「資産運用を始めようと思ったけど、勉強している。」「投資をするために勉強を始めてみたけれども、具体的にどうやればいいかわからない。」
こうした方にとっては、どこを窓口にして口座を開設して行こうか迷っている方も多いのではないでしょうか?
実は、証券口座といっても証券会社といってもネット証券と対面証券の2つの種類があります。
ネット証券と対面証券には、それぞれメリットとデメリットがあり、一度口座を開設して取引を開始すると、なかなか簡単には移すことができなくなってしまいます。
そのため、資産運用を開始する前にしっかりと両者の強みや注意点を見極めて、どちらかを選択しておく必要があります。
そこで今回は、ネット証券と対面証券とはどんなものなのかを解説していくとともに、それぞれのメリットとデメリットを比較していきたいと思います。
ネット証券とは!?メリットやデメリットを紹介!
では、最初にネット証券とはどんなものかを解説していきます!
ネット証券とは、実店舗が存在することなくインターネット上のWEBサイトやアプリケーションを利用して、口座の管理や取引を行う証券会社となります。
具体的な有名なネット証券会社となると、SBI証券や楽天証券、松井証券などがありますね。
ネット証券の歴史は比較的浅く、1998年に松井証券がインターネット上での株式の取引を開始したことが起源となっています。
わずか20年ちょっとという歴史ではありますが、実は個人投資家の利用している口座の95%は、ネット証券を経由しているものとされています。
割合としては、完全に大手の証券会社から顧客を獲得しているネット証券ですが、そのメリットとデメリットをここからは解説していきます。
ネット証券のメリット
ネット証券にはやはり多くのユーザーを引きつけるような、大きなメリットがあります。
たくさんネット証券にはメリット・強みがありますが、ここでは大きく4つの項目でご紹介していきます。
- 場所や時間に問わず取引をすることができる
ネット証券を利用すると、インターネット環境さえあれば時間や場所にとらわれることなく、好きなタイミングで取引を行うことができます。
対面式の証券会社での運用を行うと、株の売買などを行う際にはわざわざ窓口や担当者のもとに足を運んで手続きを行う必要があります。
そのため、仕事で忙しいサラリーマンの方などにとっては、スマホさえあれば簡単にスキマ時間に取引ができるネット証券の方が、実用性は非常に高くなります。
プライベートの時間を確保しつつ、資産運用を行うことができるという点でも働くビジネスマンなどにとっては心強い方法であると言えますね!
- 対面証券に比べると手数料が安い
ネット証券の最大の強みといえるのが、売買手数料が圧倒的に安く済むというところです。
実店舗を持たないことで、店舗コストや人件費がかからないことから、非常に手数料を抑えられているため、収益性をよりアップさせることができます。
資産運用では儲ける銘柄やタイミングなどを見極めることも大切ですが、手数料などのコストをいかに抑えていくかも勝負の鍵となります。
以下の表は日本株を50万円分購入したときにかかる証券会社別の手数料をまとめたものです。
これによると、対面の証券会社ではアドバイスやコンサルティングを受けることができる反面、ネット証券では対面証券の10分の1ほどの手数料で運用できることがわかりますね!
証券会社名(プラン名) | コンサルティング | 対面/電話/ネット | 手数料(税抜) |
---|---|---|---|
野村証券(本・支店:お店) | 6,500 | ||
大和証券(コンサルティングコース:お店) | 5,750 | ||
SMBC日興証券(総合コース:お店) | 5,750 | ||
SMBC日興証券(総合コース:電話) | 4,888 | ||
SMBC日興証券(ダイレクトコース:電話) | 4,888 | ||
大和証券(コンサルティングコース:ネット) | 4,309 | ||
野村証券(ネット&コール:電話) | 4,095 | ||
大和証券(ダイレクトコース:電話) | 4,025 | ||
SMBC日興証券(総合コース:ネット) | 4,025 | ||
大和証券(ダイレクトコース:ネット) | 1,725 | ||
野村証券(ネット&コール:ネット) | 477 | ||
マネックス証券(ネット) | 450 | ||
SMBC日興証券(ダイレクトコース:ネット) | 400 | ||
岡三オンライン証券(ネット) | 350 | ||
楽天証券(ネット) | 250 | ||
SBI証券(ネット) | 250 | ||
au カブコム証券(ネット) | 250 | ||
GMOクリック証券(ネット) | 241 | ||
ライブスター証券(ネット) | 180 |
例えば、50万円分の株を購入して最終的に5万円の利益が出たとしても、対面式を利用していると4万5000円前後しか残らない一方で、ネット証券であればほとんど全額を利益とすることができます。
- リアルタイムでの投資関連情報をキャッチすることができる
ネット証券が初心者の方に非常にオススメである理由に、投資家向けの有力な情報を無料で受け取ることができるという点です。
証券会社にもよりますが、会社四季報、アナリストレポート、各種ニュースなどの本来であれば有料で購入するべきコンテンツが、口座利用者であれば無料で読むことができます!
