税金の脱税・申告漏れ・所得隠しって何が違うの?罰則や逮捕はあるの?

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収入があるみなさんは誰しも税金によってその一部を国に納めなければならず、なんとなく税金を払いたくない・払う金額が少なく済めばいいな、なんて考えてしまうかと思います。

また、最近では副業の解禁が各社で始まったり、投資を行う人も増えてきて、サラリーマンの方であっても確定申告を自分で行い、納税をするケースも増えてきました。

こうした納税の手続きは面倒であったり、できることなら払うことなくごまかせればと思ってしまいがちです。

しかし、納税は国民の義務ですから、納税自体を忘れてしまったり、より悪質な脱税や所得隠しを行なった場合には厳しい処分が待っています。

何かと線引きが難しい税金の脱税・申告漏れ・所得隠しの3つの違いについて今回は詳しく解説していくとともに、想定される罰則や仮に納税時期に遅れてしまった場合の対応方法なども解説していきます!

脱税・申告漏れ・所得隠しはどのように違うの?罰則などをわかりやすく解説!

ではさっそく、タイトルにもある通り正確に納税ができていない3つの状況である、脱税・申告漏れ・所得隠しの3つん相違点を詳しくまとめていきましょう!

基本的には、申告漏れ→所得隠し→脱税の順に深刻度や悪質度は上がっていきますので、この順序に従って解説していきます。

①税金の申告漏れ

では、上記の3つのケースの中で最も悪質性が少なく、罰則も軽い申告漏れに関して解説していきましょう。

税金の申告漏れというのは簡単に言えば、悪意があったり意図していない税金の計算ミスなどによって過少に納税を済ませてしまったりそもそも納税を忘れてしまったというケースです。

ポイントは「悪意がなく」かつ「意図的ではない」というところでしょう!

過少に申告をしてしまった場合には、過少申告加算税というものを支払う必要があります。

過少申告加算税とは、期限内に申告したものの申告税額が本来納めるべき税額よりも少なかった場合に課される、いわば納税を正しく行わなかったことに対するペナルティーと考えておけば大丈夫です。

過少申告加算税で追徴される金額は、追加で納税が必要となる金額の10%と定められています。

ただし、「もともと進行していた金額」もしくは「50万円」と比較して多い金額を超える部分には、さらに追加で15%が課税され流ので注意が必要です。

また全く税金を納税していなかったり確定申告を忘れていたという場合には、無申告加算税という加算税が発生します。

無申告加算税で追徴される金額は、「50万円」までは15%「50万円を超える部分」は20%追加で課税されます。

しかし、税務署から指摘されるよりも前に自分で気付いて、進んで申告と納税をした場合は5%に軽減されますので、仮に確定申告や納税を忘れていたとしても、速やかに対処することで負担はかなり軽減されます!

ちなみに、法人や個人事業主が税金の支払いを怠った場合には不納付加算税という異なる加算税が適用されます。

不納付加算税で追徴される金額は本来の納税金額の10%で、無申告加算税と同様、税務署から指摘される前に自主的に完納した場合には5%に軽減されます。

②所得隠し

基本的に日本の税金の制度としては収入が多ければ多いほど、税率は高く納税額も増える制度になっています。

すなわち支払う税金の金額を手っ取り早く少なくする方法としては、収入が実際のものよりも少なく見せることが考えられるでしょう。

こうしたロジックで、課税の対象となる金額を少なく見せて、少しでも税金の支払いを少なく済ませようとするのが所得隠しです。

所得隠しの場合には申告漏れのような悪意がないことは証明できず、重めの罰則を覚悟しなければなりません。

後述の脱税とはほとんど紙一重な状況でもあり、所得隠しに該当するか脱税と判断されるかは国税局の判断次第とされています。

処分としては、先ほどまでに紹介した過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税のいずれかの加算税が課された状態に加えて、重加算税というプラスαの追加金を支払わなければなりません。

重加算税というのは、追加の納税の必要が事実の隠蔽や仮装により意図的な行為によって発生した場合や、意図的に申告しなかった場合に発生する加算税のことです。

重加算税で追加で加算される税金の金額は、過少申告加算税の加算に代わって本来の納税額の35%、無申告加算税に代わって納付すべき税額の40%、不納付加算税の代わりに納付すべき税額の35%がそれぞれ加算されます。

35%から40%という税率はそもそも支払うべきだった法人税や所得税の税率にも匹敵するものなので、かなり重い罰則が待っているということがわかるかと思います。

③脱税

基本的には所得隠しとはメカニズムは変わりませんが、内定調査のより悪質で意図的であると国税が判断し、裁判所からの許可を得て税法違反で検察庁に告発にされ、起訴・判決が下ったものは脱税となります。

そのため、脱税にまで発展すると国税だけでなく検察や裁判所が絡んでくるかなり大規模なものになってしまいます。

従来の目安では3年間で脱税金額が1億円を超えると本格的に国税も動き出すと言われていましたが、近年ではお金の流れが比較的掴みやすくなっていることから金額が1億円未満でも調査がスタートするとも言われています。

脱税は立派な犯罪ですので、逃げ切ることはほとんど不可能に近くなります。

刑事罰に加えて、当然ですが先ほど紹介したような重加算税も課税されますので経済的な負担もかなり大きくなります。

税金にも実は時効がある!しかし逃げきれないので納税忘れは早めの申告を!

あまり知られていない事実ですが、実は税金の納税には時効が設定されています。

基本的には税金の時効には3年5年7年の3つのパターンがあり、状況や悪意の有無などによって期間が異なります。

時効が3年のケース

申告の期限内に提出した場合における時効期間で、申告期限の翌日から3年となります。

例えば,2017年分の所得税の確定申告の場合には、申告期限である2018年3月15日の翌日から3年後に時効を迎えるので、2021年の3月15日が時効となります。

ただし、その過程で脱税の意思が発覚した場合には時効期間が7年になります。

時効が5年のケース

申告の期限内に提出していない場合における時効期間で、申告期限の翌日から5年となります。

例えば,2017年分の所得税の確定申告の場合には、申告期限である2018年3月15日の翌日から5年後に時効を迎えるので、2023年の3月15日が時効となります。

ただし、その過程で脱税の意思が発覚した場合には時効期間が7年になります。

申告を期間内にしているかどうかで2年間も時効が変わってしまうのですね。

時効が7年のケース

申告の内容に虚偽の記載脱税の意図があった際には,申告期限の翌日から7年となります。

また5年のものに脱税の意図があった際には,申告の有無にかかわらず7年に延長されます。

日本の国税や検察の能力を考えるとこれほど逃げ切るのはほとんど不可能でしょう。

時効はリセットされるので実際にはほとんど逃げ切れません!

ここまで見てきて,3年くらいなら簡単に逃げ切れそうだなと思った人もいるのではないでしょうか?

しかし,こうした時効は税務署が督促状を送ったり差押えを行うことで,いったんリセットすることができます。

つまり必ずしも3年きっかり待っていればいいわけではなく,督促状や差押えの措置を受けると,さらに時効期間は延長されることになります。

国も税金からの収入を大きな財源にしていることや簡単に脱税を許すと国民に示しがつかないことから,死に物狂いで催促してくるはずです。

よって税金の時効を迎えることはほとんどないとされています。

もし年末調整や確定申告に間に合わなかったらどうするべき!?

ここからは個人向け・特にサラリーマンの方向けになりますが、会社での年末調整の手続きや確定申告の手続きを期限内に行う音ができなかった場合にはどうすれば良いのかを解説していきます!

