株式投資に興味はあるけど、何から始めればいいのか分からないという人に本記事を執筆します。
「株を利用して上手に資産運用をしたい」「株主優待も貰えるし気軽に株式投資を始めたい」と考えつつも、そもそも株をどうやって買えばいいのか分からない、銘柄や証券口座など専門用語が出てくると頭が痛くなる・・・という人も多いと思います。
また、株式投資で大損したというニュースなどを見て、なかなか初めの一歩を踏み出せない、なんて方もいるのではないでしょうか。
投資の世界は奥が深く、リターンを得られる反面リスクもつきものです。ですが、正しい知識を身に付けて投資を行うことでリスクはある程度回避できます。
そこで今回は、株初心者に向けて株のやり方から証券口座の選び方、注意点などを分かりやすく解説していきます。
本記事をみれば、株を始めるまでの全体像を掴めるはずです。これから株を始めようと少しでも考えている方はぜひ最後までご一読頂けますと幸いです。
株式投資を始めるには何からやるべき?株購入までの流れを4ステップで解説
まずは株式投資を始めるまでの流れをご説明していきます。
流れは大きく4ステップです。
- 証券口座を開設する
- 証券口座に入金する
- 投資する銘柄を選ぶ
- 株を購入する
それぞれのステップを詳しく解説していきます。専門用語はなるべく分かりやすくご説明していますので、お気軽にご覧ください。
STEP1.証券口座を開設する
株式投資を始めるにはまず証券会社に自分の口座を開設しなければいけません。
この段階で「証券口座って何?銀行口座と何が違うの・・?」と疑問を感じる人もいるのではないでしょうか。
そもそも証券会社は銀行と同じ金融機関の一つです。
一般的に口座というと銀行口座を思い浮かべる方が多いと思いますが、証券会社でも口座を開設することができるのです。
ただし、証券会社と銀行は提供するサービスが異なります。簡単に説明すると証券会社に口座を開くと株式や債権などの投資商品を購入することができます。
一方、銀行はお金を預けておく機能や料金引き落としの機能など生活に根ざしたサービスを提供しています。銀行口座でも投資商品を購入することができますが、証券会社と比べると取扱数は少ないです。
そのため、株式投資をやるのであればまずは証券会社の口座を開設するところからスタートします。
証券会社といっても会社によって、提供する情報コンテンツなどのサービス、株式の取引手数料、取り扱っている商品が異なります。証券口座の選び方については後で詳しく説明していきます。
STEP2.証券口座に入金する
証券口座を開設したら、次に投資に必要なお金を入金します。
購入する商品や投資方法にもよりますが、少額の場合は、数万円程度からスタートすることも可能です。
STEP3.投資する銘柄を選ぶ
株式投資で必ず出てくるのが「銘柄」という用語です。
銘柄とは、株式投資の対象となる会社を表す言葉です。
そもそも世の中には様々な会社が存在しており、その中でもメジャーなのが「株式会社」と呼ばれる形態の会社です。
株式会社は、株式を発行することで投資家から資金調達を行います。
みなさんが銘柄を選ぶということは、投資対象の株式会社を選び、その会社の株主になるということになります。
株主になれば、将来その会社が成長して株価が上がると差益をリターンとして受け取ることができますし、それ以外にもその会社の株主だけに与えられるお得なサービス(株主優待)や毎年一定金額配布される配当金を受け取ることができます。
株を購入する
口座を開設した証券会社を通じて、株を購入します。
証券会社にどの銘柄をどれくらい購入するのか注文を出します。これを買い注文と呼びます。
実は各銘柄によって、最低購入金額は異なります。
銘柄の最低購入金額は、
- 1株あたりの価格×単元株数
で計算されます。単元株数というのは、最小購入株数のことです。
例えば、1株1,000円で、単元株数が100株の銘柄があれば、最低購入価格は10万円になります。
最低購入金額は一般に大企業になるほど高くなっていきます。
例えば、トヨタ自動車の株を購入する場合、2019年12月時点では株価7,818円、単元株数100株で781,800円が必要になります。
では、それだけの資金がない人は大企業の株が購入できないかというとそうではありません。
証券会社によっては、ミニ株と呼ばれる株の売買が可能です。ミニ株とは単元未満株と呼ばれ、簡単にいうと単元株より少ない株数を購入できる方法です。
例えば、先ほどのトヨタの場合、単元株は100株でしたが、ミニ株であれば、1株7,818円から購入できます。
ミニ株を売買できる証券会社としては、SBI証券やマネックス証券、カブドットコム証券、野村證券、大和証券などがあります。
株初心者はどうやって証券口座を選べばいい?
