投資を始めようとしたものの、「金利・利子・利息・利回りと似たような言葉ばかりでなかなか勉強が進まない」、「挫折してしまいそう」という方も多いと思います。
確かに単語としてかなり似ていたり、使われる場面もかなり近いのであいまいに理解している方も多くいらっしゃいます。
しかし、これらをしっかりと区別して理解することで、金融商品を比較検討したり、資金をやりくりする際に損をしないような資産形成をできるようになります。
今回はそんな、お金の貸し借り、債権の売買に関わる4つの単語の違いや使い分け方を分かりやすく解説していきます!
金利・利率・利息・利回りの違いをわかりやすく解説!
金利とは!?
金利とは金融機関などからお金を借りた時に発生する利息の割合を指します。
よく「金利〇%のキャッシング!」といった広告は目にしませんか!?
金利は金額そのものではなく、元金の何%かを示していることがほとんどです。
ですから金利が10%であれば、年間で元本の10%にあたる金額を追加的に支払う必要があるのです。
金利はほぼどこでも年率で表記されますが、月率などで記載されている場合もごくたまにありますので、注意が必要です。
利息とは!?
利息とは簡単にいうとお金を貸し借りした際に渡す「お礼」のようなものです。
もし、あなたがお金を貸したならば利息として貸した相手からお礼を受け取ることが出来ます。
反対にあなたが誰かからお金を借りた場合にも同様にお礼をしなければなりません。
この場合は借りた側からみるとお礼として出ていくお金を利子と言います。
つまり利息と利子は借りる方と貸す方のどちらから見るかによって名称が変わるだけで、本質的には同じものを指します。
ですので、これらの二つの単語はそれほど厳密に分けて考えなくても大丈夫です!
利率とは!?
ここまで、金利と利息を学んできたなら利率もしっかり理解することが出来ます。
利率とは債権の額面価格に占める年間の利息の割合を指します。
例えば、額面価格が100万円で利息が3万円年間で発生する場合には、
となり、利率は3%となり、こうした債権を「利率3%の債権」と呼びます。
利率は債権の発行段階で決まっているものがほとんどで、償還まで利率が変わらない債権を固定利付債と呼びます。
利回りとは!?
利回りとは、1年間で得られる投資額に対するその債権からの収益となります。
債権は必ずしも額面通りには売買されません。
額面で100万円の債権が95万円で売買されることもあります。(この場合は将来100万円もらえる権利を今なら95万円で買えるみたいなイメージです。)
例えば、1年後に額面で100万円になる利率3%の債権を95万で購入したときの1年間の収益は
となるので、利回りは
8万円÷95万円=8.4%
となります。
国債などの場合には5年や10年などの長期的に保有する債権となるので、もう少し計算は複雑になりますが、おおむね全期間の収益を期間年数で割ることで年間の収入を求められます。
それを投資額で割ることで利回りが求まります。
投資で注目するべきなのは利回り!その理由は?
ここまで、金利・利息・利率・利回りについてご紹介してきました。
では実際に投資案件の優劣を判定するときにはどこを見ればよいのでしょうか?
結論から申し上げると、「利回り」を見比べるべきと言われています。
多くの人は2つの投資商品があった場合に、より儲かる金額の大きな方を選択してしまうと思います。
もちろん投資額が同じ場合には、利益が大きいほう=利回りが良いほうとなるので、利益が大きな方を当然ながら選択すべきです。
しかし、投資金額が異なる場合には、利益の金額ではなく利回りで比較するのがセオリーです。
例えば、1億円の家を売ったときの売買差益と1個100円のパンを売買したときの売買差益なら、ほぼ確実に前者のほうが金額としては大きくなりますよね。
ですので、金融商品の規模をフラットにして、投資額に対してどれだけ儲かるかを判定しなければなりません。
そうした意味でも利回りはあくまで割合に過ぎないので、金融商品の規模に関係なく収益性を比較できるのです。
おわりに
今回は、投資でよく聞く区別が難しい4つの単語の解説と、投資をする上ではそのうちのどれに着目すればよいのかを分かりやすく解説してきました。
もちろん、投資をする際には利回りでどのくらい儲かるのかをちぇくすることも大切ですが、それと同じくらいどのくらいのリスクがあるかを調べておく必要があります。
リターンには常にリスクがつきものですので、利回りが良い金融商品がいい金融商品であると思いこまないように気を付けましょう!
さっそく利回りの知識を用いて投資の勉強をしたい方はぜひこの記事もチェックしてみてください!
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