東京都世田谷区の住民税の計算方法をご説明します。世田谷区にお住まいの方やこれから世田谷区に引っ越そうと考えている方はぜひご覧ください。
会社員・サラリーマン・パート主婦の場合、住民税は、毎月の給料から源泉徴収されているので、具体的にいくら税金を支払っているのか知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、世田谷区における住民税の具体的な計算手順を掲載しています。年収ごとの税率ものせていますので、気になる方はぜひご自身の収入や世帯状況に合わせて金額を算出してみてください。
そもそも住民税って何?
住民税とは
住民税とは、都道府県が徴収する「都道府県税」と、さらにその中でどの地域に住んでいるか市町村が徴収する「市町村税」の2つを合計した総称を指します。
東京都の住民税は「個人住民税」と呼ばれ、「都道府県税=個人都民税」と「市町村税=個人市町村税」となります。
所得割と均等割
住民税は、サラリーマンと個人事業主では納付形態が少し異なりますが、会社勤めのサラリーマンの場合は「所得割」と「均等割」の2つの項目から計算が行われます。
- 所得割:収入×(都道府県税4%・市町村税6%)
- 均等割:都道府県税 1000~2000円・市町村税 3000~4000円
東京都内であれば住民税の割合はどこでも共通!
住民税は住んでいる場所によって定められています。東京都内は所得割、均等割の両方の金額が共通となります。
23区外でも離島でも変わらないので、東京都在住であればどんな人でも所得割が10%(都道府県税4%+市町村税6%)で均等割が5000円です。
世田谷区の住民税は総額いくら?【計算方法とシュミレーション】
では実際に世田谷区では住民税がいくらかかるのでしょうか。
年収500万のサラリーマンを例に計算してみましょう!
給与所得控除
給与所得控除とは、無条件に給与から差し引かれる控除のことです。
これに対し、所得控除はある一定条件を満たし、申告した人が差し引かれる控除を指します。これについては本記事で後ほど紹介いたします。
給与所得控除の金額は年収によって以下のように異なります。
65万円まで | 全額 |
162.5万円まで | 65万円 |
180万円まで | 収入×40% |
360万円まで | 収入×30%+18万円 |
660万円まで | 収入×20%+54万円 |
1000万円まで | 収入×10%+120万円 |
1500万円まで | 収入×5%+170万円 |
1500万円以上 | 245万円 |
今回の給与所得控除額は 500万円×20%+54万円=154万円 となります!
社会保険料
社会保険料も控除の対象となるため、社会保険料の支払額を調べましょう。
基本的には年収の14%ほどになるので年間の社会保険料の目安額を計算すると、500万円x14%=70万円 となります。
住民税の控除額
住民税の基礎控除は一律で33万円となっています。
よって年収500万円のサラリーマンが受けられる控除は合計で、154万円+70万円+33万円=257万円 となります。
つまり年収500万円の住民税課税所得は、年収500万円−控除額257万円=243万円 となりますね!
住民税
課税所得がわかったところで、いよいよ住民税を計算していきましょう!
住民税=課税所得×10%+5000円
=243万円×10%+5000円
=24万8000円 となります。
今回は計算の簡略化のために社会保険料率を14%に切り下げたり、他の控除を考えていないので年収500万円で都内在住であれば必ずしもこの金額になるというわけではありません。
今回のシミュレーションを一つの目安と考えて、実際にご自身の住民税の参考にしてみて下さい。
世田谷区の住民税の節税方法!
所得税ほどの痛手は無いものの、年収500万円に対する24万円以上の納税は大きいですよね。
少しでも負担は減らしたいところ。そこで、住民税の負担を軽くできる所得控除をいくつかご紹介します!
所得控除の種類 | 控除金額 |
医療費控除 | 医療費-10万円 |
社会保険料控除 | 支払金額全額 |
生命保険料控除 | 最大12万円 |
地震保険料控除 | 最大5万円 |
扶養控除 | 38~63万円 |
配偶者控除 | 38万円 |
小規模企業共済等掛金控除 | 支払金額 |
障害者控除 | 27~75万円 |
寡婦控除 | 27万円(特定の寡婦は35万円) |
勤労学生控除 | 27万円 |
よく耳にするのは、扶養控除や配偶者控除、勤労学生控除ではないでしょうか。これらは、家族を扶養している立場の納税者(ほとんどの場合は夫や父)の住民税が軽減されるものになります。
妻や子どもが扶養から外れてしまうと、扶養する側の控除がなくなってしまい、課税所得が大きく膨らんでしまうので注意が必要です!
上記以外にも、様々な所得控除があります。最近話題の「ふるさと納税」は寄附金控除の対象となる支出です。活用してみるのもいいかもしれませんね。
おわりに
いかがでしたか?住民税というと、住むエリアによって異なるイメージがありましたが、東京23区の場合は、どこも同じ金額なんですね。
なお、住民税の節税に利用できる控除は、各ご家庭によって違います。自分が使える控除が何か気になった方は各控除の具体的な内容も調べてみてくださいね。
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