債務整理とは?4つの種類のメリットやデメリットをわかりやすく解説!

賑わう街

よくCMで、債務整理や過払い金といった言葉を耳にしますよね。

 

債務整理とは、その名の通り債務を整理することなのですが、実際どんなものかわかっていないという方も多いのではないでしょうか。

 

そこで、今回は債務整理とはなんなのかということを、わかりやすく解説していきます。

実は債務整理にはいくつか種類があるってご存知でしたか?そちらも解説していきますよ!

 

今債務整理を検討している人も、そうでない人も、万が一のために知っておいて損はないので、是非一緒に学んでいきましょう!

債務整理とは?ブラックリストに入ってしまうって本当?

メモ

債務整理とはなんでしょうか?

そしてこちらもよく耳にするブラックリストに入ってしまう、とはあどういうことでしょうか?

債務整理の概要と5つの種類を紹介

債務整理とは、借金を減らしたり、支払期間を延長したりして、その名の通り借金(債務)を整理することです。

債務整理は借金問題を解決するために、国が正式に認めている法的手段で、毎年10万人以上の人々が行っているようです。

 

どのような人でも、どれだけ借金があろうが、方法は変わってくるものの、債務整理を行うことができます。

 

債務整理には以下の種類があります。

 

  • 任意整理
  • 特定調停
  • 個人民事再生
  • 自己破産

 

簡単に、それぞれの種類の債務整理の特徴を紹介します。

対象とする債権者 主な交渉者 返済額 財産の没収 ブラックリスト
任意整理 選べる 弁護士等 元本のみ ×
特定調停 選べる 自分 元本(将来の利子を払うことも) ×
個人民事再生 選べない 弁護士等 平均して借金の5分の1程度 ×
自己破産 選べない 弁護士等 0

 

詳細は下の項目で解説しているので、そちらをご覧ください。

債務整理をするとブラックリストに記録される

ブラックリスト、という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

何となく怖いイメージがあるかもしれませんが、決してそういったものではないです。

 

ブラックリストというのは、「信用情報機関に事故情報が登録されている」状態のことです。

 

債務整理をして借金が返せないとなると、その人の信用は落ちてしまいますよね。

そうなると、「一度借金を返せなかったことがある」という情報が信用情報機関に記録されてしまうのです。この情報のことを事故情報といいます。

 

債務整理を行うとブラックリスト入りするのは事実です。

そうなると、一定期間ローンなど、新たに借金ができなくなってしまいます。

 

ただ、ブラックリストに入る期間は決まっており、長くても5年間です。

一生借金を背負い続けるよりは、それを整理して、再びやり直すほうが長い人生では良い選択でしょうね。

 

加えて、借金ができなくたって、生活していく上ではそこまで大きなダメージではありません。

事実、ブラックリストに入っても普通に生活していらっしゃる方は大勢います。

 

もし、ブラックリスト入りを恐れて債務整理をためらっているのなら、一度専門の弁護士や司法書士に話を聞きに行ってみましょう。

実際に債務整理を行った方の体験談が聞けますよ!

任意整理

紙とペンとコーヒー

では、初めに任意整理について解説していきます。

任意整理とは?

任意整理とは、取引・借金開始時にさかのぼって借金を計算しなおし、原則として金利をカットしたうえで、元本のみを数年の分割払いで返済していく、という方法です。

 

自己破産のように家や資産等を手放す必要がないので、そういったものを持ってる方にはお勧めです。

 

また、任意整理は、対象とする債権者を選べます。保証人がついていたり、友人親族から借りた借金は除外したい場合は、助かりますね。

 

ただ、元本は返していく必要があるので、最低でも返済をする数年間は安定して収入がある方でしか、任意整理はできません。

あくまである程度の額は返済することが前提なので、継続した収入があるのが条件です。

 

任意整理をすると、借金が減ることがよくあるようです。

免除されたわけではないのに、どうして借金が減るのでしょうか?次の項で解説します。

借金が減る仕組み

どうして任意整理をすると、借金が減ることがあるのでしょうか。

これには、「利息制限法」と「出資法」という二つの法律が関係しています。

 

この二つの法律は、ともにお金を貸す際の上限金利を定めているのですが、それぞれが定める上限金利に差があったんです。

 

利息制限法では、金利の上限を貸す金額に合わせて15~20%と定めていましたが、それを超えたことに対する刑事罰はありませんでした。

対して出資法では、金利の上限を29.2%と定めており、それを超えると、5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、またはこれの両方が課せられていました。

