医局・病院を辞めたい。弁護士の退職代行サービスを使った退職方法とは?

桜井総合法律事務所 弁護士 桜井康統

医局を辞めたくても辞められない、退職時にトラブルになるのが怖い、そうした不安を抱えた方へ、医療従事者向けの退職代行を使った退職方法について解説をしていきます。

今回お話を伺ったのは、医療従事者向けの退職代行サービスを提供している桜井総合法律事務所の弁護士・桜井先生です。

長時間労働が蔓延し、体調を崩したり、うつ病になってしまう医師も多くいます。実際に利用するしないは別にして、弁護士による退職代行がどのようなサービスか知っておくことは精神的な支えになると思います。

退職を考えている医療従事者の皆さまの一助になれば幸いです。

桜井康統 先生|桜井総合法律事務所 弁護士

明治大学法科大学院卒業後、2012年に司法試験合格。

2013年に最高裁判所司法研修所を卒業し、ウェール法律事務所入所。約6年半勤務をした後、2020年8月に桜井総合法律事務所を設立。

幼馴染の医師から医療業界が置かれた過酷な労働環境を聞いたことがきっかけで医療従事者に特化した退職代行サービスを開始。

ブラックな医療業界の体質を改善し、医者が自分の本当にやりたかった仕事を実現するための環境作りに奔走している。

桜井総合法律事務所

  • 所在地:東京都新宿区四谷2-11-8 オフィスコート四谷3階
  • 電話番号:080-4166-3782
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弁護士による医療従事者向け退職代行サービスとは

-弁護士の退職代行サービスでは、具体的にどのようなサポートをしてくれますか?

桜井先生:勤務先への退職届の提出から退職調整までの一連の対応を依頼者に代わって行います。

また、弁護士だけの独占業務として以下の事項にも対応することができます。

  1. 未払給料退職金の支払やパワハラセクハラ慰謝料請求についての交渉
  2. 有給休暇の取得などに関する調整
  3. 具体的な退職日の調整
  4. 残務引継ぎ等についての調整
  5. 会社から損害賠償請求されたときの対応

民間の退職代行サービスとの違い

労働条件の交渉は、弁護士の独占業務になっているので、退職金や未払い給与、有休消化の問題などは民間の退職代行会社ではできない部分になります。

また、最近では勤務先から損害賠償請求されるトラブルも増えています。しかし、法律に従って退職すれば、勤務先へ損害賠償の責任は発生することはありません。

仮に勤務先から損害賠償を請求すると言ってきた場合にも適切に対応することが可能です。

退職後の嫌がらせを阻止できる可能性がある

地方の医局では関係者がその土地に根付いているので、退職後に市中病院へ転職しようとした時に、「あの人は採用するな」といった嫌がらせを受けるケースもあります。

それを恐れて、自ら退職しにくいという状況があるかと思いますが、弁護士が対応すれば、明らかに退職したことによる嫌がらせと考えられるケースは不法行為として捉えていくという話をすることができます。病院に対してもそうした嫌がらせは避けていただくというメッセージになると思います。

弁護士の退職代行サービスを利用する流れ

-退職代行を依頼する際の手順を教えてください。

桜井先生:まずは依頼主の方の業務状況や希望の退職条件を伺って、適切な退職方法を考えて行きます。

例えば、私が提供している退局代理.comという退職代行サービスの場合は、私のLINEへ直接相談をしにきていただくことができます。

働いてらっしゃる病院の情報や名前、連絡先など私からのご質問に答えて頂ければ、どういった退職方法が可能か提案させて頂きますので、それを聞いて「やっぱり辞めない」という判断をしていただいても構いません。

実際、相談をして気持ちが楽になったと仰る方も多いので、まずは相談という形でもOKです。

実際に退職を進めていくことになったら、代行料(退局代理.comでは29,800円、医局から派遣された勤務先の退職も合わせて進める場合は、29,800円×2)をいただいたあとに勤務先に対して退職手続きを開始していきます。

退職代行を依頼してから退職までの期間はどれくらい?

-退職代行を依頼してから実際に退職するまでの期間はどれくらいかかりますか?

桜井先生:医局に内容証明郵便が届いてから2週間が経過すれば退局完了になります。内容証明郵便の作成と発送に1、2日はかかると見ていただければと思います。

実際には、内容証明を出してからは有給消化というかたちで出勤されない先生もおられます。

医師の4人に1人が鬱状態?辛ければ早めに相談を

強い責任感から辞めたくても辞められない医師が多い

-医療従事者向けの退職代行サービスを行う目的を教えてください。

桜井先生:医療の世界はサービス残業が珍しくなく、プレッシャーがかかりストレスも多い環境です。

その一方で、お医者さんは高い職業的な使命感や奉仕の精神を持っている方ばかりなので、責任感の強さから自分の働き方を省みることができず体調を壊してしまう方が非常に多くいらっしゃいます。中には医師の4人に1人は鬱状態であるというデータもあります。

実際、医局では無報酬で診療をしたり、論文執筆、研究を行うことも日常茶飯事です。

なぜ、こうしたことが起きるかというと、根本的な原因は契約書を明確に取り交わしていないことだと考えています。年俸いくらというざっくりとした内容は記載しているのですが、残業代をどう支払うのかといった細かい規定はほとんどの場合書かれていないんです。

目の前の患者さんが苦しそうなのに「17時なので上がります」なんて出来ないですよね。そうして診療を続ける内に18時、19時となっていく、でも残業代はつかない。これが当たり前のこととして行われてしまっているんです。

医療過誤訴訟やクラスターによる精神的なストレスも

また、昔に比べると医療過誤の訴訟も増えてきました。もちろん、医療過誤自体はあってはならないことで本当の医療過誤であれば訴訟するのは全うだと思います。

ただ、一方で患者さんの為に頑張って力を注いできたにも関わらず、訴えられてしまうのはお医者さんにとって相当心理的なストレスだと思います。

さらに、最近では「コロナの患者さんのいる病院に行ってきてください」と派遣されることも多いのですが、必ずしも全ての病院や医局でコロナ手当、危険手当のようなコロナに配慮した手当がもらえるわけではありません。

このような状況の中でどんどんお医者さんのモチベーションは下がってきてしまうんです。

退職を希望する医師は多くいるのですが、自ら患者さんを捨てて外に行きますというようなことを言い出すことは難しい、そんな状態をどうにかしようと医療従事者向けの退職代行サービスを始めました。

医局とうたっていますがクリニック等の退職もやっていますので、決して対医局に特化しているわけではなく医師の労働環境改善が目的で、そうする事でより日本の医療現場がよりいいものになり、最終的に患者さんがいいサービスを受けれるようになればと考えております。

医師の奉仕の精神や責任感を社会に生かす環境作りに努めて参りたいです。

-退職を考えている医療従事者の方へ、一言お願いします。

桜井先生:医療従事者の方に特化した退職・退局代理を行なっていますので、様々な退職のケースについて多くの事案と知見があります。

退職が言い出せないばかりに精神的、身体的にダメージを受けてしまえば、他の病院で働けない、他の仕事すら出来なくなってしまうということにもなり兼ねません。

自分ではどうしようもできない時の精神的な防波堤として、本当に気軽に弁護士へ相談していただければと思います。

もちろん、相談してもらうだけでも構いません。タイミング等についても一緒に考えて参りますので、お早めにご連絡いただければと思います。

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