12月に転職や退職をした時に年末調整・確定申告は!?

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年末に転職や退職をするとどこで年末調整をしたらいいのか、そもそもしてもらうことはできるのかと不安に思っていらっしゃる方も多いかと思います。

実際に経理の方でもなかなかこういったケースの対応に慣れている人は多くありません。

本来するべきことが遅れてしまうと、年末調整で済んだのに確定申告しなければならなくなったなんてことになりがちです。

今回は、どんなケースの人は年末調整を行ってもらえて、どんな人は確定申告が必要なのかを解説していきます!

12月に転職や退職をすると年末調整はどうなる?前職と現職のどっちでするべき!?

①11月に前職を辞めて12月から新しい職場で働いた場合

年末調整というのは原則的に、その年で最後の給与をもらった企業で行うことになっています。

つまり、どちらの会社で12月に支給される給与を受け取るかによります。

11月末日に前の職場を辞め、12月1日から今の新しい職場で働き始めた場合には、その月払いであれば前の職場では年末調整を行ってもらうことはできません。

ただし、新しい職場でも支給日はおそらく12月の月末となり、なおかつ年末調整は12月にはほとんど事務手続きが進んでしまっているはずなので、場合によっては新しい会社でも年末調整はできない可能性があります。

12月31日時点で再就職はしていても、前職で年末調整もできず、源泉徴収票ももらえなかったなどのケースがあれば、現在の会社から源泉徴収票をもらい、確定申告をする必要があります。

源泉徴収票が前の職場から不当にもらえない場合には、税務署に相談し、迅速な対応を求める必要があります。

②12月に退職し、その後の勤務先が決まっていない場合

年末に退職をし、次の勤務先がない状態で年末調整をするタイミングがきた場合には、先ほどとは若干対応が異なります。

年末調整は先ほども申し上げたようにその年の最後の給与を受け取った会社で行ってもらうことになります。

ただし、年末調整がなされないままその年の途中で退職し、12月31日時点で勤務先がない方の場合には、ご自身で確定申告する必要があります

この場合には、前職の源泉徴収票が同様に必要になりますので、確定申告まで紛失しないように保管しておきましょう。

③確定申告をしなくても良い場合

年内に退職し、再就職をしたことで再就職先に前職の源泉徴収票を提出し、年末調整ができれば確定申告は必要ありません。

入社直後の忙しい時期になかなかこういった手続きのことを考えるのは難しいかもしれませんが、前職の厳選徴収票をセットで提出する必要がある、ということだけは覚えておくと良いでしょう!

控除を受ける方は必見!そもそも年末調整と確定申告は何が違うの!?

年末調整とは

年末調整とは、源泉徴収されていた年間の所得税を取り戻す手続きのことです。

アルバイトやパート、サラリーマンなどの給与所得を受け取っている方の場合には所得税を毎月の給与から天引きされている状態になっています。

源泉徴収は前年度の収入や控除などをベースに所得税額を決定しているので、その年の納税分と徴収額にズレがある場合に調整する手続きが年末調整になります

年末調整で受けられる控除

転職をした場合にはなかなか難しいかもしれませんが、年末調整では以下の控除であれば、会社に申請書を提出するだけで、所得税の減税や還付を受けることができます。

  • 生命保険料控除
  • 地震保険料控除
  • 2年目以降の住宅ローン控除(減税)

ただし、年末調整で申請をし忘れても、確定申告をご自身で行えば同じように控除を受けられるので、転職後にバタバタして申請が間に合わない場合は、年明けの落ち着いた時期に確定申告をすると良いでしょう。

確定申告とは

確定申告とは、1年間の所得を全て計算した上でその金額に対してふさわしい所得税を申告し、納税する手続きです。

年末調整ではあらかじめ徴収されていた税金を申告することになりますが、確定申告は払うべきだった税金を申告することになります。

多くの給与所得者は年末調整で済みますが、一部の方は確定申告が別途必要になります。

確定申告が必要となる条件は以下のリンクで詳しく紹介しているので、ぜひご覧ください!

確定申告では、年末調整では申請できなかった以下のような控除を申請することができます。

  • 医療費控除
  • 寄附金控除
  • 雑損控除
  • 住宅ローン控除(1年目)

また年末調整で申請漏れした控除も、確定申告で申請すれば大丈夫です!

前職と現職で源泉徴収をもらうことを忘れずに

今回は、珍しいケースではありますが年末に転職や退職をした場合の年末調整や確定申告についてご紹介しました。

これを受けてご自身で確定申告をする必要があるとわかった方は、なるべく早めに確定申告の準備を始めましょう!

とにかく、「前職と現職両方の職場から源泉徴収票を受け取ること」を念頭に入れておいてください。

実際に所得税の計算方法などは以下のリンクでわかりやすく解説しているので、ぜひご覧ください!

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