別荘を持つのに必要な費用は?エリア別の金額相場と内訳を発表

別荘 費用 いくら 

海外の方は夏休み、冬休みの長期期間で別荘で一定期間暮らしているのを映画などで目にしたことはありませんか?都会の喧騒から離れた自然豊かな中での別荘生活は憧れですよね。

日本でも、バブル時期には別荘を持つ人もいたそうですが、今では利用されていない別荘やリゾートがちらほら。しかし、また新型コロナウイルスの影響で、リモートワークが普及したことにより、別荘を持つことを考えている方もいるだとか。

実際に別荘を持つとなると、一体いくらぐらいかかるのでしょうか。

コロナ禍で別荘暮らしを求める人たちが急増!?

大手予約サイトによると、昨今のコロナウィルスの広がりを受け、首都圏より車で訪れることのできる1棟貸切型別荘の需要が増加しているそうです。考えられる背景としては次の2点。

  • 通常1棟貸切の別荘の場合、他人との接点なく家族やパートナーのみで過ごせるという、ソーシャルディスタンスの観点からの安心感。
  • 公共交通機関を利用せずに車で訪れることができる立地。

このような要因から、首都圏より車で数時間以内の1棟貸切の貸別荘タイプがホテル・旅館の代替として利用されているようです。より別荘が身近になっているようですね。

また、別荘を借りるだけではなく、リモートワークの企業が増えるなか、住居や本業を都市部に置きつつ2つ目の住居や仕事をもつ「デュアルライフ(二拠点生活)」にも注目が集まっています。

2つ目の拠点として、都市部から1時間半以内程度の自然豊かな場所、かつて人気のあった別荘地に興味をもつ若い世代が増えてきたのです。

高値のイメージがある別荘地ですが、古くなったりなどで需要がなくなった格安別荘も数多くあるのをご存知でしょうか?中には100万円程度で購入できるものも。

再び、人気を吹き返している別荘地。今回は、別荘を持つうえでかかる費用と、新しい別荘の持ち方まで紹介していきます。

別荘の購入費用はいくら?人気エリア別の金額相場を発表!

それでは実際に別荘を持つとなるとどれくらい購入費がかかるのでしょうか。勿論、別荘の広さや中古なのかそうではないか、また、エリアによって価格は大きく変わります。

軽井沢

避暑地として人気の軽井沢。

標高950mから1,200mの高原にある避暑地で、明治以降には訪日外国人が別宅を構えるようになりました。大正時代には日本で第一等の別荘地として評価を確立し、現在も日本を代表する避暑地として財界人や文化人にも名高いエリアですね。

4500万円以上の別荘地が多くあり、中には4億越えの物件も。軽井沢で別荘地を買うとなると大体5000万円程度の用意が必要そうです。

多くの別荘地で、ゴルフ場やテニスコートが近くにあるといった点が軽井沢らしいですね。

北海道

雄大な自然の多い北海道には、国内外から高い評価を受ける別荘地が点在します。

世界的なスノーリゾートとして名高いニセコ、ラベンダー畑や大雪山国立公園に連なる自然が魅力的な富良野や美瑛が代表例ですね。

北海道はやはり土地が広いのもあって、1500万円以下の物件がおおく見受けられます。

伊豆・熱海

穏やかな気候、温泉、海と山。そしてアクセスの良さもあり、人気の高い定番エリアである伊豆・熱海。人気があるため、バランスよくどの価格帯でも中古物件が数多くありますね。

中には、別荘地から海・森が見れて、露天風呂のある温泉付き豪邸も。温泉付きの別荘が多いのもこの伊豆・熱海エリアの特徴ともいえるでしょう。

土地代と中古別荘の相場

地価調査の結果の一番低値と高値、そのエリアでの中古別荘の相場金額を見ていきましょう。

エリア土地代(1㎡当たりの単価)中古別荘の相場
低値高値
軽井沢11,100円92,500円2500万~5000万円
北海道8,500円186,000円3500万
伊豆39,000円71,400円1000~2000万円
富士見高原21,300円29,300円1000~1500万円
草津(群馬)17,500円84,000円150万~300万(※マンション)

中古の別荘地の相場はいかがでしょうか?振れ幅はありますが大体が2000万円前後となりましたね。

一方で、各地では古くなった別荘地も数多くあり、100万前後で購入できる物件もあります。

修繕費が結局かかってしまい敬遠されがちな格安別荘ですが、格安の別荘を購入してセルフリノベーションをするなど、費用を抑えて改修し、なるべくお金を使わないスタイルも生まれつつあります。

別荘を持つと色々なお金がかかる!管理費や維持費の内訳は?

