産休・育休中も住民税は発生!納税方法や減免措置を説明

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妊娠・出産・育児は特に女性にとって一大イベントです。

 

それまで会社勤めをしていた方の中には、産休(産前休業・産後休業)・育休(育児休業機関)中の税金(住民税・所得税)や社会保険料の支払いはどうなるんだろうと不安に感じている女性も多いと思います。

 

今回は、その中で、産休・育休中の住民税の納付方法や減免制度についてご説明します。

 

結論からいうと、産休・育休中も住民税は発生します。休業中は会社からの給与がなくなりますが、住民税の支払いは義務になっているのです。

 

妊娠・出産・育児はマタニティグッズやベビー用品の購入等何かと出費が多く、住民税が負担になるというご家庭も多いようです。そこで後半では、産休前・育休前に知っておくと役立つ住民税を安くする節税方法もご紹介しています。

 

妊婦・子育てママにとってタメになる情報をまとめました。ぜひご覧ください。

 

POINT!

  • 産休・育休中の住民税の支払い方法がわかる!
  • 産休・育休中の住民税の減免・猶予制度を紹介!
  • 産休・育休中の住民税の節税方法についても解説!

 

産休・育休中も住民税は免除されない!

子持ち家族

住民税額は昨年度の所得で決定

これまで会社勤めをしていた人も、産休・育休中は休業期間という扱いになります。

 

休業期間中、社会保険料(厚生年金・健康保険・雇用保険)および所得税の支払いは免除されます。(正確にいうと、雇用保険料と所得税は給与所得がなければ天引きされません。産前産後・育児休業中も給与収入がある方は、保険料・所得税が発生する可能性があります)

 

また、厚生年金保険料と健康保険料は全額免除になりますが、免除期間中も支払いをしていたことになるので、将来受け取れる年金額にもしっかり反映されます。

 

こちらは会社が年金事務所や会社の健康保険組合に申し出て手続きを行なってくれるので個人で特に対応しなければいけないことはありません。

 

しかし、住民税だけは例外。産休・育休中も納税義務が発生します。

 

というのも、住民税は、前年1月1日〜12月31日までの1年間の所得に対してかかり、その支払いを今年の6月から翌年の5月にかけて払わないといけません。

 

つまり、現在産休・育休中で収入がなくても、前年度に収入があれば住民税の支払い義務は発生します。

 

※住民税の計算方法が知りたい方はこちらもチェックしてみてください。

 

逆にいうと、産休・育休中で給与で収入がなければ、その分翌年の住民税は安くなります。

 

なお、産休・育休中に受け取れる各種手当・給付金(出産手当金・出産育児一時金・育児休業給付金)、は非課税所得になりますので、翌年の住民税には影響しません。

 

出産手当金や育児休業給付金は、これまで受け取っていた給与の3分の2から2分の1となりますが、社会保険料や所得税の天引きがないので、実質的に金額はこれまでとあまり変わらないケースが多いです。

 

産休・育休中の住民税の支払い方法は?

電卓とペン

産休・育休中の住民税の納付方法は、主に以下の3つパターンが挙げられます。

  1. 普通徴収として納税
  2. 産休・育休前に給料から天引き
  3. 産休・育休中は会社が立て替えて、毎月会社に振り込むか、復帰後にまとめて会社に支払い

 

①普通徴収として納税

「普通徴収」は普段会社で働いている方にとって、あまり馴染みのない言葉かもしれません。

 

普通徴収とは、住民税の支払い方法の一つです。支払い方には、「普通徴収」と「特別徴収」の2パターンがあります。

 

特別徴収は、住民税の納付を納税義務者に代わって、会社が徴収して納めてくれる方法。対して、普通徴収は、自分自身で各市町村へ収める方法となります。

 

会社員だった方は、特別徴収が適用されており、毎月の給料から天引きして徴収されていました。

 

産休・育休中の住民税の納付方法の一つとして、特別徴収から普通徴収へ切り替えるやり方があります。

 

その場合、普通徴収に切り替えたい旨を、給与担当者・総務部などに伝えて切り替えの手続きをしてもらいます。

 

そして、自治体から送られてくる住民税納税通知書をもとに、一括支払いか年4回に分けて納付(納付書を持ってコンビニ払い・口座振替等)するかいずれかを選択します。

 

それぞれの納付時期は以下の通りです。

  • 住民税を一括納付する場合:6月末まで
  • 住民税を4回に分けて納付する場合:6月末まで・8月末まで・10月末まで・1月末まで

 

②産休・育休前に給料から天引き

引き続き特別徴収を継続する場合、産休・育休前の最後の給与、またはボーナスから、産休・育休中分の住民税分をあらきめ天引きしてもらう方法があります。

 

会社がこれまで通り、各市町村へ住民税を納付してくれるので、これまでと変わらない徴収方法になります。

 

③産休・育休中は会社が立て替えて、毎月会社に振り込むか、復帰後にまとめて会社に支払い

同じ特別徴収を続ける場合でも、産前産後休暇および育児休暇中、本人の代わりに会社が税金を立て替えてくれるケースもあります。

 

会社に立て替えてもらった分は、毎月会社へ振り込みで支払うか、産休・育休明けにまとめて支払うか、いずれかになります。

 

もし休み中に臨時賞与などがあった場合は、そこから住民税で一括で引くなどの方法を取ることもあります。

 

ただし、②産休・育休前に給料から天引き、③会社が立て替えて、毎月会社に振り込むか、復帰後にまとめて会社に支払い、については、会社ごとにルールが決まっており、対応していない場合もあるので予め総務や人事に確認をしておきましょう。

 

産休・育休中の住民税が高い!減免措置はある?

