりの保育料は低くなっています。

児童が3人いる家庭の約半数が1万円未満の月額保育料です。

以下の表は、1世帯における児童1人あたりの月額保育料の平均値です。

全体児童1人世帯児童2人世帯児童3人世帯
保育料平均21,138円22,970円17,555円10,406円

出典:平成27年 地域児童福祉事業等調査結果の概況

全体の月額保育料の平均値は2.1万円のようです。

児童数が増えれば増えるほど、一人当たりの費用はかなり安く抑えられているようですね!

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保育料は、世帯所得や住んでる地域によって変わる

保育料はどのように決められているのでしょうか。

以下の4つの要素によって、保育料は変動します。

  1. 世帯の所得
  2. 市区町村(自治体)
  3. 子どもの人数、年齢
  4. 保育時間

1.世帯の所得

夫婦2人の所得合計もしくはシングルの場合は、一人の所得にが世帯所得になります。

各自治体が定める所得の階層区分に応じて、保育料が決められます。

厳密に言うと、住民税の所得割課税額が、各自治体が定めた保育料のどの階層に当てはまるのかによって保育料が決まります。

この所得割課税額が大きいほど、保育料は高くなります。

つまり、所得の多い家庭の方が保育料は高くなるということです。

2.市区町村(自治体)

2つ目は、住んでいる市区町村によって保育料は変わります。

自治体が保育園に対して多くの補助金を出していれば保育料は安くなります。

補助金の額は、その自治体がどれだけ子育て事業に力を入れているのかや財政力によって全国各地でばらつきがあります。

例えば、世帯所得が200万円の家庭の場合、横浜市や名古屋市、千葉市の保育料が全国的に見て低めに設定されています。

一方、400万円の家庭になると、渋谷区や練馬区などの東京都の街で低い保育料が設定されている傾向にあります。

このように、保育料は年収や住んでいる市区町村の特色、方針によって様々ですので、みなさんがお住いの自治体に詳細を確認してみてください!

3.子どもの人数、年齢

子どもの人数や年齢によっても保育料は変動します。

子どもの人数が多ければ多いほど保育料は安くなります。

これも自治体によって差はありますが、国が定めた基準では2人目は保育料が半額、3人目以降は無料になっています。

また、年齢も保育料に大きく影響します。

3歳未満の内は保育料が高く、3歳以上になると保育料は安くなります。

年齢が低いほど、保育士の人数や仕事量が増えるため、保育料が高くなります。

4.保育時間

夫婦もしくはシングルの方の労働時間や雇用形態によって、1日何時間子どもを預けられるかが決まります。

子どもを預けられる時間が短い場合は、延長保育料などを支払うことでより長く子ども預けることは可能です。

例えば、夫婦2人ともフルタイム労働の場合、延長保育料なしでより長い時間預けられます。

これら4つの要素によって保育料は変動するので、各家庭、自治体の状況に応じて保育料は様々なのです。

認可外保育園の費用は?

認可外保育園の場合、各園ごとに保育料が設定されています。

公的な統計結果はありませんが、認可外保育園の方が認可保育園よりも保育料は高い場合が多いようです。

ただし、東京の認証保育園は認可外ではあるものの、東京都独自の基準をクリアしており、公的な支援があるので、保育料は安い傾向にあります。

自治体によっては、認可保育園と認可外保育園の保育料格差を縮小するために、認可外に多く補助金を出しているところもあります!

入園料や保育料以外にかかるお金は?

ここまで保育料に着目してきましたが、それ以外にも保育園に子ども預ける際にはお金がかかります。

代表的なものとして以下の4つがあります。

  • 延長保育料
  • 食費
  • 体操服、スモックなどの衣服代
  • PTA会費

延長保育料は、親の労働時間、雇用形態によって変動しますが、基本的には18,9時以降も子どもを預ける場合に発生します。

おやつ代や給食代などが食費にあたります。

特に認可外保育園の場合、別途月5千〜1万の給食費がかかるところが多いようです。

その他、体操服やスモックなどの衣服や手提げカバンなど合わせて1万円以下の出費の可能性もあります。

保育園の費用に減免制度はある?

減免制度が存在する!

子どもを保育園に通わせるには何かとお金がかかりますが、減免制度があることはご存知ですか?

市区町村にもよりますが、以下のようなケースで保育料が減免されることがあります。

  • シングルの家庭
  • 収入が激減し、保育料の支払いが困難な場合
  • 災害にあった場合
  • 生活保護の対象になった場合

シングル家庭への減免措置は、2016年に開始されたばかりですが、年収360万円未満のシングル家庭が主な対象です。

収入の減少や被災した場合、生活保護受給者になった場合など保育料の支払いが困難になったケースでは一般的に減免措置が取られます。

保育園の無償化はいつから?制度の内容は?

幼稚園、保育所の無償化の内容を紹介!

2018年に閣議決定された幼児教育・保育の無償化。

読んで文字のごとく、幼稚園や保育所が無償化される制度です。

しかし、対象者や給付対象は限られています

さらに、給付額の上限もあります。

無償化は多くの人がその対象になりますが、誰もが無償化の対象になる訳ではありません

また、幼稚園や保育園にかかる全てのお金が無償化される訳ではありません。

具体的な内容をぜひご確認してみてください!

いつからはじまるの?

幼児教育・保育の無償化は2019年10月から実施される予定です。

消費税が8%から10%に増税されるタイミングでの無償化になります。

元々は、2020年4月に全面実施の予定でしたが、消費税増税により子育て家計に大きな負担がかかるということから実施時期が前倒しされたようです。

おわりに

いかがでしたか。

ここまで保育園と幼稚園の違いから、保育園にかかる費用を解説してきました。

可愛いお子さんを少しでも良い環境、条件で育てたいですよね。

一方で、家計を維持するためには働かざる得ない、もしくは毎日を充実させるために働きたい人が多いと思います。

事前に保育園にかかる費用や減免制度、預けられる条件などを勉強した上で、お子さん、ご両親にとって最適な保育園を見つけてください!

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