 

つまり、利息制限法の上限金利を超えても、出資法の上限金利29.2%を超えなければ、刑事罰がないという状態だったのです。

この、利息制限法と出資法の上限金利の差を、グレーゾーン金利といい、業者はこれを利用して、利子を多く取っていました。

 

この状態が改正されたのが改正貸金業法が完全施行された、2010年の6月18日です。つまり、これ以前からお金を借りていた方は、違法にお金を取られていたことになります。

そのように、違法に多く取られていたお金を請求することを、過払い金請求と言います。

 

任意整理では、利子の額を利息制限法にのっとって、計算し直すという作業が含まれます。

そのため、グレーゾーン金利によって多くの利子がとられていると、その分の返済額が減り、借金そのものが減ることがあるということですね。

任意整理を自分でやることはできる?

では、任意整理を自分ですることはできるのでしょうか?

結論から言うと、「できることはできるが、大変困難である」というのが答えです。

 

任意整理を自分でやる場合は、貸金業者と直接やり取りしていくことになります。その際に、書類の提出を求められることもあり、最初からなかなかのハードルです。

 

貸金業者としても、弁護士などではなく個人だからといって、のらりくらりとかわし続ける可能性もあります。

 

また、弁護士が代理で任意整理を始めて、業者に書類を送ると、業者は督促(借金の取り立て)を止めなければいけません。

 

これに対し、個人で人に整理をやろうとすると、詳細は省略しますが、督促を止めることはできません。

そのため、交渉中にもかかわらず、督促状が送られてくる、といったことがあるのです。

 

上記のことに加え、金額の計算が煩雑であることや、業者のペースに流されるなどして、不利な条件で交渉を終えてしまう恐れが非常に高いです。

 

多少金額はかかりますが、総合的に考えると、任意整理は弁護士に依頼することをお勧めします。

どうしても自分でやりたいというのなら、裁判所に仲介を依頼する特定調停を選びましょう。

特定調停

決定

次に特定調停について解説します。

特定調停とは?費用と流れを解説

特定調停とは裁判所が仲介のもと、貸金業者との和解の目指すことです。

元本に加え、利子も払う場合がありますので、こちらも継続的な収入があることが必要です

 

ただ、裁判所はあくまでも仲介役に過ぎず、基本的に業者と交渉するのは自分です。

交渉も債権者ごとに行い、裁判所も休日は開いていないため、和解の成立までに数か月かかることも多いのが現状です。

 

特定調停の非常に簡単な流れとしては、

  1. 必要書類の作成
  2. 特定調停の申し立て
  3. 調査
  4. 裁判所にて調停
  5. 調停調書の作成・和解

となります。

 

これだけを見てもわかる通り、弁護士がほとんど代行してくれる任意整理とは違い、特定調停はかなりの手間がかかります。

 

特定調停の成立までに、数回はお仕事を休むことも覚悟しておきましょう。

 

そして、特定調停の費用は一社当たり500円です。

弁護士に依頼して任意整理するよりははるかに安く済みますが、それだけの手間もかあかるということは忘れないようにしましょう。

特定調停で督促は止まる?

督促に関してですが、止まることは止まります。

ただ、止まるのは裁判所に申し立てをした後です。

 

特定調停の申し立てには、特定調停申立書や関係権利者一覧表、財産状況を示す明細書等が必要になり、それらの準備にはそれなりの時間がかかります。

 

ですので、弁護士に依頼してすぐに督促が止まる任意整理とは違い、特定調停をやろうと思ってもすぐに督促が止まるわけではない、ということは覚えておきましょう。

個人民事再生

ビジネスマンの後ろ姿

個人(民事)再生について解説します。

個人再生と民事再生の違いは?

そもそも民事再生とは、法人が使うことを想定された制度で、手間も費用も膨大です。

特に費用に関してですが、200万円以上は必ずかかります。借金の負担が重くて債務整理を検討しているのに、個人でそんなに払うなんて、難しいですよね。

 

そこで、民事再生を簡易化し、費用も安く抑えて個人向けにしたのが、個人再生です。

従って、個人がやるのならば、大半が個人再生です。

 

ただ、個人再生は、住宅ローンを除いた債務額が5000万円以下でなければ活用することができません。なお、民事再生にはそのような条件はありません。

 

なお、個人で民事再生をすることもないことはないそうですが、個人で病院をやっていたり等、法人レベルの話なので、一般サラリーマンが利用することはまずないと考えていいでしょう。