年末調整に間に合わなかった場合

会社としてはおおよそ10月くらいから年末調整の準備を開始します。

11月に入ると年末調整に必要な書類を従業員に配布し、12月頭くらいまでには回収を終えます。

年末調整は個人ではなく法人としてやり取りをするので、会社によってその期限は様々です。

ですから会社からもう締め切りましたと言われてしまったらそこで年末調整はできないと考えましょう。

そうなると自力で確定申告をするしかなくなります。

確定申告をしなければ多く払いすぎた税金の還付が受けられなかったり、支払うべき税金が未納になってしまいます。

そうなると先ほど紹介したような追加徴税が行われることになるので、確定申告は必ず行いましょう!

その際には年末調整期間と確定申告期間がやや離れているので、再度忘れてしまわないように注意しましょう!

確定申告を忘れた場合

確定申告を忘れたり遅れた場合には、年末調整のケースほどのんびりはしていられません。

とはいえ、先ほども紹介したように申告の遅れがすぐに脱税になるわけではありません。

速やかに修正したり申請することで、追加徴税は少なく済ませられるのでなるべく早い手続きを心がけましょう!

脱税は絶対にNG!でも節税は賢くやっていこう!

ここまで読んできて以下に脱税は行なってはいけないかは身にしみてわかったかと思います。

とはいえ、みなさんそんなに税金を支払いたくはないですよね。

そこで勉強していただきたい方法が、「節税」なのです!

節税は脱税とは違い、法律で認められている範囲や方法で、課税される所得を小さくして税金を少なく済ませる方法です。

ここではサラリーマンができる節税方法として、

  • ふるさと納税
  • iDeCo(個人型確定拠出型年金)の活用
  • 所得控除の利用(医療費控除・住宅ローン控除等)

の3つを紹介していきます!

①ふるさと納税

ふるさと納税は厳密にいえば節税には当たりませんが、家計を助ける働きが多い制度です。

ふるさと納税では、各地へ寄付金を贈った場合に実質負担が2000円で返礼品を受け取ることができます。

具体的にいうと、10万円の寄付をした場合にはその年の所得税と住民税から9万8000円が控除されて課税がなされます。

つまり、税金として納めている金額自体は変わりませんが、家庭としては2000円の負担で何倍もの金額の返礼品が受け取れるというメリットがあるのです!

感覚としてはお買い物として支払ったお金が納税としてもカウントされるというイメージですね。

そのため、ふるさと納税を通して購入したものがあるという方は利用して損はないということになります。

これだけ美味しい制度なので、当然ですが利用できる金額には次のような上限があります。

ふるさと納税を行う本人の給与収入ふるさと納税を行う方の家族構成
独身又は共働き夫婦又は共働き+子1人(高校生)共働き+子2人(大学生と高校生)夫婦+子2人(大学生と高校生)
300万円28,000円19,000円7,000円
400万円42,000円33,000円21,000円12,000円
500万円61,000円49,000円36,000円28,000円
600万円77,000円69,000円57,000円43,000円
700万円108,000円86,000円75,000円66,000円
800万円129,000円120,000円107,000円85,000円
900万円151,000円141,000円128,000円119,000円
1000万円176,000円166,000円153,000円144,000円
1200万円242,000円232,000円219,000円200,000円
1400万円355,000円343,000円277,000円267,000円
1600万円424,000円412,000円396,000円384,000円
1800万円493,000円481,000円465,000円453,000円
2000万円564,000円552,000円536,000円524,000円
2500万円849,000円835,000円817,000円804,000円

家族構成や年収によってかなり利用上限に差があるのが印象的ですね。

iDeCo(個人型確定拠出型年金)の活用

2つ目に紹介するのは最近何かとCMなどでも目にするようになったiDeCoと呼ばれる一種の年金です。

最近では若い世代が年金を十分に受け取ることができないのではないかということがニュースになっています。

こうした状況に備えてあらかじめ自力で年金を積み立てておくのがiDeCoです。

iDeCoでは、大きな所得控除が受けられるので強い節税効果が魅力となっています。

また、ふるさと納税のように加入者によってそれぞれ限度額があります。

加入者別の拠出限度額は以下の表の通りです。

加入者拠出限度額
①自営業者81万6000円/年(6万8000円/月)
②厚生年金の被保険者他の企業型年金も確定給付型の年金も実施していない(中小企業などの勤務など)場合27万6000円/年(2万3000円/月)
他の企業型年金のみを実施している(大企業勤務など)場合24万円/年(2万円/月)
確定給付型の年金を実施している場合14万4000円/年(1万2000円/月)
公務員等14万4000円/年(1万2000円/月)
③専業主婦等27万6000円/年(2万3000円/月)

