ふるさと納税、聞いたことがある人も多いと思います。
たった2000円で色んな地方の名産品をもらえるとてもお得な制度です。
でも知っているだけで利用したことがないという人も多いのでは?
ある調査によるとふるさと納税の認知率は9割ですが実際に利用している人は1割にしかすぎないと言います。
この機会にふるさと納税がどんなものか是非知って使ってみましょう!
この記事はふるさと納税についてまとめました。
ふるさと納税とは?
「ふるさと納税」といっても税金ではありません。
実際には市町村といった自治体への「寄付」になります。
普通の寄付であれば確定申告を行うことで寄付金の一部が所得税・住民税から控除されます。
それがふるさと納税では2000円の自己負担以外の全額が所得税・住民税の控除対象になります。
ふるさと納税ができた背景
「ふるさと納税」が誕生した背景には日本の社会の変遷と大きな関わりがあります。
現代の日本では人々がどんどん都会に集まってきています。
地方に生まれ育っても大学や就職を機に地元を離れる人は珍しくないですよね。
でも人々が地元を離れると、税金は移動した先の地域に払うことになるので地方の税収は減ってしまいます。
そうした都会に住む人々が「ふるさと」に少しでも感謝や応援の気持ちを伝え、納税できるようにしたのがふるさと納税制度です。
ふるさと納税のお得なポイント
ふるさと納税が人気になったのはそれが利用者にとってとてもお得な制度だからです。
どんなお得なポイントがあるか見てみましょう。
色んな地域を応援・特産品をゲット!
色んな地域な特産品をゲットすることができます。
高級牛肉やカニなど普段あまり手が出せないようなものでも実質2000円であれば取り寄せてみたくなりますよね。
食べ物だけではありません。
自転車やバッグ、いすや机などの家具といったものまで、その地域で生産された様々な商品を購入できます。
それだけでなく、捨てられたペットの保護など慈善活動への寄付ももちろんできます。
様々なふるさと納税を紹介しているポータルサイトがいくつかあります。
探してみるとこの地域にこんな特産品があるんだといった新しい発見もあるでしょう。
ふるさと納税を使って所得税と住民税を節税できる!
ふるさと納税で自治体に寄付したお金は2000円を除いて全額所得税と住民税から控除することができます。
所得税は控除分が還付され住民税は翌年度分の住民税から減額されます。
下の表は節税分の内訳です。
所得税よりも住民税の減額分が大きいことが分かります。
ふるさと納税の控除イメージ
引用:総務省
面倒な確定申告が不要に
2015年から制度が変わりより利用しやすくなりました。
寄付金の控除を利用するのは確定申告をする必要がありましたが、ふるさと納税の場合は条件付きで免除になりました。
条件:5つ以内の自治体に寄付する場合
この条件に当てはまていれば、寄付先の自治体に「ワンストップ特例申請書」を提出するだけで控除を受けることができます。
確定申告の手続きはとても面倒なので利用者にとっては利用する敷居が下がったと言えます。
総務省
ふるさと納税で全額控除される金額(目安)
ふるさと納税で控除される金額には限度があります。
上限額を計算する式は少し複雑なので下の早見表を参考にしてください。
家族構成と本人の年収によって限度額が変わってきます。
ふるさと納税を行う本人の給与収入 | ふるさと納税を行う方の家族構成 | |||
独身又は共働き | 夫婦又は共働き+子1人(高校生) | 共働き+子2人(大学生と高校生) | 夫婦+子2人(大学生と高校生) | |
300万円 | 28,000円 | 19,000円 | 7,000円 | – |
400万円 | 42,000円 | 33,000円 | 21,000円 | 12,000円 |
500万円 | 61,000円 | 49,000円 | 36,000円 | 28,000円 |
600万円 | 77,000円 | 69,000円 | 57,000円 | 43,000円 |
700万円 | 108,000円 | 86,000円 | 75,000円 | 66,000円 |
800万円 | 129,000円 | 120,000円 | 107,000円 | 85,000円 |
900万円 | 151,000円 | 141,000円 | 128,000円 | 119,000円 |
1000万円 | 176,000円 | 166,000円 | 153,000円 | 144,000円 |
1200万円 | 242,000円 | 232,000円 | 219,000円 | 200,000円 |
1400万円 | 355,000円 | 343,000円 | 277,000円 | 267,000円 |
1600万円 | 424,000円 | 412,000円 | 396,000円 | 384,000円 |
1800万円 | 493,000円 | 481,000円 | 465,000円 | 453,000円 |
2000万円 | 564,000円 | 552,000円 | 536,000円 | 524,000円 |
2500万円 | 849,000円 | 835,000円 | 817,000円 | 804,000円 |
返礼率が30%とすると約2万円分の商品を2千円でゲットできる計算です。年収600万円独身の人であれば年間の控除枠が7万7千円分使えます。
とてもお得ですね!
表を見るとふるさと納税の控除枠は年収が多ければ多いほど大きくなり、受けられる恩恵が大きくなることが分かりますね。
中には100万円の寄付で得られるふるさと納税の特典もありますが、それに対応する年収は約3500万円になります。
年収3500万円の人なんてどんな仕事をしているのか想像がつきません。
注意して欲しいのは住宅ローン控除、医療費控除など各種控除を利用しているとその分だけふるさと納税の控除枠が減ってしますことです。
節税を考えている方はきちんと計算して枠からはみ出てしまったなんてことがないようにしましょう。
ふるさと納税のお得感が薄れた?
2015年に制度が改正され控除枠が2倍に増えたのと確定申告の手間がなくなったこともありふるさと納税の利用額は急激に増えました。
2016年にはふるさと納税額2844億円に達し4年連続で過去最高を記録しました。
しかし、同時に色んな問題も発生しました。
自治体がより多くの寄付をめぐって返礼品をどんどん豪華にしていったこともあり、ふるさと納税の本来の意味が薄れてしまったとの指摘が出てきました。
また、本来あったはずの税収が減ってしまった大都市からは反対意見がたくさん出ています。
2017年4月に総務省が通達
こうした状況から総務省が通達を出し、返礼品は寄付金の3割以内に自粛するよう自治体に求めました。
これまで寄付金の6割以上の商品を出していた市町村が多かったため、利用者にとってはお得感が半減してしまいました。
異常に豪華な返礼品はもう期待できないかもしれません。
2017年以降ふるさと納税ブームはある程度落ち着ちつくと予想されています。
とは言っても実質2000円の負担なので利用すればお得なことに変わりはありません。
また、利用者にとって今後はどれだけお得かというよりも、寄付金の使い道により注目がいくでしょう。
地方自治体にとってどれだけの寄付を獲得できるかは、どれだけ多くの人々に共感されることができるかにかかっているでしょう。
まとめ
ふるさと納税についてまとめました。
2000円の負担で何万円もする地方の特産品をもらえるとてもお得な制度です。
まだ利用したことがないという方は是非とも試してみましょう!
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