競馬の当選金に税金はかかる?高額配当を当てたら要注意

お金を持つ女性

2019年2月にJRA(日本中央競馬会)史上最高額の4億7,000万円の当選がでたとして、大変な盛り上がりを見せました。

 

今後も春の天皇賞や皐月賞、桜花賞、日本ダービーやオークスなど競馬ファンにとってたまらないゲームが立て続けに開催されます。

 

自分が買った馬券が高額なお金に化けたら誰しも嬉しいと思います。しかし、油断は禁物。

 

果たして競馬で当たった当選金に税金はかかるのでしょうか?

 

今回は、競馬の払戻金にまつわる税金の仕組みを詳しく解説していきます。

これまでに競馬で手にしたお金でトラブルになってしまった方もいますので、競馬をされる方は一読して頭に入れておいてください。

競馬の馬券払戻金に税金はかかる?

計算機

結論からいうと、競馬の馬券の払戻金には所得税が発生します。

一般的な競馬観戦者が獲得した払戻金は「一時所得」または「雑所得」に分類され、所得税が課せられることになります。

 

一時所得とは、ビジネスで得た所得や労働の対価、不動産譲渡で得た所得以外に一時的に受け取った所得のことを指します。いわゆる臨時収入のようなイメージです。保険金の満期金や返戻金、懸賞金、ポイントサイトで獲得した景品相当額などが当てはまります。

 

雑所得は、所得税法で分類されている所得の内、利子所得・配当所得・不動産所得・事業所得・給与所得・退職所得・山林所得・譲渡所得に当てはまらない全ての収入になります。副業収入やお小遣い稼ぎ、友人への貸付利子、公的年金、FXや仮想通貨の儲けが該当します。

 

競馬の当選金は、上記の一時所得か雑所得かに分類されるのですが、どちらに区分けされるかによって税額も変わってきます。

 

それでは、どのようなケースの場合に「一時所得」または「雑所得」に分類されるのでしょうか。

また、それぞれの税金の計算方法もご説明していきます。

 

 

競馬の配当金にかかる税金の計算方法

tax

一時所得の場合

競馬観戦者の大半の方の払戻金は「一時所得」に分類されます。

そして、競馬による利益が50万円以上になってしまうと税金を支払う必要が発生し、以下の式でその「一時所得」が求められます。

 

一時所得金
(1年間の馬券の払戻金合計ー1年間の当たり馬券の購入合計額ー50万円)÷2

この50万円は特別控除額と呼ばれ、上限50万円まで収入から差し引くことができます。

 

例えば、1年間の馬券の払戻額が300万円、1年間の当たり馬券の購入合計額が100万円だとすると、「一時所得」は75万円になります。

(1年間の馬券の払戻額300万円ー1年間の当たり馬券の購入合計額100万円ー特別控除額50万円)÷2=75万円

そして、この75万円の一時所得を加味した年収から税額が求められることになります。

 

また、注意したいのは、差し引く金額に「ハズレ馬券」が含まれていない点です。

つまりは、1年間の競馬でトータルでマイナスになっていたとしても、当たり馬券の利益の合計が50万円を超えてしまうと、税金を支払う必要が発生してしまうのです。

雑所得の場合

次に、どのような場合に「雑所得」に分類されるのかを見てみましょう。

 

馬券の払戻金が「雑所得」に分類されるのは「投資家的に馬券を購入している人」に限定されます。

国税庁は「馬券購入の期間、回数、頻度その他の態様、利益発生の規模、期間その他の状況等の事情」を総合考慮して「一時所得」もしくは「雑所得」を判断するとしています。

 

国税庁HPには、以下のような具体的な例も記載されています。

 

具体的には、馬券を自動的に購入するソフトウエアを使用して定めた独自の条件設定と計算式に基づき、又は予想の確度の高低と予想が的中した際の配当率の大小の組合せにより定めた購入パターンに従って、偶然性の影響を減殺するために、年間を通じてほぼ全てのレースで馬券を購入するなど、年間を通じての収支で利益が得られるように工夫しながら多数の馬券を購入し続けることにより、年間を通じての収支で多額の利益を上げ、これらの事実により、回収率が馬券の当該購入行為の期間総体として100%を超えるように馬券を購入し続けてきたことが客観的に明らかな場合は、雑所得に該当すると考えます。なお、上記に該当しないいわゆる一般の競馬愛好家の方につきましては、従来どおり一時所得に該当し、外れ馬券の購入費用は必要経費として控除できませんのでご注意ください。