ここでは株初心者が迷いがちな証券会社の選び方について解説していきます。
証券会社の種類と特徴
証券会社は総合証券会社とネット証券会社の大きく二つに分かれます。
- 総合証券会社
総合証券会社とは、野村證券、大和証券などの店舗をもつ証券会社のことです。
大きな特徴はサポートが手厚く、専任担当者が株式投資についての相談に乗ってくれることです。
大手企業が運営していることもあり、充実したサービスと豊富な商品ラインナップが特徴です。
- ネット証券会社
ネット証券会社はSBI証券、楽天証券、マネックス証券などの店舗を持たずに取引の全てがネットで完結する証券会社のことです。
ネット証券の最大の特徴は、売買手数料が圧倒的に安いことです。
証券会社を選ぶ時にチェックするべきポイント
数多くある証券会社から口座開設先を選ぶには2つのポイントを比較するのがおすすめです。
- 売買手数料
- 提供されているレポート・情報
まず、株を買う時と売る時にはそれぞれ売買手数料がかかります。この手数料は証券会社ごとに設定されており、一般的にネット証券は手数料が低く設定されています。
参考までに総合証券会社とネット証券の手数料を比較した表がこちらです。
【総合証券とネット証券の手数料比較】
証券会社 | 1回の取引額 | ||||
〜5万円 | 〜10万円 | 〜20万円 | 〜50万円 | ||
総合証券 | 野村證券 | 2,860円 | 約定代金※の1.43% | ||
大和証券 | 最低2,750円(約定代金の1.265%) | ||||
ネット証券 | SBI証券 | 55円 | 99円 | 115円 | 275円 |
楽天証券 | 55円 | 99円 | 115円 | 275円 |
※約定代金・・・取引が成立した時の金額
上記をご覧いただくとわかる通り、総合証券とネット証券では手数料が大きく異なることが分かります。
次に証券会社ごとに提供している情報量の豊富さです。証券会社は、企業の業績の推移やアナリストのレポート、経済関連ニュースなど投資に必要な様々な情報を提供してくれています。
各証券会社がどんな情報を提供してくれているか、情報を見やすいかなども選定基準の一つになりえます。
ほとんどの会社は証券口座の開設費用が無料で、口座を作るだけで各会社が提供する情報コンテンツが使えるようになるため、1社に絞る必要はなく、気になった証券会社の口座を複数開設してみて、一番使いやすいところを選ぶのも一つの手です。
株式投資を始める際に注意したい3つのポイント
これから株式投資を始める人が覚えておくべき注意点をご説明します。
- 株で得た利益には税金がかかる
- 信用取引は元手以上に損をする可能性がある
- 集中投資か分散投資か
①株で得た利益には税金がかかる
株式投資で儲かった場合、得た利益には税金が課されます。
具体的には、株価の値上がり益と企業からの配当金それぞれに対して20.315%かかります。
この約20%の税金は、サラリーマンの場合は年間利益が20万円を超えたら、専業主婦や大学生などの場合は年間38万円以上を超えたら確定申告をする必要があります。
しかし、1回取引ならまだしも株式投資をしていれば利益が出ることもあれば、損失が出ることもあります。全ての取引を集計して自分で確定申告するのは手間だと感じる方もいるでしょう。
そういう方は、証券口座の開設をする際に、「特定口座(源泉徴収あり)」を選択すれば自分で確定申告をする必要がなくなります。
口座開設時には、「一般口座」「特定口座(源泉徴収なし)」「特定口座(源泉徴収あり)」の3パターンから選ぶことができます。
最初の2つの場合は、確定申告を自分で行う必要がありますが、特定口座(源泉徴収あり)を選べば必要な手続きは全て証券会社が行ってくれるので手間が省けるというメリットがあります。
②信用取引は元手以上に損をする可能性がある
株の取引には「信用取引」と呼ばれる取引の方法があります。
信用取引とは、簡単にいうと手元の資金以上に大きな金額を取引できる方法です。これに対して、手元の資金内で取引を行う方法を現物取引といいます。
例えば、手元資金が30万円であっても信用取引を利用すればレバレッジを効かせて100万円分の株を購入することも可能です。
大きく儲けられる可能性がある一方、裏を返せば手元資金以上に損失を出す可能性もあるので注意が必要です。
上記のケースだと、現物取引で株価1,000円の銘柄を300株を購入し、株価が500円に下がった場合の損失額は15万円です。
しかし、手元資金30万円の信用取引で株価1,000円の銘柄を1,000株購入し、同様に株価が500円に下がった場合は、損失額が50万円になります。
どれだけリスクをとるかは各自の判断次第ですが、信用取引の損失リスクは覚えておくようにしましょう。
③集中投資か分散投資か
株式投資を行う際は、厳選した銘柄に集中投資する方法もあれば、複数の銘柄に分散して投資をする方法もあります。
一つの銘柄に集中投資をすることで、その株が値上がりした時には大きなリターンを得ることができますが、逆に値下がりした場合はリスクも大きくなります。
対して分散投資の場合は、一つの銘柄が値下がりしたとしても他の銘柄が値下がり以上に値上がりしていればトータルでプラスになります。
株の世界で「卵は一つのカゴに盛ってはいけない」という格言があるように分散投資は重要な考え方です。
もちろん、どちらが必ず良いというものではありませんが、リスク回避の観点からも分散投資という方法を理解しておくことをおすすめします。
早速、証券口座を開設してみよう!
証券口座を始める方法や証券会社の選び方、注意点はご理解いただけたでしょうか。
初めて株式投資を始める時には難しい用語が出てきて、訳も分からず途中で断念してしまう人もいると思います。
ですが、一回全体像を掴んでしまえば、株の取引自体は思ったより難しいものではありません。
だいたいの流れがわかったら後は実践で試していく中で投資の腕が磨かれていくでしょう。思い立ったら吉日。早速証券口座を開設してみましょう。
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