ただし、一度拠出したお金は定年まで受け取ることができないので長い目で見て取り組む必要のある投資方法といえるでしょう。

③住宅ローン控除や医療費控除などを利用する

住宅ローン控除や医療費控除などを利用することで、サラリーマンの方でも控除の金額を増やし、課税所得を減らしていくことは可能です!

ここでは簡単ではありますが、住宅ローン控除・医療費控除・生命保険料控除・地震保険料控除を解説していきます。

  •  住宅ローン控除

マイホームを購入して、住宅ローンを支払っている方が利用できるのが、住宅借入金等特別控除、いわゆる住宅ローン控除(減税)です。

毎年、年末の住宅ローン残高の1%、最大40万円までが所得税額から控除されます。この控除は10年間利用することができるので最大で400万円もの税金が還ってくるとてもお得な制度です。

この住宅ローン控除(減税)は、配偶者控除、医療費控除等の所得控除と違い、税額控除と呼ばれる種類のもの。

配偶者控除は、税率計算するための大元の金額を減らすための仕組みですが、税額控除では、最終的に算出された納付金額から直接差し引くことができて、節税メリットが大きいです。

例えば、1年間の所得税が16万円で、年末のローン残高が2,500万円だった場合、まず所得税16万円分が丸々戻ってきます。さらに残りの9万円はその年に払う住民税からも差し引かれて、支払う住民税額が9万円安くなります。

住宅購入をした人は、住宅ローン控除を使わない手はないでしょう。

実際に住宅ローン控除を受けるには、ローンを組んだ初年度に確定申告が必要です。その際には、建物・土地の登記事項証明書や、土地・建物の売買契約書など、多くの書類が必要ですので、あらかじめ準備しておきましょう。

なお、会社員の方であれば、2年目以降は、会社が年末調整で処理してくれるので、特にするべきことはないところも嬉しいですね!

  • 医療費控除

医療費控除とは、その年に支払った医療費のうち、一定額(10万円)を超えた分が控除される仕組みです。

大きな病気をした場合や出産の際の診察費用や入院費用などまとまった支出があった年には忘れずに申請するべきですね。

  • 生命保険料控除

生命保険料を払っていると、その払った額の一部、または全額が控除されます。

生命保険料控除の対象となるものは、生命保険、介護医療保険、個人年金保険の3つです。

生命保険料控除の控除額は以下の通りです。

年間の支払生命保険料等控除額
2万円以下支払生命保険料等の全額
2万円超4万円以下支払生命保険料等×1/2+1万円
4万円超8万円以下支払生命保険料等×1/4+2万円
8万円超一律4万円
  • 地震保険料控除

地震保険料控除の控除額は以下の通りです。

年間の支払地震保険料控除額
5万円以下支払地震保険料の全額
5万円超一律5万円

控除を利用する場合には確定申告をする場合があるので注意!

3つ目のような控除を利用して課税所得を利用するものは、支出がまとまってかさんでしまった年に威力を発揮するので、ある種家計の救世主のような働きをしてくれます。

しかし、控除を申請するためには場合によっては年末調整だけでは不十分で、確定申告をしなければならないケースも多くあります。

サラリーマンの方の中には確定申告自体に抵抗があったり、経験不足で不安に感じられている方も多いかもしれません。

以下の関連記事ではサラリーマンの方が初めて確定申告する際に参考になる情報を掲載しているので、ぜひ参考にしてみてください!