(引用:国税庁HP)

 

このように、馬券への投資システムを用いて、自動運用している人の払戻金は「雑所得」に分類されることがあるようです。

 

また、このような馬券投資家の場合には、払戻金が「雑所得」に分類されたことによるメリットがあります。

雑所得の場合には、「当たり馬券購入費」だけでなく「ハズレ馬券購入費」も経費として差し引くことができるのです。

 

1年間の馬券の払戻額が300万円、1年間の当たり馬券の購入合計額が100万円、ハズレ馬券の購入合計額が250万円だとすると、以下の式で「雑所得」が求められます。

 

雑所得
1年間の馬券の払戻合計額300万円ー(1年間の当たり馬券購入合計額100万円+1年間のハズレ馬券購入合計額250万円)=△50万円

 

よって、この場合には先ほど計算したように「一時所得」と見なされた場合には75万円分が課税対象になりますが、「雑所得」と見なされることで50万円の赤字となり、税金がかからないのです。

 

共同購入して当選金を分配したら贈与税にも注意!

副業で稼ぐサラリーマン

みんなでお金を出し合い、共同で馬券を購入した場合は誰にどのように課税されるのでしょうか。

この場合には、出資比率など様々な要因が考えられますので、一律に結論を述べることはできません。

 

しかし、税金を課されるのは儲けを受け取った人全員になります。

もし、誰か一人が代理で購入していたとすればその人が課税対象となり、その他の人には贈与税が課されるかもしれません。

 

贈与税の税額は、「(贈与税-基礎控除額110万円)×税率-控除額」で計算されます。仮に1,000万円を1人が受け取り、その後に4人で山分けした場合、1人14万円の税金が儲けを受けとった人に課税されます。

 

共同購入する場合は、どのような割合で共同購入を行ったのかの証拠を持っておくと安心です。もし共同購入が認められない場合、代表者本人に所得税、受け取った人は贈与税が発生する恐れがります。

 

夢の4億7000万円が当選!手元に残るお金は?

1万円札・諭吉

指定された5つのレースの1着馬を全て当てる競馬WIN5で、JRA競馬史上最高配当額となる4億7千万円の的中者が現れました。

普段から競馬をしている人のみならず、日本中から羨望の声が飛び交いましたが、この場合にはどれくらいの税金がかかってしまうのでしょうか。

 

この方の場合には「一時所得」に分類されると想定すると、以下のように「一時所得」が求まります。

 

(払戻金4億7千万円ー当たり馬券購入金額100円ー特別控除50万円)/2=234,749,950円

 

そして、この金額に年間所得に応じた税率をかけます。

この場合には最大の45%となります。

 

234,749,950円×税率45%=105,637,478円

 

また、復興特別所得税(102,1%)を加算します。

105,637,478円×復興特別所得税(102,1%)=107,855,865

 

また、住民税も課税されます。(10%とします)

234,749,950円×住民税(10%)=23,474,995

 

107,855,865円+23,474,995円=約1億3千万円

 

よって、今回のWIN5で獲得した4億7千万円の内、約1億3千万円が税金として支払わなければならない金額ということになります。

競馬に高額当選したら確定申告は忘れずに

応援

1年間の競馬で大当たりが出たら、誰でも嬉しいものですが、高額当選をした際には税金の支払いを忘れないようにしましょう。確定申告は当たりが出た翌年の2月16日から3月15日までに行う必要があります。

 

会社員やサラリーマンの方は、普段税金が給料から天引きされているため、確定申告をする機会がなく、なんとなく面倒だなと思ってしまうかもしれません、しかし、あまりに大きな金額を当ててしまい、確定申告を忘れていると、いくいく税務署の注目を浴びて、延滞税など不必要な税金まで支払わなければいけなくなります。

 

最近ではネット上で馬券を購入することが可能であり、馬券の履歴も残ります。知らない間に脱税をしていて逮捕されてしまう、などということにならないよう、ぜひ本記事を参考にして税金のことを意識しておいてくださいね。