飲食店経営の基礎知識!原価率・人件費の占める割合は平均いくら?

飲食店開業を目指している方!喫茶店の原価率と人件費率の目安はどれぐらいか知っていますか?

この記事では飲食店の開業を考えている人向けに、お店を続けていくために必要な基本知識を紹介します。

実際に開業したら想定外の出費で赤字にならないように、これを読んで起業前の収支予測に役立ててください。

飲食店でなにを重視したい?

あなたが開業したいのはラーメン屋、喫茶店、それともバーですか?

どんなお店をやるかによってどこにお金をかけるべきか変わってきます。

以下飲食店には3つのパターンに分けられると思います。

フード重視のお店

下の図は左側に売上、右側に店舗運営にかかる費用を表しています。

売上から全ての費用を引いた残りの黄色の部分が利益です。

原材料費

食材、調理法にこだわるお店の業態の場合を示しています。

原材料費にお金をかけますが、その他の費用を抑えることでリーズナブルな料理を出すことができます。

その分人件費や家賃にしわ寄せが来るので、少ない人数で効率よくオペレーションを回す工夫や、出店場所に工夫が必要かもしれません。

向いているお店:食べ放題のお店、高級食材を激安で提供するお店

サービス重視のお店

原材料費

次にサービスを重視し接客の質を重視したお店です。

質の高い従業員の接客サービスを徹底し、お客さんの居心地を高めることによって勝負します。

お客さんに納得してもらう値段設定が重要です。

家賃は抑えつつもお店の内装は手を抜いてはいけません。

向いているお店:バー、居心地のいいカフェ

立地重視のお店

 原材料費

3つ目のパターンは家賃にコストをかけ、利便性を重視した業態です。

立地の良い場所に店舗を構えれば来客は増えますが、家賃も増えてしまいます。

そのため客単価だけでなくお店の回転率も上げていく必要があるかもしれません。

向いているお店:牛丼屋、ファーストフード店

原価率・人件費の目安は?

次にお店のジャンルごとの平均的な原価率と人件費を見ていきましょう。

それぞれの平均費用を意識することで、収支の予測が立てやすくなります。

原材料費

引用:日本政策金融公庫総合研究所「小企業の経営指標 2014」業種別経営指標から作成

表を見ると寿司、食堂、日本料理店は原価率が人件費を上回っています。

これらのジャンルは食材にこだわっているのがわかります。

逆に西洋料理店、中華料理店、そば・うどん店、喫茶店、酒場・ビヤホールは人件費が原価率を上回っています。

来客数が多く、人手がたくさん必要だからかもしれません。

合計するとどの業態でも原価率と人件費で費用の約7割を占めていることがわかります。

この部分のコストをいかにコントロールしていくかが、飲食店の成功に繋がっていくのではないでしょうか。

ビルの何階に出店する?

次に抑えておきたい基礎知識はビルの何階に出店するかです。

立地だけではなくどの階に出店するのかも実はとても大事なのです。

下の図に各階の出店ポイントをまとめてみました。

原材料費

え、何が言いたいのか分からない?

安心してください。下で詳しく説明しています。

ビルの1階

一番王道ですね。基本的にどんなお店の業態に適しています。

飲食店をやるなら絶対に路面店か一階じゃないとダメと言う人も多いです。

お客さんにとっても目に付きやすく、お店に入る心理的な抵抗が少ないので条件が許すなら1階に出店したほうが無難でしょう。

ビルの2階

1階と比べると2階にお店を構えるのは集客力の面でみるとかなり見劣りしてしまいます。

それでも1階からの導線が分りやすく、採光性も悪くなければカジュアルなお店として十分にやっていけます。

1階と比べると広くゆったりとした空間が取れるので、居心地のいいお店を目指すのもいいかもしれません。

ビルの3階

ビルの3階にお店を開業するのは大きな繁華街でない限りあまりお勧めできません。

出店を考える際はエレベーターがあるか、目立つ看板は設置できるかなどを確認してからなどよく検討しましょう。

ふらっとお客さんが寄ってくれる可能性は低くなってしまうので、SNSなどを使って特定の層にターゲットを絞った広告手段もこの場合有効です。

ビルの地下1階

ビルの地下1階に出店するのはジャンルによってはとてもお勧めできます。

例えば、隠れ家的なレストランを出店したいときなどは1階に出店するよりも地下1階のほうが雰囲気を演出しやすいかもしれません、

開業資金の大半は銀行が融資してくれる!

実は飲食店開業者は開業資金の大半を銀行から融資を受けているんです。

詳しくは以下の記事を見てください。

飲食店を開く際に必要な開業資金と運転資金はいくら?

このように、全てを貯金から出すのは現実的ではないので、銀行などの金融機関からどれぐらいお金を借りることができるかが重要になってきます。

以下金融機関から融資を受けやすいためにすべきことをまとめました。

勤務経験

料理の腕前だけではなく、店舗運営のノウハウを持っているかも重要です。

勤務した年数だけではなく、どんな施策を行ってどれだけ売上を伸ばせたか自分の実績を説明できるようにまとめたほうが良いでしょう。

自己資金

開業には多くの資金が必要です。

金融機関の融資のほかに自分でもコツコツ貯金することが大事です。

計画的に資金を貯めることも、経営への意欲や計画性を持っていることなどの評価に繋がっていきます。

また自己資金が多いほど、受けられる融資額は増えます。

税金の支払い

税金を滞納していたり、クレジットカードがブラックリストに載っていたりすると融資が受けられなくなってしまいます。

金融機関はこうした情報を確認できる手段があるのでごまかしは逆効果です。

払うべきものはきちんと払いましょう。

まとめ

飲食店開業を目指す人に知っておきたい基礎知識をまとめました。

どれも知っていて損はない役に立つ知識だと思います。

自分が満足でき、お客さんにも喜んでもらえるようなお店作りを目指しましょう!

今から飲食店経営を目指している人に知っておいてほしい融資制度があります。

公的な金融機関である日本政策金融公庫の「中小企業経営力強化資金」という制度です。

中小企業経営力強化資金とは?低金利・無担保で利用可能!

詳しくは上の記事をご覧ください。

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