別荘地は、500万円未満で購入できるものから、億までかかるものがありましたね。別荘を持つには、紹介した購入費だけではありません。具体的にはどのような費用がかかるのでしょうか。

別荘地にかかるお金
ライフラインガス基本料ガスの基本料は概ね月額1500円~2000円程度。各種電気・ガス会社によって異なりますので、詳細料金は必ず確認が必要。
電気基本料別荘は使用していない期間でも電気・ガスの基本料金が掛かる。軽井沢・蓼科エリアは中部電力で、標準的な別荘の場合、月額の基本料は800円~1200円程度。(詳しくは中部電力料金表をご確認ください)。
上下水道料別荘地の水道は従量料金(基本料+使用料)ではなく、定額料金(使っても使わなくても同じ料金)の別荘地が多い。別荘地の水道は公営の場合と私営の場合があり、私営の際には購入時に修繕積立金の一時金が必要になる別荘地もある。
通信費その他の費用に比べれば微々たる費用ですが、地方では電波が弱いため、Wi-Fiなどの通信費も快適な別荘ライフには不可欠。
交通費年間に別荘に通う頻度が多ければその分費用がかかる。現地では車があったほうが柔軟な移動ができるため、ガソリン代や、高速道路料金を試算が必要。
土地・施設管理借地料別荘地は借地権が多いのも特徴。土地を利用するために、年間決まった借地料を地主さんに支払います。1㎡○○円や1坪○○円というように、敷地の大きさによって金額が異なることが多い。
温泉使用料温泉付の別荘やリゾートマンションなどで、各戸に引いてある温泉を利用するための月額使用料。
温泉更新料温泉権の有効期間は通常10年程度で、期限が来ると更新料が必要。
管理費定期的な清掃などを管理清掃会社に委託するのが一般的。管理清掃を委託する際には委託費、自身で行う際には定期的な交通費や時間が必要。
公益施設負担金別荘地内の道路や汚水処理施設などの整備にあてる。
保険ローン保証料住宅ローンを借りるときに、連帯保証人の代わりに、民間の保証会社や公的保証機関に連帯保証をしてもらうために支払うもの
生命保険料ローン返済中の死亡や重度障害時に返済の肩代わりとなるのが「団体信用生命保険」
火災保険料ローン返済中の建物が火災により担保価値を失ったときに支払われる保険。長期を一括で払うほうが割安なので、10年分まとめて支払うのが一般的
税金固定資産税土地の大きさや建物の築年数によって変わりますが、固定資産額の1.4%。
都市計画税都市部でない地域にはかからない場合がありますが、税率は最高0.3%程。
住民税セカンドハウスや別荘の住民税は、住民票を移さなくとも実際には課税される。住民票のある居住地では所得割及び均等割が課税され、住民票がないセカンドハウスや別荘のほうは家屋敷にかかる均等割のみ課税される。

別荘の中には、「電気が通っていない別荘」や、「いまだにくみ取り式のトイレ」などが備わっている場合があります。

特に、中古別荘の中にはガスや水回りの設備については古い物件が多いため、キッチンの修繕費や水回りの修繕費などは物件を選ぶ際に試算しておきましょう。

また、セカンドハウスや別荘を所有しても、そこに住民票を移さなければ、住民税は発生しないと思われがちですが、実際には、課税されるので注意が必要です。

別荘をライフを安く・楽しく!維持費の負担を減らす4つの方法

購入費だけではなく、維持費管理費がとてもかかる別荘地。

別荘を持っている方の中には、収益化して、その分で管理費を支払っている方や、そもそもの購入費・維持費を共同購入して分割しているひともいらっしゃいます。具体的にはどういうことでしょうか。

➀:別荘を使わないときは人に貸すシステムを利用

自分が使用しないときはゲストハウス(一棟貸切旅館)として貸し出し・運用することで、合理的な別荘ライフが可能になる仕組みです。

例えば、『Airbnb』という宿泊先を探す旅行者(=ゲスト)と、空き部屋を貸したい人(=ホスト)とをつなぐwebサービスはご存知でしょうか?

