もうすぐ3月ということで、春から大学生という学生の方は心を躍らせている時期かと思います。
その一方で、新大学生のお子さんを持つ親御さんは春からの生活費や学費の工面に頭を痛めているのではないでしょうか?
奨学金を借りるにしても、最近では奨学金の返済が困難になってしまい、なかなか返済できないというニュースも取り上げられるようになり、不安を抱えている家庭も多いと思います。
また学生自身も、これからどのくらいのお金をどうやって管理しなければいけないか、わからないことだらけの人もいるでしょう。
今回は、そんな新大学生自身はもちろんのこと、新大学生を送り出す親御さんたちにも有益となるような、仕送りやアルバイト代、奨学金の平均的な金額や、お金に関する注意点を紹介していきます!!
仕送りは平均いくらくらい!?仕送り額の変化は?
仕送りの金額には、少なすぎても学生が勉強に集中できないし、多すぎると自立がなかなか図れないという難しさがあります。
また、そうした親心的な難しさの他にも、家計が苦しくてなかなか仕送りを送ってあげられない難しさもあるかと思います。
反対に、たくさん欲しい気もするし、自分で稼いで自立したいという学生側の考え方もあるでしょう。
こうした状況を踏まえて、大学生にとっての一般的な仕送り額がどのくらいかを紹介し、実際に仕送りを送る目安にしていただければと思います。
そこで今回は実家からの通学が可能な学生は除いて、実家を離れて下宿をする学生を対象として仕送り額を見ていきます。
全国大学生活共同組合連合会が実施した第52回学生生活実態調査によれば、2016年度の大学生の平均仕送り額は、7万610円でした。
仕送り額の平均は近年では6万円〜7万円程度に落ち着いているので、7万円の仕送りがあれば十分生活していけると考えて大丈夫でしょう。
平均仕送り額自体に大きな変化がないものの、10万円以上の仕送りをする人の割合は下の図表のように年々減少傾向にあります。
その一方で、5〜10万円の割合が増えてきていることから、こうした金額帯がより一般化してきているという認識ができます。
大学生のアルバイトっていくら稼げる!?オススメの職種は?
仕送りだけでは親に迷惑をかけてばかりになってしまうので、多くの大学生の方はアルバイトをしています。
独立行政法人日本学生支援機構が実施した「平成 26 年度学生生活調査」によれば、大学生のうちアルバイトに従事している学生の割合は73.2%でした。
一週間の平均勤労時間は12〜13時間程度とされており、一ヶ月のアルバイト収入は3万円前後というのが一般的なようです。
主な用途としては、旅行や遊び、サークル活動の費用などに充てている学生が多いようです。
もちろん学生の本業は勉強なのでアルバイトばかりするのは必ずしも良いことではないですが、自分で遊ぶためのお金は自分で稼ぐという考え方は良いのではないかと思います!
大学生に人気のアルバイトとしては、
・飲食店での接客やホール
・塾講師や家庭教師
・イベントの運営などの単発アルバイト
などがあります。
飲食店などの接客のアルバイトは時給自体はそれほど高くないものの、まかないが出たり、憧れの店で働くことができるなどのメリットがあります。
塾講師や家庭教師は時給が高い場合が多いですが、授業の準備や質問対応などが勤務時間に含まれないと時給換算ではそれほどメリットのないアルバイトになりやすいので注意しましょう!
単発のアルバイトは、いろいろな経験ができたり人間関係を気にすることなく気軽に働くことができる点が大きなメリットですが、安定した収入源にはなりにくいというネックもあります。
つまり、どんなアルバイトにもいい面と悪い面があるので、自分の興味や働きやすさに応じて選択するのが一番良いのではないかと思います!
奨学金は受けるべき!?金額や受けてる人の割合は??
ここまで見てきて、仕送りとアルバイトだけではやっていけないといった家庭では、奨学金を受ける必要がある場合があります。
奨学金というと、卒業後の返済が大変そうというイメージが大きいです。
こうした影響からか、奨学金の受給割合は2009年から年々減少してきています。
下宿生の奨学金受給率は2009年から下降を続け、ついには4割を割り、37.5%になりました。
受給金額は平均して6万円前後で、貸与型奨学金だと卒業後には300万円近く返済義務のあるお金が発生してしまいます。
こうしたことから、在学中に少しでも奨学金の返済を軽くしようとするあまり、アルバイトばかりになり、勉強をおろそかにしてしまう学生も増えています。
しかし、大学などの教育機関の奨学金には成績を提出することが課せられている場合があるため、奨学金受給者は一般の学生以上に勉強に励まなくてはならないので、奨学金を受ける際にはしっかりとした目的意識と覚悟が必要です。
一方で、給付型奨学金は返済の義務がないものの、金額が少なかったり給付基準が厳しかったりするので、もし自分が受けられるものがあれば挑戦してみると良いかもしれません。
まとめ
大学のお金事情をここまで見てきましたが、楽しそうな大学生活とは一転して意外と大変そうでシビアな一面が見られたのではないでしょうか?
しかし、ここまで見てきたのは大学も学部も異なる学生を集めて一般化して考えた数字にしかすぎません。
もちろん学生の通う大学の場所や、学部によってかかるお金も変われば、学部や研究室によって勉強の忙しさも人それぞれです。
そのため、この記事の中で出てきた数字だけを参考にするのではなく、これから進学する大学の特徴(首都圏の大学ならお金は多めにかかるが、地方なら首都圏ほどお金はかからずにすみます)などをしっかり踏まえた資金設計をする必要があります。
社会に出る前に、金銭的にも人間的にもしっかりと自立・成長できるような仕送りとアルバイト・奨学金のバランスを考えていくことが非常に大切です。
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