 

ですので、今回は個人再生に関して解説します。

個人再生には2種類ある

個人再生には2つの種類があります。

どちらも、借金は減りますが、返済すること自体は変わらないため、継続した収入が必要です

 

また、個人再生は裁判所を通じた手続きです。

小規模個人再生

小規模個人再生は、原則として3年間で

  1. 法律で定められた最低弁済額
  2. 保有している財産の合計金額(清算価値)

のうち、多い方を返済していくことになります。

 

法律で定められた最低弁済額とは、以下の通りです。

借金総額 最低弁済額
~100万円 借金総額
100万円~500万円 100万円
500万円~1,500万円 借金総額の5分の1
1,500万円~3,000万円 300万円
3,000万円~5,000万円 借金総額の10分の1

 

また、小規模個人再生が裁判所に認められるためには

  • 債権者の数の2分の1以上の反対がない

かつ

  • 反対した債権者の債権額の合計が全債権額の2分の1を超えていない

ことが条件です。

給与所得者等再生

給与所得者再生は、給与等の安定した収入があり、収入があまり変動しない方が対象です。

 

給与所得者等再生の返済額は

  1. 法律で定められた最低弁済額
  2. 保有している財産の合計金額(清算価値)
  3. 可処分所得の2年分

のうち、最も多いものです。

 

ここでいう可処分所得とは、収入から税金等を控除して、政令で定められた最低生活費を引いた数字です。

 

最低生活費とは、個人別生活費世帯別生活費冬季特別生活費住居費、勤労必要経費を合計した額です。

住んでいる地域によって異なりますので、気になった方は調べてみてください。

 

多くの場合で、給与所得者等再生は小規模個人再生より、返済額が多くなります。しかし、小規模個人再生の、債権者の半分の賛成が必要等の条件はありません。

個人再生は自分でできる?

個人再生も自分でやろうと思えばできます。ただ、あまりおすすめはできません。

 

その理由は任意整理と同じで、個人でやるには複雑で、手間がかかりすぎるためです。

必要書類も多く、プロの業者を相手に、場合によっては何社も相手に交渉しなければいけません。

 

多少費用はかかりますが、こちらも弁護士等に依頼する方が、後々楽だと考えられます。

自己破産

手続き

自己破産について解説していきます。

自己破産は最後の手段

自己破産とは、財産と収入を鑑みて、借金を返済できる見込みがないことを、裁判所に認めてもらうことで、借金の支払を全額免除してもらう方法です。

この借金を返済できない状態のことを、支払不能といいます。

 

また、任意整理や個人再生と同じように、自分で行うことも可能ですが、煩雑であるためにおすすめはできません。

 

自己破産は、一切の借金をなくすことができるので、債務整理の中では最も効果が高いものだといえます。

 

ただ、自己破産はそれ相応のデメリットもあるので、最後の手段だといわれています。

では、自己破産のデメリットについてみていきましょう。

自己破産のデメリット 全財産を失うって本当?

借金がすべて帳消しとなる自己破産には、当然デメリットがあります。

 

最大のデメリットといえるのは、財産が没収されるということでしょう。

自己破産によって失う財産は以下の通りです。

  • マイホームや土地
  • 20万円を超える財産(車・証券・預貯金・貴金属等)
  • 99万円を超える現金

 

家具家電や衣服など、生活に必要とされる財産は没収されないため、普段通りの生活は送ることができます。

 

下手に隠そうとすると、財産隠しとなり、自己破産手続きができなくなることもあるので、素直に従っておきましょう。

 

また、以下の職業や資格は、自己破産手続き中は就けなくなります。

  • 弁護士
  • 公認会計士
  • 税理士
  • 司法書士
  • 警備員
  • 特定保険募集人
  • 国家公安委員等

 

自己破産の手続きは、3か月~1年と言われています。その期間は、上記の職業・資格は制限されてしまいます。

 

ただ、自己破産を理由に会社が解雇することは、不当解雇にあたるため、自己破産によって失業することはありません。

債務整理は新たな生活への手段!正しく利用して前へ進もう!

日に向かって手をあげる女性

債務整理というと、世間的にはあまりいいイメージはないかもしれません。

 

しかし、見ていただいた通り、債務整理は借金から解放されて、新しい道へ進み始めるための手段でしかないのです。

 

このままずっと返済していくよりは、多少デメリットを背負ってでも、一度ゼロからやり直すことが大切です。