世界の労働時間ランキング!日本の労働時間は世界と比べて長い?

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過労死という言葉は海外でもkaroshiで通じる、という話を聞いたことがあるでしょうか。

それだけ日本人は働きすぎだと言われますが、果たして世界各国と比べて、日本の労働時間は本当に長いのでしょうか?

最近では、働き方改革により、日本でも徐々に労働時間を削減しようという動きが見られ始めています。

また、新型コロナの影響でテレワークが珍しくなくなるなど、人々を取り囲む労働環境は大きく変わりつつあります。

そこで、今回は、日本と世界の労働時間の比較に加えて、世界各国のユニークな働き方制度をご紹介します。

今一度、ご自身の働き方を見直すキッカケにしてみてください。

日本の労働時間は世界でもトップクラス!?

世界の労働時間ランキング!日本は何位?

世界主要国の労働時間ランキングは、OECD(経済協力開発機構)が公表しています。

主要37ヶ国のランキングは以下の通りです。

順位国名労働時間(時間/年)
1メキシコ2,137
2コスタリカ2,060
3韓国1,967
4ロシア1,965
5ギリシャ1,949
6チリ1,914
7イスラエル1,898
8ポーランド1,806
9チェコ1,788
10ニュージーランド1,779
11アメリカ1,779
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22日本1,644
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37デンマーク1,380
世界平均1,726

なんと、日本は22番目!労働時間も1,644時間と上位の国と比べるとかなり少ないですね。

G7と呼ばれる世界の主要先進国(フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダ)の中では、ちょうど中間に位置し、アメリカ、イタリア、カナダの方が労働時間が長いという結果になりました。

パートタイマーを除くと日本は一気に上位に

一見すると、世界的には日本はそれほど深刻な状況ではなさそうですが、一方で日本では働きすぎや長時間労働が社会問題として依然残っています。

実は、上記のOECEのデータは、給与所得者・自営業者を含む全就業者の平均年間実労働時間となります。

つまり、正社員、派遣、契約社員、パート、アルバイト、全部含めた平均時間になっているのです。

日本では、パートタイム労働者の比率が1990年代後半から急激に増えており、全就業者に占めるパートタイムの比率は1995年の15% から2017年には30%以上に増加しています。

一方で、正社員の比率は1990年代後半から常に一定割合を保っています。

パートタイマー 労働者比率

引用:日本生命年間の労働時間は1,721時間(2017年)と5年連続で減少しているけど…

経団連の2019年労働時間等実態調査によると、パートタイム労働者を除く労働者の年間労働時間は、約2,000時間

つまり、実際には、日本のサラリーマンの労働時間は世界的にも高いということが伺えます。

日本の有給取得率は世界最下位!?

働きすぎということは、すなわち、休みをとっていないということ。

実は、日本の有給休暇取得率は、世界的にもかなり低い状況です。

エクスペディアが世界19ヶ国を対象に2018年に実施した有給取得に関する国際比較調査では、日本は有給取得状況50%と19ヶ国中最下位。

2位のアメリカが70%、3位のオーストラリアが70%なので、ダントツの最下位ということになりますね。

各国の取得状況は以下になります。カッコ内は(取得日数/支給日数)。

  • ブラジル・・・100%(30日/30日)
  • フランス・・・100%(30日/30日)
  • スペイン・・・100%(30日/30日)
  • イタリア・・・75%(21日/28日)
  • インド・・・75%(15日/20日)
  • 香港・・・100%(14日/14日)
  • メキシコ・・・93%(14日/15日)
  • シンガポール・・・93%(14日/15日)
  • 韓国・・・93%(14日/15日)
  • オーストラリア・・・70%(14日/20日)
  • アメリカ・・・71%(10日/14日)
  • 日本・・・50%(10日/20日)

同様のアンケート内で「自分はより多くの有給休暇をもらう権利がある」と回答した人の割合でも日本は最下位という結果に。

最近は、国内でも有給取得を奨励する会社も増えてきたものの、世界的にみると、日本人は休まなさすぎ、働きすぎという状況なのかもしれません。

世界各国のユニークな働き方制度

日本は働き方改革として多様な働き方の実現や長時間労働の是正に取り組んでいますが、目に見える効果を出すにはまだ時間がかかりそうです。

世界の国々では一体どのような仕組みを作り、労働者の働きやすい環境を作っているのでしょうか。いくつかのユニークな制度をみていきます。

ドイツ:1日10時間以上の労働禁止

先進国の中で最も労働時間が短いともいわれるドイツでは、1日10時間を超える労働は法律で禁じられています

繁忙期であっても、仮に1日10時間以上働かせていた場合は、最大225万円の罰金や経営者が禁固刑に科せられる恐れがあります。

オランダ:時間貯蓄制

オランダでは、労働時間貯蓄制度といって、残業や休日出勤で所定以上の労働をした場合に、所定外の労働時間を貯蓄し、別日に振替えできる制度があります。

例えば、2時間残業をしたら、翌日は2時間早く帰れるといった形ですね。

同様の制度はドイツでも展開されています。

ベトナム:労働人口の半分が副業

ベトナムでは、労働法によって、労働者の副業の権利を認めており、すでに労働者の5〜6割が副業を行なっています。

一人が複数の仕事を行うのは当たり前で、全収入の半分が副業になっているとも言われています。

みずほ総合研究所のデータによると、日本では副業をしている就業者数はおよそ270万人と全就業者数のおよそ4%に過ぎません。

副業解禁といってもまだまだ浸透しているとはいえないようですね。

スウェーデン:1日6時間勤務

スウェーデンでは6時間勤務制を導入する企業が増えています。

実際にスウェーデンのとある老人ホームでは、6時間勤務のシフトを導入したことで、従業員の健康状態の改善、欠勤回数の減少、介護サービスの質の向上など様々なメリットがみられたようです。

ブラジル:連続30日のバケーション休暇

ブラジルには、1年以上勤続した従業員が最大連続30日、かつ有給のバケーション休暇を与えなければいけないというきまりがあります。

毎年1ヶ月の有給がとれるとは、なんとも羨ましいですね。

さらにブラジルは週の労働時間は44時間までと厳格に決まっており、残業時間は1日2時間まで。さらに残業に対しては、50%の割増賃金を支払わなければならないとされています。

日本の裏側のブラジルが、実は働き方改革の先進国ともいえそうです。

コロナで日本人の働き方はどれだけ変わるのか

2020年に入り、新型コロナウイルスの影響によって、多くの会社で働き方を見直す必要に迫られました。

在宅勤務やフレックスタイムの導入など、私たちの働き方にも大きな影響を与えています。

人材大手リクルートの調査によると、週5日フルタイムのテレワークに移行し、仕事の生産性があがった人は18.5%、下がった人は32%という結果になりました。

仕事とプライベートの区切りがしづらい、在宅勤務の環境が整っていないなどの声も上がりますが、働く場所を問わない、通勤ラッシュのストレスから解放されるというメリットも挙げられます。

働き方が大きく変わり、初めのうちはストレスに感じることもあるかもしれませんが、こうした世の中の変化にうまく対応して、自分なりに快適な働き方を見つけたいところですね。

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