なかなか資産運用に対する知識がなかったり、勉強の仕方がわからない方にとっては、こうしたしっかりとした情報源の素材から勉強できるのは本当に助かるネット証券の強みでしょう。
- 初心者でも簡単に長く続けやすい
こうした運用コストの低さや、取り引きの手軽さもあってか、やはり長い目で見たときに、ネット証券の方が続けやすいといえるでしょう。
やはり働きながらだったり、家事をしながら対面式の証券会社で取引をすることは、時間的にも負担が大きくなります。
資産運用はじっくり長期にわたって行うべきものですので、そうした継続のしやすさも鑑みて、ネット証券には軍配が上がるでしょう。
ネット証券のデメリット
いいところばかりのネット証券ですが、デメリットはあるのでしょうか?
ネット証券には大なり小なり4つのデメリットや注意点があるとされています。
- 誤発注の可能性がある
まず、ネット証券ではボタン一つで取引が完結してしまい、チェックなどは自己責任で行わなければなりません。
その際に、本来購入したい数量の桁を間違えてしまったり、思っていたものと違う商品を購入してしまう可能性があります。
数量や銘柄に関するトラブルは、大きなミス・資産の減少にもつながりますので、絶対に厳密なチェックをした上での取引をおすすめします。
- コンサルティングがないので自力で運用することが必要
ネット証券では先ほどの一覧表などでも見たように、資産運用のプロによるアドバイスやコンサルティングを受けることができません。
そのため、自力で情報収集を行ったり、運用を実践していくことが必要になります。
とはいえ、安い手数料はコンサルティングがないことの裏返しなので、これに関してはデメリットというよりは仕方のない部分かもしれませんね。
- パソコンやスマホが得意でないと操作がやや難しい
高齢者の方などであまり電子機器の利用が得意ではない方にとっては、スマホ一つで取引できてしまうネット証券での運用に怖さや不安を感じるかもしれません。
不慣れな操作はご発注の元にもなりかねないので、不安な方は昔ながらの運用方法をおすすめします。
- システムエラーで取引できない場合もある
証券会社のサーバーに問題が発生し、アクセスできなくなった場合には、一時的に取引ができない状況になります。
それほど頻繁ではありませんが、もし大企業に問題が発覚して売りが殺到した時などは、ユーザー数が急増するのでシステム障害の可能性も高くなります。
対面証券とは!?メリットやデメリットを紹介!
続いて、対面証券に関して解説していきます。
対面証券では、実際に店舗の窓口に行ったり営業マンの方とやりとりしながら、個別的なアドバイスをもらいながら投資ができる方法です。
自分で売買を行うわけではなく、電話や対面で購入したい銘柄や数量を担当の営業マンに伝えることになります。
対面証券のメリット
対面証券には大きく2つのメリットがあります。
- プロによるアドバイスを受けることができる
まず、対面証券では担当の営業マンからアドバイスをもらうことができるので、投資に不安を感じている方でも相談しながら運用することができます。
しかし、営業マンも人間ですからアドバイスが正確でなかったり、売れ残っている金融商品を必死で売り切ることが必要な時もありますので、必ずしも営業マンがついてくれれば安心ではありません。
- IPOの当選確率が上がる
IPOとは、Initial Public Offeringの略語であり、簡単に言えば企業が事業をしていく上で必要な資金を、自社の株式を新しく投資家に売り出すことで調達する仕組みを指します。
日本語では、「新規公開株」や「新規上場株」と呼ばれます。
IPO投資とは、企業が上場する際に発行する株式を買う権利を抽選で獲得し、上場日に初めて値がついたタイミングで(その時の価格を初値と言います)売りに出すことで、短期的に利益を上げようという手法です。
つまり、新規に発行される株式を上場前に予約しておいて、上場の当日に売りに出すというものです。
短期的にそして勝率高く投資ができるということで、非常に人気のある投資方法ですが、そのネックとなるのが当選確率です。
IPO投資では、公募がかけられた銘柄に対して投資したい人を募り、抽選によって漆器公開株を分配します。
そのため、抽選に当選しなければそもそも投資することすらできないというデメリットがあります。
こうしたIPO投資の障壁となる抽選を突破するためにも、対面証券を利用するケースが多いです。
対面証券のデメリット
対面証券でデメリットとなるのは、やはり手数料の高さです。
先ほどの表からもわかるように、ネット証券と比べると10倍近い手数料がかかります。
そのため、お金にシビアになりたい人にとっては対面証券の魅力は薄いかもしれませんね。
ネット証券のオススメはどこ!?SBI・楽天・松井を徹底比較!
