住宅ローン減税が延長!消費税増税後のマイホーム購入で何が変わる?

青空とハート

住宅ローンを組んで住宅を購入して人の強い味方の住宅ローン減税、当初は2019年3月までの予定でしたが、この度の消費税増税を受けて住宅ローン減税期間が延長されることになったのはご存知ですか?

もとより高い節税効果を持っていた住宅ローン減税が、この延長によりさらに大きな節税効果を発揮できるようになります!

それに加えて、すまい給付金と次世代住宅ポイントという2つの制度も拡充・新設されました。

この記事では、2019年の住宅ローン減税延長に伴う変更点や、住宅購入に役立つ情報を一挙に紹介しています。

夢のマイホーム購入を検討されている方はぜひ参考にしてください。

2019年税制改正で住宅ローン控除が3年延長決定!内容は?

自民党の「平成31年度税制改正大綱」により延長されることが決まった、住宅ローン減税ですが、具体的に何が変わるのでしょうか?

住宅ローン減税延長で現行の制度と何が変わった?

現在、住宅ローン減税の対象となる期間は、住宅を購入してから10年間です。

それに対し、改正後の住宅ローン減税では、13年間の税額控除が受けられ、より長い期間節税することが可能になります。

ただ、延長分の3年間は、控除額の決め方が、現行の住宅ローン減税とは違います。

住宅を購入してからの期間控除額
1~10年目毎年末の住宅ローン残高の1%(現行の制度と同じ)
11~13年目
  • 建物価格の2%
  • 毎年末の住宅ローン残高の1%

以上2つのうち、少ない方

また、新制度の対象となる住宅は、以下の通りです。

  • 建売住宅・マンション:2019年10月以降2020年末までの引渡しのもの
  • 注文住宅:2019年4月以降の契約、かつ2019年10月以降2020年末までの引渡しのもの

ですので、たとえ引き渡しが2019年10月以降のものであっても、契約が2019年4月以前の住宅は、経過措置により改正後の住宅ローン減税の対象にはなりません。

延長の対象外になる不動産取引とは

そもそも住宅ローン減税の延長は、消費税が10%に増税されることに伴い、駆け込み需要とその反動を軽減するために実施されるものです。

そのため、消費税がかからない住宅には、住宅ローン減税の延長は適用されません

消費税がかからない住宅というのは、主に中古住宅です。

中古住宅の購入方法には2種類あります。

1つ目は、不動産会社が中古住宅を持ち主から買い取って、売りに出すというものです。この方法の場合では、住宅をリノベーションして付加価値をつけることがあります。

どちらにせよ消費税は事業者にかかる税金ですので、この場合は消費税がかかります。

2つ目は、持ち主が不動産会社を仲介して物件を売るというものです。この方法は、売り主の個人が事業主ではないので、消費税はかかりません。

従って、2つ目の方法で購入して中古住宅は、住宅ローン減税の延長の対象にはなりません。

増税に伴って変更された住宅購入に関する制度

すまい給付金

住まい給付金とは、消費税率が5%から10%に引き上げられた時に、増税による負担緩和のためにできた制度で、2014年4月から2021年12月の間に引き渡しがされる住宅を対象に、購入者に給付金を配るというものです。

住まい給付金の給付額の計算方法は、収入や扶養家状況などにより決まる、都道府県民税をベースに給付基礎額を算出したのち、その給付基礎額に、不動産の登記事項証明書に記されている持分割合をかけて決定されます。

すまい給付金の給付額=給付基礎額×持分割合

消費税が10%に増税されるのに伴い、この住まい給付金も拡充されます!その給付額と収入の目安は以下の通りです。

消費税8%時消費税10%時
収入の目安給付基礎額収入の目安給付基礎額
425万円以下30万円450万円50万円
425万円超475万円以下20万円450万円超525万円以下40万円
475万円超510万円以下10万円525万円超600万円以下30万円
510万円が上限600万円超675万円以下20万円
675万円超775万円以下10万円

消費税増税に伴い、すまい給付金の上限年収が目安510万円から、目安775万円にまでアップしました。

次世代住宅ポイント制度

次世代住宅ポイント制度とは、消費税が10%になるのに備えて、引き上げ前後の需要変動を抑えるために作られた制度で、対象となる住宅は、2019年10月1日以降に引き渡される住宅です

高度な耐震性能やバリアフリーなど、一定の性能を満たす住宅が対象になり、住宅が持つ性能によりもらえるポイントが変わります。1ポイントは1円相当です。

新築住宅の購入で最大35万ポイント、住宅のリフォームで最大30万ポイントもらえます。

取得したポイントは、公募により選ばれた事務局に申請することにより、防災グッズや子育て商品などと交換できます。

住宅取得等資金の贈与税の非課税

消費税の増税に伴い、贈与税の非課税枠が拡充されます。

父母や祖父母などの直系尊属から、新築住宅購入の資金の援助を受ける際に、以前は最大1200万円までしか贈与税の非課税枠がなかったのに対し、消費税の増税に伴い、最大3000万円まで非課税枠が拡大されることになりました。

非課税を利用するためには、年間所得が2000万円以下であったり、床面積が50㎡以上であるなど、いくつかの条件があります。

また、高度な耐震性能を持っていたり、バリアフリーであったりすると、非課税枠は増えます。(最大3000万円)

住宅ローン減税の適用条件をおさらい!マイホーム購入予定者必見

ではここで、住宅ローン減税の適用条件をおさらいしておきましょう。

住宅ローン減税の居適用条件は以下の通りです。

  1. その年の12月31日まで住んでいること
  2. その年の合計所得が3000万円以下であること
  3. 床面積が50㎡以上で、半分以上が居住用であること
  4. 0.2%以上の利率の住宅ローンが10年以上であること
  5. 居住した年にほかの税金の優遇を受けていないこと

これに加え、中古住宅を購入するときは、以下の条件が追加されます。

  1. 25年以内に建設されたもの(木造の場合は20年以内)
  2. 25年(木造の場合は20年)以上前の場合、一定の耐震基準を満たしているもの
  3. 親族から購入していないもの
  4. 贈与で取得していないこと

住宅ローン減税は非常に大きな節税効果を持つものです。

住宅の購入は人生の中で、一番大きな買い物といってもいいものなので、利用できるものは利用して、かしこく夢のマイホームを手に入れましょう!

暮らしに役立つお金の情報を無料でお届けしています!