いつかは自分のお店を持ちたいという夢を持っている人は多いのではないでしょうか。
おしゃれなカフェやレストランを開業するのって何か憧れますよね。
でも飲食店を開業しようと考えたとき、費用は一体いくらかかるのでしょうか?
今回の記事では飲食店を開業したい方向けに、実際の開業者に対する調査を元に開業にかかる費用についての疑問を解決していきたいと思います。
生存競争の激しい飲食業界
ところでみなさんは年間で開業する飲食店の数はどれぐらいあるか知っていますか?
最近は減少傾向にありますが、毎年約一万の店舗が新しく開業しています。
とういうことは、廃業するお店も同じだけあるので、飲食店の開業を考えている方は最初に厳しい競争がが待ち受けていることを覚悟している必要があります。
飲食店の開業にかかる費用は?
それでは本題の飲食店の開業にかかる費用を見てみましょう。
また、開業にあたってどんな費用がかかるのでしょうか。
引用:日本政策金融公庫「新たに飲食業を始めるみなさまへ 創業の手引き+」
上の調査は2014年に飲食店を開業した212人へのアンケートから算出された飲食店開業にかかる平均費用です。
飲食店のオーナーになるには平均で約1000万円必要だということが分かります。
かなりの資金を準備する必要があることが分かりますね。
内訳を見ると一番大きな割合を占めているのが外内装工事費だと分かります。
以下多い順に機械・計器・備品費、運転資金、テナント賃借費用の順に並んでいます。
外内装工事費は居ぬき物件を利用すれば安く抑えることができるかもしれませんが、オーナーにとっては自分のこだわりを犠牲にする必要があり悩ましいところです。
飲食店を開業するためにいくらお金を貯めればいい?
自分のお店を出すためには1000万円かかることが分かりました。
でもそんなにたくさん貯金ないよという方、安心してください。
開業資金を個人が全部用意する必要はありません。
足りない分は銀行から借りればいいのです。
でも、銀行も商売ですので貯金ゼロの人にいきなり1000万貸してくれるわけではありません。
過去の経営者の先輩たちはいくら自己資金を用意していたのでしょうか。
飲食店開業資金の調達先
引用:日本政策金融公庫「新たに飲食業を始めるみなさまへ 創業の手引き+」
グラフの通りだいたい300万円を自己資金として用意していることが分かります。
また開業資金の大半は金融機関からの借り入れで賄えることも分かりますね。
また、親族から借りている人もいるようです。
300万なら数年間頑張って貯金すれば手の届く金額なのではないでしょうか。
運転資金はどれぐらい必要?
開業資金について書いてきました。
次に気になることといえば運転資金はいくら準備するべきかでしょう。
当たり前ですが、お店を運営していくためには家賃に加え、食材の仕入れや従業員の人件費など毎月費用がかかります。
お店が赤字ならば貯金からそうした費用を捻出しなければなりません。
せっかく開業したのに運転資金が底をついてしまってお店を畳まなけばならな事態は避けたいところです。
それではいくら運転資金を準備したらいいのか、下の調査を見てみましょう。
開業してから軌道に乗り始めた時期
開業からの期間 | 軌道に乗った飲食店の割合 | 累計 |
~3か月 | 26.1% | 26.1% |
3か月~6か月 | 10.1% | 36.2% |
6か月~1年 | 28.2% | 64.4% |
1年~2年 | 19.1% | 83.5% |
2年~ | 16.5% | 100% |
注意してほしいのはこの数値には潰れたお店は含まれていないということです。
表を見ると起業から3か月以内に軌道に乗ったお店はわずか26%しかないということが分かります。
一年以内に軌道に乗った飲食店も約6割程です。
飲食業はとても厳しい業界だということが分かるかと思います。
もちろん採算が取れていなくても売上がゼロだというわけではありません。
一般的に運転資金は6か月分程用意した方がいいと言われています。
ですが開業してから2年経っても採算がとれていないお店があると考えると、多めに準備した方が安心かもしれません。
まとめ
実際の調査から飲食店を開業し店長になるためにかかる費用を見てきました。
自分で用意する資金は開業資金約300万+採算が取れるようになるまでの運転資金(一般的に6か月分)だとわかりました。
みなさんが思っていたよりも多かったでしょうか?少なかったでしょうか?
もちろんこれは全体の平均的な数字なので、もっと多く用意する場合も少なくていい場合もあります。
採算を取ることの難しさを考えると、お店を開業するときは自分のこだわりだけでなく、多くのお客さんに来てもらうよう工夫することが大事なのかもしれません。
また、実際に開業している人は資金の大半を金融機関から借りていることも分かりました。
どれだけの融資を受けることができるかはお店の経営を左右するとても大事な要素です。
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