たばこ税が1本3円の増税に!仕組みと税収の使い道を解説


2018年度の税制改正でたばこ税の増税が決まりました。

タバコを吸っている人にとってはまたかよと思うかもしれません。

たばこ税は過去何度も引き上げられ、それに伴ってタバコの値段も上昇しています。

現在日本の喫煙率は18.2%、喫煙者は約1900万人います。

喫煙率は減少を続けているとはいえ、まだまだたくさんの人々がたばこを吸ってします。

この記事ではタバコ税の仕組みと歴史、2018年からの増税についてまとめました。

たばこ税とは?

たばこ税とはタバコを購入する際にかかる税金です。

知っている方も多いと思いますが、たばこの値段の半分以上は税金です。

タバコの価格の6割以上が税金!

タバコには具体的にどんな税金が課されているのでしょうか?

タバコ価格の内訳を見てみましょう。

 

東京たばこ商業協同組合連合会の資料より

一箱20本のたばこ430円の内、なんと税金は276.73円も占めています。割合的にも64.4%が税金とかなり大きいことが分かります。

タバコ本来の価格はわずか153円ぐらいなんですね。

税金の内訳をみると

  1. 国たばこ税
  2. 区市町村たばこ税
  3. 都道府県たばこ税
  4. たばこ特別税
  5. 消費税

の5種類あることが分かります。

割合は国たばこ税と区市町村たばこ税が大きく、この二つでたばこの価格の半分を占めています。

たばこ税による税収は年間約2兆円と国にとっても地方にとっても重要な安定財源です。

タバコ税は自治体の重要な歳入源の一つ

たばこ税は特に財源の少ない市町村にとって重要な収入源です。

例えば大阪市は年間のたばこ税収入が年間約300億円、横浜市も約200億円以上の税収があります。

下のグラフは東京都千代田区の税収の内訳です。

千代田区の資料より

グラフを見ると、たばこ税が住民税(特別区民税)に次ぐ収入源となっていて、歳入総額の約25%も占めていることが分かります。

地方自治体にとってたばこ税はとても大事な税収なのですね。

逆に考えると、できるだけ地元でたばこを買った方が地元への応援にもなります。

タバコ価格の歴史

たばこの価格は昔はもっと安かったと記憶している人も多いと思います。

実際2000年代初めのたばこの価格は250円前後でした。

その後たばこ税の増税によって値段は2003年に280円、2006年には300円へと引き上げられます。

民主党政権時代の2010年10月には約110円以上の大幅な値上げが行われ一箱約410~440円の現在の価格になりました。

さらに2014年の消費税の8%の増税によって約430~460円になりました。

2016年にも「わかば」や「エコー」といった旧3級品が30~50円の値上げとなりました。

海外と比べてもまだそこまで高くない

これだけ短期間に値上げが繰り返されてきたたばこですが、実は海外と比べてもまだ高いとは言えません。

海外のたばこ価格との比較図を見てみます。

財務省資料より(2008年)

上のグラフは2008年時点での価格ですが、今の約430円と考えても日本は特にたばこ価格が安いと言えます。

イギリスや北欧などは一箱当たり1000円を超えています。

実際OECD加盟国のなかで日本は韓国に次いで二番目にたばこ価格が安い国になっています。

2010年以来のたばこ税増税

与党の自民党税税調査会は2018年度税制改正でたばこの税率を引き上げること方針で一致した。

背景には健康増進の観点や2020年の東京オリンピックに向けて受動喫煙対策があり、増税が決定しました。

日本は「受動喫煙ゼロ」を東京オリンピックの目標に掲げています。

健康増進の面ではたばこ税の税収が巨額に上る一方で、たばこがもたらす病気などの治療費はそれ以上との試算結果が出ているため、たばこ価格を上げることで喫煙者を減らす狙いがあります。

今回の増税のポイントは?

たばこ税の増税は2010年10月以来のことです。ポイントをまとめました。

  • 2018年10月から4年かけて一本当たり3円の増税
  • 2019年は消費税が増税されるので据え置き
  • 「アイコス」を初めとする加熱式タバコにも増税

現在紙巻きたばこは一本当たり約12.2円の税金がかかっています。

それを2018年から一本一円ずつ増税していく方針です。

タバコ一箱20本なので最終的には一箱当たり60円の増税になる見通しです。

また2019年には消費税の増税も控えているのでさらにたばこ価格は上がることになります。

これによってタバコ一箱あたりの値段は500円を超えることが予測されます。

加熱式タバコも増税

加熱式タバコを知っていますか?

従来の紙巻きたばこのようにタバコの葉を燃やして煙を吸うのではなく、専用の機器で加熱して発生した蒸気を吸うのが「加熱式タバコ」です。

最近この加熱式タバコに切り替える人が増加しています。

アイコス」、「グロー」、「プルームテック」など大手たばこメーカーがそれぞれ機器を開発し、いずれも品切れが起きるほどの人気になっています。

加熱式タバコは紙巻きたばと比べて臭いが少なく、有害物資の含有量も抑えられることから現在急速に普及し始めています。

加熱式タバコは使用しているタバコの葉の量が少ないため、紙巻きたばこが一箱当たり約245円の課税と比べ、加熱式タバコへの課税もブランドによって約34円~約206円とかなり少なくなっています。

これを放っておく国の税収が減ってしまいます。

第一生命経済研究所の調査によると2017年だけでもたばこ税の税収は500~780億円程減少する見通しです。

そのため加熱式タバコへの増税が強化される方針になっています。

たばこ税増税の影響は?

たばこ税が増税することはわかりました。では増税の影響はどのくらいあるのでしょうか?

喫煙者がさらに減少

増税によって喫煙者が減少することは避けられないでしょう。

現在でも長期的に喫煙者は減少の一途をたどっています。

値上げによって負担が増し、タバコを止める経済的なメリットが大きくなればなるほど喫煙者はより速いペースで減少していくと考えられます。

2010年の増税時には喫煙者が大幅に減少

前回2010年10月の増税時は一度に一箱約110円と大幅な値上げに踏み切りました。

この影響について厚生労働省が調査したところ、増税で喫煙率が大幅に減少した結果が出ています。

2009年の喫煙率:23.4%

⇒2010年の喫煙率:19.5%

わずか一年で喫煙率が4%も低下しました(禁煙の成功者が少なかったためか、翌年反動で喫煙率は上昇しましたが)

またたばこの販売本数も大幅に減少しています。

2011年1月~12月の販売統計

販売数量:1952億本(前年比11%減)

税収:2兆1700億円(前年比3%増)

値上げは禁煙を試みるいいタイミングかもしれません。

喫煙者には厳しい世の中に

たばこ税の他にも喫煙者への逆風は続きます。

飲食店での喫煙を原則禁止する「健康増進法」の議論が進んでいます。

健康増進法では一部の例外を除いてレストランやカフェなどの飲食店でたばこを吸うことができなくなってしまいます。

東京オリンピックに向けて「受動喫煙のない社会」を目指すこの法案が成立すれば喫煙者はさらに肩身が狭くなってしまうでしょう。

まとめ

たばこ税の増税についてまとめました。

世の中がどんどん喫煙者に対して厳しい目を向けるようになっている中で、現在たばこを吸っている人にとっても禁煙にチャレンジするいいタイミングかもしれません。

加熱式タバコにしたという人もいくらの値上げになるのか注意が必要です。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう