教育資金はいつまでにいくら必要?おすすめの貯め方は?

お金を持つ女性

子供の教育資金の貯め方についてお悩みではありませんか?

これからの進学などを考えて、早い内から教育資金を準備しようと考えてらっしゃるお母さん・お父さんへ本記事をお届けします。

教育費貯金の必要性は分かりつつも、「一体いつまでにいくらお金を貯めれば良いのか分からない」「どうやって貯金をすれば良いか分からない」という声も聞きます。

そこで今回は、幼稚園から大学までにかかる子育て費用や、教育資金の貯め方をご紹介していきます。

教育費はマイホーム、老後資金と並び、人生の3大費用と呼ばれています。本記事を参考に、ぜひ早めから準備をしてみてください。

そもそも子供の教育費はいくらかかる?幼稚園から大学までの費用を国公立・私立別で解説!

子供を育てるあたりに当たって、成人するまでにどれくらい費用がかかるのか気になりますよね。

ひと口に教育資金といっても、公立か私立、何歳から私立に行かせるのか、文系・理系どちらのの大学を目指すのか、によっても必要な金額は異なります。

幼稚園から高校までの公立・私立別学費

幼稚園から高等学校の学習費平均は以下の通りになります。

費用は、学校教育費および学習塾や習い事への学校外活動の支出の合計になります。

【幼稚園・小学校・中学校・高校の公立・私立別の教育費概算】

区分公立私立
幼稚園3歳210,073円479,775円
4歳212,400円438,832円
5歳259,644円526,778円
小学校1年342,640円1,842,650円
2年270,917円1,275,934円
3年289,272円1,365,914円
4年310,908円1,464,090円
5年345,078円1,557,348円
6年375,358円1,658,692円
中学校1年469,153円1,572,110円
2年392,774円1,156,873円
3年571,163円1,250,538円
高校1年516,662円1,275,991円
2年471,549円976,188円
3年363,125円857,626円
合計5,400,716円17,999,339円

(参考:文部科学省「平成28年度子供の学習費調査」)

公立、私立によって大きく金額が変わることがわかりますね。

幼稚園から高校まで公立に行く場合は、総額540万円、幼稚園から高校まで私立に行く場合は、総額1799万円と1,000万円以上の差があることがわかりました。

大学の公立・私立別学費

上記は、小学校から~高等学校までの教育費ですが、さらに大学進学を考えた場合費用がかかります。

下記の表は、大学ごとの4年間の費用です。

【大学の公立・私立別の授業料概算】

国立大学公立大学私立文系私立理系私立医歯系
初年度

入学料282,000円393,426円242,579円262,436円1,038,128円
授業料535,800円537,809円746,123円1,048,763円2,737,037円
2年目授業料535,800円537,809円746,123円1,048,763円2,737,037円
3年目授業料535,800円537,809円746,123円1,048,763円2,737,037円
4年目授業料535,800円537,809円746,123円1,048,763円2,737,037円
5年目(医歯系のみ)2,737,037円
6年目(医歯系のみ)
2,737,037円
学費(四年間)

2,425,200円2,544,622円3,227,071円4,455,488円17,460,350円

(参考:文部科学省 国公立大学の授業料の推移
平成26年度私立大学入学者に係る初年度学生納付金平均額の調査結果について)

上記は全国平均なので、学校ごとに費用は異なります。

また、大学費用には、上記金額以外に教科書代や地方から上京する場合は仕送り費用がかかるので注意しましょう。

幼稚園から大学までの総費用はいくら?進学コース別学費一覧

上記を参考に大学までの教育資金を計算すると、それぞれの進学別で総費用は以下のように変わります。

【進学コース別の教育費用概算】

幼稚園〜高校まで大学総費用
公立国公立約780万円
公立私立文系約860万円
公立私立理系約980万円
公立私立医歯系約2,290万円
私立国公立約2,040万円
私立私立文系約2,120万円
私立私立理系約2,250万円
私立私立医歯系約3,550万円

公立・私立によって780万円〜3,550万円と学費が大きく変わります。

詳しい学費は各学校やどの段階で公立・私立にいくかで変わるので上記は目安の金額として覚えておいてください。

また、幼稚園から大学までの時系列の年間費用をみると最も学費がかかるタイミングは、「大学入学時の1年間」であることがわかります。

年間費用でみても毎年の出費が高くなるのが、大学進学とその後の4年間。そのため、教育資金を貯める時は、子供が大学進学する18歳を目処に大学進学費を貯蓄しようという人が多いようです。

教育資金の貯蓄目標を立てよう!毎月いくら貯金すればいい?

教育資金を貯蓄するためには、まずいつまでにいくら貯めるのか決めることからスタートしましょう。

もちろん、これからご説明することはご両親の年齢やお子さんにどのような教育を受けさせたいか、どんな学校に行きたいかによって変わってきますので、一般的な考えとして参考にしてください。

まず前述した通り、子育て費用で最もお金がかかる期間が大学時代。つまり、お子さんが18歳になるタイミングです。

ここでは、家庭として私立文系への進学をベースに考えます。私立文系の大学4年間の合計費用は、320万円でした。

この金額には、お子さんへの仕送り代や教科書代など授業料以外の費用は入っていませんので、多めに見積もって400万円を目標金額とします。

仮にお子さんが生まれた時から準備をするのであれば、単純計算で毎月の貯金額は、

  • 400万円÷18年間÷12ヶ月=18,518円

となります。

これは幼稚園から高校進学までの学習費とは別に貯蓄をしていく必要があります。参考として、幼稚園〜高校までの学習費を月換算に直すと以下のようになります。

【幼稚園〜高校の毎月の学習費目安】

区分公立私立
幼稚園3歳17,506円39,296円
4歳17,700円36,569円
5歳21,637円43,898円
小学校1年28,553円153,554円
2年22,576円106,328円
3年24,106円113,826円
4年25.909円122,008円
5年28,757円129,779円
6年31,280円138,224円
中学校1年39,096円131,009円
2年32,731円96.406円
3年47,597円104,212円
高校1年43,055円106,333円
2年39,276円81.349円
3年30,260円71.469円

教育費を貯めながら、大学進学の貯金もしていくとなると、教育費+大学進学の貯蓄で、幼稚園から高校まで公立コースでも毎月3万5,000円〜6万円程度、全て私立コースでは毎月5万5,000円〜16万円程度のお金がかかります。

教育資金の貯め方は?代表的な3つの方法と特徴まとめ

このように教育費には毎月少なくないお金がかかります。

大学進学を目処にした貯蓄は、銀行の預貯金でコツコツ積み立てていく方法もありますが、できれば効率的な方法で貯めることができれば家計は楽になります。

ここではおすすめの教育費の貯め方をご紹介していきます。

①児童手当

児童手当とは、中学校修了前での児童1人につき月額1万5,000円または1万円を支給する制度のことです。

児童の年齢や出生順に応じて受け取ることのできる金額が異なっており、以下のようになっています。

支給対象児童一人当たり月額
0歳~3歳未満15,000円(一律)
3歳~小学校修了前10,000円(第3子以降は15,000円※)
中学生 10,000円(一律)

*参照:内閣府「児童手当Q&A」

毎月もらえる児童手当に手をつけず貯金するだけで、中学卒業までに子供一人あたり総額210万円になります。

私立大学の4年間の学費はおよそ400〜500万円なので、児童手当を貯蓄に回すだけで大学の学費の5、6割をまかなえます。また、国公立大学の4年間の学費は約250万円なので、国公立であれば大半の費用を児童手当だけで貯められます。

つまり、私立にいくにしても、児童手当を貯蓄に回すだけで自力で貯蓄する金額は実質的に200万円〜300万円程度ですむことになります

②学資保険

教育資金の準備といえば、「学資保険」を思い浮かべる人は少なくないのではないでしょうか。

学資保険は、毎月保険料を支払い、将来満期を迎えたときに保険金を受け取ることができる貯蓄型の保険です。

返戻率が100%以上の保険商品を選べば、支払った金額よりも多くのお金を引き出すことができます

例えば、銀行での預貯金で400万円を貯める場合と以下の内容でソニー生命の学資保険で貯めた場合のシミュレーションをすると、

  • 契約者年齢・・・30歳
  • 加入時の子供の年齢・・・0歳
  • 保険料払込期間・・・18年
  • 保険金受け取り時年齢・・・18歳
  • 受け取り金額・・・400万円
  • 支払い・・・年払い

ソニー生命では、

  • 払込保険料総額・・・3,893,040円

となるので、銀行預貯金で貯める場合と比較して、10.6万円お得にお金を貯められます。(返戻率は102%)

上記は払込期間をさらに短くしたりすればさらに高い返戻率になるのでよりお得に貯蓄ができます。

強制的に教育資金を貯められるという効果があるので、なかなか自分たちだけでは貯金が続かないという方には向いている方法です。

ただし、途中解約時すると元本割れの可能性があったり、長期固定金利商品なので低金利時には旨味が少ないといった懸念点もあるので、慎重に検討してください。

③ジュニアNISAを利用する

ジュニアNISAとは、子供の将来の資産形成をサポートするために始まった制度です。

簡単にいうと、0~19歳までのお子さんがいる家庭で、子ども名義で口座を開設し、親が子供に変わって代理で株や投資資信託などで資産運用を行う方法です。

ジュニアNISAの特徴は、通常の投資信託と違い、運用で得た利益に対して税金がかからないということです。

毎年80万の範囲内で5年間投資ができ、5年間で最大400万まで非課税投資が可能になります。

ただし、ジュニアNISA口座の開設は2023年で終了予定となっているので、5年間の非課税期間を使い切るには2019年中に開設しておく必要があります。検討をしている方は、注意してください。

教育資金の相談は、プロのファイナンシャル・プランナーにしてみよう

これまで様々な貯蓄方法をご紹介しましたが、ご家庭の収入状況や今後の進学プランによって、必要な教育資金の金額や家庭に合った準備の仕方は変わってきます。

  • 今の収入状況でもできる効率的な貯蓄方法は?
  • 学資保険を検討しているけど、どれを選べばいいか分からない・・・
  • 学資保険以外に教育資金の貯蓄に使える保険はある?

こうしたお悩みをお持ちの方は、一度プロのファイナンシャルプランナーに相談してみることをおすすめします。

教育資金の貯め方を一人で勉強しようと思っても専門用語が多かったり、金融商品が多かったり、中々前に進まないことが多いと思います。

お金のプロであるFPのアドバイスを受けることで漠然とした不安が解消されるはずです。

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