やはり世の中のトレンドとしては、ネット証券への顧客が多くなっています。
しかし、ネット証券と一言で言っても、非常にたくさんのサービスがありますので、ここでは利用者も多く利便性も高いオススメの3社を徹底比較していきます!
ここでは取り扱いのある商品と強みを紹介していきます!
松井証券
まず紹介するのは松井証券のiDeCoです。
松井証券では、資産クラスや利用目的に応じて、以下の12種類の金融商品から選ぶことができます。
- バランス型
- 海外株式
- 元本確保型商品
- 国内株式
- 海外債券
- 国内債券
- 海外 REIT
- 国内REIT
- コモディティ
手数料は全ての商品一括して、毎月掛け金を拠出する場合には月額167円となっており、ほとんど負担にはなりません。
中でも人気のバランス型は、国内外の値動きが異なる8つの資産への投資を行うので、これ一つ加入しておくだけでリスク管理の行き届いた資産運用が可能になるのです。
よってバランス型は長期保有を目的として、「可能な限り放ったらかしにして少しずつのリターンを期待したい」といった方におすすめです。
反対に大きなリターンを得たいという方には、株式や債券を扱う商品がおすすめとなります。
松井証券がおすすめな理由は次のような3つです。
- 運営管理手数料が無料!
先ほど手数料は月額167円と紹介しましたが、これらは国民年金機構や信託銀行への手数料として徴収されるものであり、松井証券自体との取引自体には手数料がかかっていません。
そのため月額167円という破格の安さが実現しているのです。
- 12種類の厳選ラインナップで選びやすい!
松井証券の強みは何と言っても商品のバリエーションが豊富ということです。
ローリスク・ローリターンの商品からハイリスク・ハイリターンの商品まで幅広く扱っていることから、知識の多い人も少ない人も関係なく利用ができます。
- 創業100年の安心の歴史!
やはり向こう何十年にもわたる資産を預けるわけですから、ちゃんとした会社ではないと困りますよね。
松井証券は創業100年の歴史ある老舗証券会社のため、会社としての信頼もバッチリです!
楽天証券
次に紹介するのが楽天証券です。
楽天証券では国内外への投資合わせて9つの商品を取り扱っています。
- 国内株式
- 海外株式
- コモディティ
- 国内債券
- 海外債券
- バランス型
- 国内REIT
- 海外REIT
- ターゲットイヤー型
最後のターゲットイヤー型以外は松井証券とそれほど変わりはないですね。
このターゲットイヤー型とは、投資家の退職年度(これをターゲットイヤーと呼びます)に向けてはじめは株式などのリスク資産への投資を行いつつも、次第に値動きの小さい安定資産への投資比率を高めていくという運用方法です。
楽天証券がおすすめな理由は4つあります。
- 運営管理手数料が誰でも0円!
楽天証券でも松井証券と同じく運営管理手数料は毎月0円で、信託銀行と国民年金機構への手数料を合わせて167円/月となります。
- 楽天証券加入者限定のセミナーでサポートも充実
iDeCoに加入してみたものの、このままでいいのか、何やったら良いのかがわからないといった方でも安心の、無料セミナーによるサポート体制も充実しています。
- 資産管理しやすい運用画面
年金資産と証券資産を一目でチェックしているので、すでに楽天証券で口座を持っている方は1つのIDで管理できるのでおすすめです!
- 低コスト商品が多い!
運用コストの小さな商品が多いので、初心者でも安心して始められます。
SBI証券
3つ目に紹介するのはSBI証券です。
SBI証券では、以下の8つの分類で商品を提供しています。
- 国内株式
- 国際株式
- 国内債券
- 国際債券
- 国内REIT
- 国際REIT
- バランス
- コモディティ
SBI証券がおすすめな理由は大きく2つです。
- 運営管理手数料が無料!
これは先述の2つにも当てはまっていたので特段武器というわけではないですが、中には運営管理手数料がかかってしまう金融機関もあるのでありがたいですね。
- ロボットが商品選びをサポート?
iDeCoを活用したくても、金融の知識がほとんどなくてなかなか手を出せないという人も多いかと思います。
SBI証券では、SBI-iDeCo-Roboというサービスがあり、顧客の投資経験や資産運用の目的に照らし合わせてニーズに合った商品選びをサポートしてくれるサービスがあります。
そのため投資初心者でも比較的簡単に商品を選ぶことができます。
まずはアプリなどで使用感を確かめましょう!
上記の3社に関しては、ユーザーも多いのでシステムも安定していますし、サービスの質も非常に高くなっています。
ですから、どこに決めるかは使用感で決めるものありでしょう。
まずは各社のサイトやアプリなどを見てみて、見やすいところや取引しやすいところに口座を解説してみると良いでしょう。
また、楽天証券などは楽天銀行・楽天カードがある方はポイント特典を受けることができるので楽天ユーザーには非常にお勧めとなっています!
暮らしに役立つお金の情報を無料でお届けしています!