ふるさと納税で一番寄付が多い市町村は?現状と問題点

地方

みなさんはふるさと納税という言葉をいつ知りましたか?

多くの方にとってはここ2、3年のことではないでしょうか。

2008年から始まっているふるさと納税ですが、ここ数年で利用者・納税額が激増しました。

CMや広告も増えたので認知度も上がっていると思います。

そんなふるさと納税ですが、どの市町村が一番寄付金が集まっているか知っていますか?

また、一番税収が減ってしまった都市を知っていますか?

この記事ではふるさと納税が抱える様々な問題をまとめました。

利用者が急拡大したふるさと納税

ふるさと納税がそもそも何か知りたい方は以下の記事をご覧ください。

ふるさと納税とは?所得税・住民税が控除できるお得な制度

みなさんはふるさと納税がどれだけ利用されているか知っていますか?

近年制度改正で利用しやすくなったのに加え、CMも放送されるようになって利用者が急増しました。

 ふるさと納税の利用件数と納税額

ふるさと納税 推移

引用:総務省資料より

金額で見ると平成26年度が388億円に対して、平成28年度が2844億円とわずか2年で7.3倍に拡大しています。

件数で見ると平成28年度は1271万件です。

一件当たりの寄付金額を計算してみると

2844億円 ÷ 1271万件 = 約2万2千円

一件の寄付につき約2万円が平均で、この金額は数年前と比べてもほとんど変わっていません。

ふるさと納税の自治体「格差」

全国の市町村はふるさと納税をめぐって激しい争いを繰り広げてきました。

納税額が増えれば増えるほど、自治体の税収がその分だけ増えるからです。

ふるさと納税はある市町村から別の市町村へ税金を移動させる制度なので、何もしないと自分の税収が減ってしまうという問題もあります。

各自治体は寄付金に対する返礼品を豪華にすることでより多くの寄付を集めようとしました。

ではどの自治体が競争に勝利し、一番寄付を受け入れているか知っていますか?

寄付額の多い上位10自治体(2016年)

 自治体名金額
1位宮崎県都城市73.3億円
2位長野県伊那市72億円
3位静岡県焼津市51.2億円
4位宮崎県都農町50億円
5位佐賀県上峰町45.7億円
6位熊本県熊本市36.8億円
7位山形県米沢市35.3億円
8位大阪府泉佐野市34.8億円
9位山形県天童市33.5億円
10位北海道根室市33億円

自然豊かで名産品がある市町村が軒並み上位に上がっていることが分かります。

全国の自治体で一番のふるさと納税を集めたのは宮崎県都城市の73.3億円です。

都城市は返礼品として高級牛肉や焼酎をPRした結果寄付金額が急増しました。

都城市の2013年度の税収が約180億円なので税収の4割もの金額を獲得したことが分かります。

税収に対する比率でこれを上回るのが4位にランクインしている宮崎県の都農町です。

人口は1万1千人で2013年度の税収が8億円なのに対してふるさと納税の収入は50億円。

なんと一年間の寄付金で6年分の税収を得ています

ふるさと納税の影響の大きさが分かると思います。

ふるさと納税による税収流出の多い上位10自治体(2016年度)

税収が増えた市町村に対して税収が減ってしまった自治体はどこなのでしょうか?

 自治体名金額
1位神奈川県横浜市55.5億円
2位愛知県名古屋市31.8億円
3位東京都世田谷区30.7億円
4位大阪府大阪市24億円
5位東京都港区23.5億円
6位神奈川県川崎市23.5億円
7位兵庫県神戸市16.7億円
8位埼玉県さいたま市15.9億円
9位京都府京都市14.7億円
10位福岡県福岡市14.6億円

一番税収の流失が大きかったのは横浜市の55億円、その後に名古屋市と世田谷区、大阪市と続いていきます。

表を見ると税収が流出したのは軒並み大都市だということが分かります。

こうした都市は地方出身者が多く、また比較的財政が豊かでふるさと納税の返礼品を充実させなかったことが影響しました。

寄付金受入額より税収の減少が多い自治体は日本全国で462自治体に上っていて全体の4分の1を占めています。

特に流出の大きい自治体はこうした状況に不満を持っており、愛知県知事などはふるさと納税制度の見直しを要求しています。

受け取った寄付金の使い道

2016年に73億円と全国で一番のふるさと納税を受け取ったのが宮崎県都城市です。

ではこの寄付金額はどのように使われるか知っていますか?

実は市の手元に残る金額はとても少ないのです。

寄付金の使い道を見ていきましょう。

都城市ふるさと納税の内訳(2016年)

59%・・・返礼品の調達費用(43億円)

16%・・・返礼品の送付にかかる費用(12億円)

3%・・・広報、決済、事務費用(2億円)

22%・・・手元に残るお金(16億円)

どうでしたか?

寄付金の内8割近くが肉やお酒など返礼品の関係費で消えてしまい、手元に残るお金は2割に過ぎないのです。

それでも残りのお金は子育て支援センターの増設や中学生海外交流事業など152事業に使われています。

ただ、寄付金の大部分が一部の業者に利益をもたらしているというのは人々が納めた税金を使っていることを考えると少し不平等に感じられるかもしれません。

ふるさと納税のお得感が薄れる

2015年に制度が改正され控除枠が2倍に増えたのと確定申告の手間がなくなったこともありふるさと納税の利用額は急増しました。

2016年にはふるさと納税額2844億円に達し4年連続で過去最高を記録しています。

しかし、同時に色んな問題も発生しました。

自治体がより多くの寄付をめぐって返礼品をどんどん豪華にしていったこともあり、ふるさと納税の本来の意味が薄れてしまったとの指摘が出てきました。

また、先ほども書いた通り本来あったはずの税収が減ってしまった大都市からは反対意見がたくさん出ています。

2017年4月に総務省が返礼品自粛の通達を出す

こうした状況から総務省が通達を出し、返礼品は寄付金の3割以内に自粛するよう自治体に求めました。

これまで寄付金の6割以上の商品を出していた市町村が多かったため、利用者にとってはお得感が半減してしまいました。

異常に豪華な返礼品はもう期待できないかもしれません。

2017年以降ふるさと納税ブームはある程度落ち着ちつくと予想されています。

とは言っても実質2000円の負担なので利用すればお得なことに変わりはありません。

自治体にとっても寄付金のより多くの割合を地元の様々な事業に利用できるので、ふるさと納税の本来の意味ある使い方ができるようになったとも言えます。。

まとめ

ふるさと納税の現状と問題点についてまとめました。

利用者にとってはお得さが減ってしまったものの、ふるさと納税制度を将来的に長く維持するためには仕方ないのかもしれません。

賢く制度を利用し、地元を応援しましょう!

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