パート・バイトの103万の壁、交通費は含まれる?含まれない?

計算機

パートやアルバイトをして家計を支えているという人は多いと思いますが、そのような人たちにとって気になるのが、所得税が発生する「103万円の壁」についてではないでしょうか?

 

年収103万円を超えると税金が発生するため、この範囲内で働いている方も多いと思います。

 

そしてこの時に一つ気になるになるのが、103万円の壁には交通費は含まれるのかということです。

 

交通費というのは、給与の中でもあいまいな部分が多いもので、給料に含まれている場合もあれば、別で渡される場合もあります。

 

そこで今回は、103万円の壁に交通費が含まれるのか、ということを解説していきます。

また、社会保険に関しても、交通費の取り扱いには注意が必要なので、それに関しても紹介します。

 

そもそも103万円の壁って?内容をおさらい

ハート形の雲

そもそも103万円の壁とはなんでしょうか。わかっている人も多いと思いますが、簡単におさらいしておきましょう。

 

パートやアルバイトの年収に関する「壁」はいくつかありますが、もっとも有名なのがこの103万円の壁なのではないでしょうか。

103万円の壁とは、所得税がかかるかどうかのラインで、年収103万円を超えなければ、所得税は原則課税されません。

 

この103万という数字は、すべての人が受けられる基礎控除の38万円と、給与所得を得ている(サラリーマン・アルバイト・パートなど)人が受けられる給与所得控除65万円を足した数字です。

 

また、103万円以内に抑えることで、配偶者も配偶者控除を受けることが出来るので、家庭全体で節税につながります。

 

所得税の計算に交通費は含む?含まない?

ヒント

交通費は含まない!非課税限度額は15万円

結論を述べますと、基本的に交通費は所得税の計算をする際には含めずに、非課税となります。

 

これは、通勤手当の非課税限度枠という制度のためであり、この非課税枠は平成28年から引き上げされています。

公共交通機関を使う人は、最大で15万円/月、車通勤の人は最大で31,600円/月まで非課税となり、それを超える分には課税されます。

 

詳細な通勤手当の非課税枠については以下の通りです。

対象となる人 非課税枠
①交通機関または有料道路を利用している人
1か月当たりの合理的な運賃等の額(上限:15万円)
②自動車や自転車などの交通用具を使用している人 通勤距離(片道):55㎞以上 31,600円
②自動車や自転車などの交通用具を使用している人 通勤距離(片道):45㎞以上55㎞未満 28,000円
②自動車や自転車などの交通用具を使用している人 通勤距離(片道):35㎞以上45㎞未満 24,400円
②自動車や自転車などの交通用具を使用している人 通勤距離(片道)25㎞以上35㎞未満 18,700円
②自動車や自転車などの交通用具を使用している人 通勤距離(片道):15㎞以上25㎞未満 12,900円
②自動車や自転車などの交通用具を使用している人 通勤距離(片道):10㎞以上15㎞未満 7,100円
②自動車や自転車などの交通用具を使用している人 通勤距離(片道)2㎞以上10㎞未満 4,200円
②自動車や自転車などの交通用具を使用している人 通勤距離(片道):2㎞未満 全額課税
③交通機関を利用している人
1か月当たりの合理的な運賃等の額(上限:15万円)
④交通機関または有料道路を利用するほか、交通用具も使用している人
1か月当たりの合理的な運賃等の額と②の金額との合計額(上限:15万円)

給与の受け取り方によっては、課税対象になる可能性もある

ただ、給与の受け取り方によっては交通費も課税対象となることがあります。

 

それは、時給に交通費を含めてしまったときです。

 

例えば時給1000円のパートがいるとして、交通費を300円別途支給した場合は、その交通費は103万円の壁に含まれずに、非課税となります。

しかし、交通費込みで時給1300円として受け取ってしまうと、その300円の交通費は給与扱いとなり、103万円の壁に含まれることになります。

 

ですので、交通費を受け取るときには給与とは別に、「交通費」という名目でもらうかどうかを確認してみましょう。

社会保険は交通費を含む年収で計算する!

地球儀と1万円札

しかし、社会保険の保険料の基準となる、標準報酬月額は交通費を含めて計算されます。

社会保険で注意するべき106万の壁と130万の壁

社会保険の適用に関しても「壁」が存在します。

 

1つ目は106万円の壁で、これは年収106万円を超えると、社会保険に加入しなくてはならない可能性があるというものです。

106万円を超えた瞬間に社会保険に入らなくてはいけないのではなく、以下の条件をすべて満たした場合にのみ、加入しなくてはならなくなります。

 

  1. 労働時間が週20時間以上
  2. 1カ月の賃金が8.8万円(年収106万円)以上 ※交通費は含まない!
  3. 勤務期間が1年以上見込み
  4. 勤務先が従業員501人以上の企業
  5. 学生は対象外

 

この106万円の壁には、交通費は含まれません。

 

 

これに対し130万円の壁というのは、106万円の壁に該当しない人が年収130万円をこえると、社会保険に加入しなくてはならないという、社会保険に関する最後の壁です。

 

ここで注意すべきなのは、130万円の壁には交通費は含まれるということです。

106万円の壁で交通費が含まれないからと油断していると、130万円の壁をうっかり超えてしまうということもあるかもしれないので、しっかり確認しておきましょう。

 

社会保険の扶養内で働くためのシミュレーション

では社会保険の扶養内で収めるには、どれぐらい働けるのでしょうか、シミュレーションしてみましょう。

 

今回は以下のようなケースでシミュレーションします。

  • 時給:1000円
  • 交通費:500円/日
  • 勤務日数:3日/週(=12日/月)

 

106万円以内で収める場合

106万円÷12か月≒88,333円

88,333円÷12日≒7361円

7361円ー交通費500円=6861円

 

つまり、106万円以内に抑えるのであれば、一日6時間半~7時間働けますね。

 

130万円以内で収める場合

130万円÷12か月≒108,333円

108,333円÷12日≒9027円

9027円-交通費500円=8527円

 

つまり、130万円以内に抑えるのであれば、一日8時間は働けますね!

 

 

いかがでしたでしょうか?

 

103万円の壁も、社会保険の壁も、家の税金や収入に大きくかかわることです。

ですので、あらかじめしっかりと確認をしておいて、あとから慌てることがないよう、余裕をもって働くようにしましょう!