毎年の3月20日は国際幸福デーとされています。
そして、毎年3月20日に国連が「世界幸福度ランキング」を発表しており、2019年度のランキングが発表されました。
これは各国の国民に「どれくらい幸せに感じているか」を評価してもらった調査に加え、GDP、平均余命、寛大さ、社会的支援、自由度、腐敗度などといった要素をもとに幸福度を判定したものです。
今回は7回目の調査となり、世界156カ国が対象となりました。
日本は2018年度には54位でしたが、さらに順位を下げ、58位となってしまいました。
そこで今回はトップ・ワースト10、日本の推移などをご紹介します。
世界幸福度ランキング2019最新版!
まずは、156カ国のうち、トップ10を見てみましょう。
1位は2年連続でフィンランドとなり、トップ10のうち半数を北欧諸国が占める結果となりました。
その理由としては、北欧諸国は社会保障が手厚く、質の高い教育をしていることが起因している可能性が高いでしょう。
幸福度ランキング【トップ10】 | |
1 | フィンランド |
2 | デンマーク |
3 | ノルウェー |
4 | アイスランド |
5 | オランダ |
6 | スイス |
7 | スウェーデン |
8 | ニュージーランド |
9 | カナダ |
10 | オーストラリア |
次に、ワースト10を見てみましょう。
幸福度ランキング【ワースト10】 | |
1 | 南スーダン |
2 | 中央アフリカ共和国 |
3 | アフガニスタン |
4 | タンザニア |
5 | ルワンダ |
6 | イエメン |
7 | マラウィ |
8 | シリア |
9 | ボツワナ |
10 | ハイチ |
ワースト1位になってしまった南スーダンは、もともとスーダンの一部であり、2011年1月に実施された住民投票の結果、同年7月に独立しました。
この独立に際しての内戦により、多大な犠牲が生まれ、その長年の苦しみを経験してきた国民が平和と発展の希望を託したのが南スーダンでした。
しかし、南スーダンでは独立から2年5ヵ月を経て、再び内戦状態に陥ってしまい、希望が裏切られました。
このような状況の中で国民の幸福度が高まるはずもなく、ワースト1位という結果になってしまったのではないでしょうか。
また、2位の中央アフリカ共和国では、武装グループ間の紛争により、非常に多くの国民が国内外へと避難しています。
戦争などをしばらく経験していない日本に住む私たちには実感は湧きづらいですが、やはり身近で戦争が起きている国は幸福度は非常に低い結果となってしまっています。
北欧諸国の幸福度が高い!その理由とは?
トップ10の約半数は北欧諸国が占めています。
それは、やはり社会保障制度の充実が大きいようです。
しかし、それに伴い、税金は非常に高くなっています。
1位のフィンランドでは、商品の類別により10%〜24%の消費税がかかります。
さらに、住民税は日本の2倍の20%です。
消費税が増税することに悲嘆の声を挙げている日本人からすれば、非常に生活が苦しいように思えます。
しかし実際には、税金の高さを不満に思うフィンランド人はほとんどいないのです。
国民が納得するような社会保障制度を設けており、例えば、小学校から大学院まで全てが無料であり、さらに、高額医療や出産費用なども国が全て負担してくれます。
2位のデンマークに至っては、消費税率は25%、国民負担率は約70%(日本は40%)とかなりの高額納税国となっています。
そして、フィンランドと同様に教育費・医療費は全て国が負担してくれます。
日本の幸福度ランキングの推移は?
日本の幸福度ランキングはどのように推移しているのでしょうか。
実は年々下がっているのです。
2015年 | 2016年 | 2017年 | 2018年 | 2019年 |
46位 | 53位 | 51位 | 54位 | 58位 |
2016年から2017年にかけては2位上昇していますが、2015年と比較すると12位も転落しています。
さらに、日本は先進国の中で最も低い順位となってしまっています。
それは何故なのでしょうか。
一説には、この幸福度ランキングはあくまで自己評価、すなわち主観の要素が大きいため、日本人の控えめな態度が影響している可能性は大いにありそうです。
幸福度の指標にもなっているGDPや平均寿命を見てみると、日本人一人当たりのGDPは20位台、平均寿命は2位と幸福度の順位と比較すると高く思えます。
ここから考えると、やはり日本人は他の国に比較して、各人の自己評価が低いことがわかります。
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