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所得が前年度より大幅に下がった人は減免申請が可能

産休・育休に入り、所得が前年度よりも大幅に下がった人(目安としては前年度の半分)は、住民税の減免措置を受けられる可能性が高いです。

 

場合によっては、住民税が全額免除または半額免除になることもあります。

 

ただし、住民税の減免制度は、各自治体ごとに異なります。自治体によっては、減免措置に所得制限を設けていたり、生活保護の受給者のみが対象となり、産休・育休中の一時的な収入減では申請を受け付けてもらえないところもあります。

 

自分が減免を受けられるかどうかは、お住まいの区役所・市役所に確認してください。

 

住民税の減免ができない場合は、徴収猶予という選択も

もし住民税の減免措置の対象外だったとしたら、代わりに徴収猶予を選択する方法があります。

 

育児のために住民税の納税が一時的に困難であると地方団体に認められた場合、産休・育休をする本人が各市町村へ手続きをすれば、1年以内に限って住民税の徴収を猶予できる制度があり、これを徴収猶予と呼びます。

 

猶予された住民税は、職場復帰後に納税することになります。ただし、住民税学自体が減ったわけではなく、逆に年率14.6%の延滞金が加算されます。

 

しかし、自治体の判断によっては、徴収猶予期間にあたる1年以内の延滞金の2分の1、または全額の免除を受けるられることもあるので確認してみましょう。

 

申請方法は、自分が住んでいる地域の役所にいって、住民税の減免の旨を伝えるだけです。

 

産休・育休中、役所の方から住民税の減免や徴収猶予についてお知らせが来ることはありません。住民税が高くて払えない、という時は、自分で相談しにいきましょう。

 

住民税を減らす方法!産休・育休前に確認しよう

花と貯金箱

 

ここでは、住民税の金額を減らす方法をご紹介します。

 

お伝えした通り、住民税の納付額は前年度の所得によって変わります。これから産休・育休に入る方は、今年の所得を減らしておくことで休業中の住民税学を安くできる可能性があります。

 

所得を減らすには、所得控除を利用する必要があります。

 

住民税は、年間給与から控除額を差し引いた課税所得に対して計算されるため、控除額が大きいほど課税所得を減らすことができます。

 

今回ご紹介するのは、自分で確定申告をしないと適用されない控除です。会社員が忘れがちな控除ですので、自分が該当するかよく確認してみてください。

①医療費控除

医療費控除は、1年間に支払った金額が一定額を超えると、納めた税金の一部が返ってくるものです。

 

具体的には、1月1日〜12月31日に支払った医療費から保険金等の補填分と10万円を引いた金額が医療費控除の対象になります。

 

具体的な医療費控除の適用条件を知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

 

 

 

②ふるさと納税

最近話題のふるさと納税とは、自分の生まれなどに関係なく、好きな自治体に寄付ができて、寄付額から2000円を引いた額が収入からから控除できる寄付控除の一つです。

 

産休・育休中の住民税の減額だけでなく、ふるさと納税では返礼品をもらえるので、そこもうれしいポイントですね!

 

ふるさと納税の始め方を知りたい方は以下をご覧ください。

 

【おまけ】共働き夫婦でも産休・育休中は夫の扶養に入れる

 

既に産休・育休中に入っている方は、減免制度や猶予措置以外に現在の住民税を減らすことはできませんが、代わりに家計全体の税金を抑えることができます。

 

それは、夫の扶養に入って配偶者控除(配偶者特別控除)を受けることです。共働き夫婦の場合、これまで旦那の扶養に入ってなかったという方がほとんどかと思いますが、産休・育休期間中であれば、その年に扶養に入れます。

 

もう少し細かく説明すると、年間の所得が201万円以下であれば配偶者特別控除を、103万円以下であれば配偶者控除を受けることができます。

 

産休・育休前の所得金額が上記の金額を下回り、かつ他に給料が発生していなければ、扶養に入ることで翌年の夫の税金を減らせます。

 

子育てには何かとお金がかかるものですので、扶養に入って節税対策しておくことは大切ですね。

 

なお、少しややこしいですが、税金の扶養とは別に社会保険の扶養というものもありますが、そもそも社会保険料は全額免除されているので、夫の扶養に入る必要はありません。

 

 

以上です。

 

いかがでしたでしょうか。妊娠や出産、子育ては嬉しいものですが、働く女性・キャリアウーマンにとって、お金の心配なども出てくると思います。

 

妊娠中の妊婦健診から出産費用、子供が生まれた後の保活(子供の保育園を探す活動)など、産休前から育休後には色々なお金が発生します。

 

産休中・育休中の住民税は発生しますが、減免制度や節税対策を知っておけば、手元のお金を少しでも増やせるはずです。ぜひ本記事を参考にして、素敵な産休・育休生活をお過ごしください。