現在、世界192カ国3万5,000都市に約50万の登録物件があり、一軒家やアパートの空き部屋に加えて、城、ツリーハウス、ボート、島などといった突飛な物件まで存在するのだとか。

2013年から同サービスの日本版公式サイトもオープンし、日本国内でも広がりを見せています。

Airbnbでは、ゲストの宿泊の料金設定は自由にホストが決定してよく、このサイトでの掲載料は無料で、予約が入った時点で3%がサービス料となっています。手数料が安いのも嬉しいですよね。

定期的に人が出入りすることで大切な資産である建物の状態を良好に保て、収益も得られて一石二鳥ですよね。

②:別荘自体を複数人で共同購入する

豊かな人生を実現してくれる別荘。しかし、購入できる人は限られていますよね。費用が気になる方は、友人たちや、考えが合う方たちと、共同購入に注目するとよいかもしれません。

共同購入の例として、5,000万円の別荘を1,000万円ずつ出し合って5人で購入するケースなどが挙げられます。

ここで気になるのが5人の所有権ですが、こちらの共同所有している物件の所有権は、支払った金額に応じて分けられます。

紹介したケースでは、5,000万円の別荘を1人1,000万円ずつ出し合って購入しているので、それぞれの持分は5分の1ずつとなります。それぞれが所有権を持っている点がポイントですね。

また特徴として、所有者が複数いるため、1人での持ち別荘と異なり、単独では意思決定ができないものもあるので注意してください。

ケースケース内容必要な意思決定
所有権の処分自分の所有権は、自由に処分できます。好きなタイミングで売却することなどが可能。単独OK
保存行為別荘の修繕や不法占拠する第三者への明け渡し請求単独OK
管理行為別荘の賃貸借契約の締結・解除。管理行為は、持分価格の過半数の賛成が必要。過半数の賛成
変更行為別荘の売却や建替え、増改築など。変更行為は、全員の同意が必要。全員の同意

③:所有権型リゾート会員権

別荘を1棟まるごと所有するとなると、購入や維持にはそれなりの費用がかかるもの。でも、1年の内の使う分だけを購入できるとしたらどうでしょう。

所有権型リゾート会員権では、別荘の所有権を複数人で共有するシステムです。募集口数で割った所有権を取得することができます。よって、共同購入のように、自分で共同所有者を集める必要がありません。

例えば、フォレストクラブでは、1年=365日を13泊から購入できるリーズナブルな別荘も。1棟の建物を最大28人でシェアすることになるので、初期費用・維持費は自分の所有分しかかかりません。

また、別荘は管理会社が手入れなどをしてくれるため、利用者に手間やコストが追加でかかることがありません。「管理をする時間がない」「自分たち以外の人に使われても気にならない」という方は、おすすめですね。

④:別荘をタイムシェア

日本では海外のように長期間の休みをとるのが難しく、実際に別荘を所有するとしても年間の使用日数は10日ほどな方も多いのではないでしょうか。

そこで今、人気なのが「タイムシェア」です。

タイムシェアとは、「リゾート地にある物件を、1週間単位で所有できる権利のこと」。国内から海外まで、リゾート地にある以下のような宿泊施設を時間(期間)単位でレンタルし、自由に利用することができます。

  • ホテル
  • コンドミニアム(分譲マンション)
  • 山小屋
  • 一軒家
  • クルーズ船

購入方法は、1年の決まった時期に宿泊できるフィックスタイプと宿泊前に都度予約を入れるフロートタイプに分かれます。前者にはハイシーズンであっても確実に別荘を利用できるメリットが、後者には休みを取れたときに別荘を利用できるメリットがあります。

ライフスタイルに併せて購入方法を選べる点もタイムシェアの魅力です。費用を抑えながらも手軽にハイクオリティな別荘ライフを楽しむことができますね。

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