株式投資のキャピタルゲインとインカムゲインはどう違う?

この記事を読んでくださっている方には株式投資を始めようと思っている方が多いと思いますが、株式投資を行うにあたっては最低限覚えておかなければいけない言葉が存在します。

今回はその中でキャピタルゲインインカムゲインについて説明します。

そして、キャピタルゲインとインカムゲイン狙いはどのような人に向いているのかも説明します。

キャピタルゲインとは?

キャピタルゲインは直訳すると「資産による利益」になり、価格が変動する資産を売却した時に発生する利益のことをいいます。

株式投資の場合には、株価が安値の時に購入し、購入時よりも高値で売却することによって生じる差こそがキャピタルゲインです。

逆に購入時より売却時の株価が安くなってしまった場合の損失はキャピタルロスといいます。

一般的に、株式投資で稼ぐと言われた場合にはこのキャピタルゲインの方がイメージしやすいでしょう。

そのイメージは決して間違いではなく、キャピタルゲイン狙いはインカムゲイン狙いよりもリスクは高いですが、数十倍など大きな利益を得る可能性の高い手法なのです。

インカムゲインとは?

インカムゲインは直訳すると「(定期的に入る)収入による利益」となり、キャピタル(資産)を所有していることによって得られる利益のことをいいます。

株式投資の場合には、配当金や株主優待がインカムゲインに値します。

配当金と株主優待については下で詳しく説明します。

インカムゲイン狙いの株式投資の特徴としては、利益に限界があることと長期投資に相性が良いことです。

配当金

株式投資でいう配当とは企業の利益の一部を株主に還元することです。

キャノンのように30年間も減配していない会社もありますが、配当金は企業の業績によって変化し、業績が悪いときには減配、もしくは配当金が得られないこともあります。

また、この配当金を支払うことは義務ではないので、Amazonのように利益を株主に回さずに設備投資にお金をつぎ込んでいる会社もあります。

配当金を得るためには、一度その会社の株を購入しただけではダメで、権利確定日と呼ばれる日に株を保有している必要があります。

また、配当金を測る指標として配当利回りというものがあり、配当利回りは次の式で表されます。

配当利回り(%)=1株あたりの年間配当金額÷1株購入価額×100

配当利回りが高いことは株主にとっては嬉しいことですが、配当利回りは計算上、株価が低いと高くなるので、株価が低い場合にはその理由は調べておくべきです。

配当利回りの目安としては、東証一部上場の会社で最も高い松井証券が7.26%、6%を超える会社は7つになっています。(2019年1月6日現在)

株主優待

月曜から夜ふかしという番組で株主優待だけで生活する桐谷さんという株式投資家が話題になってから株主優待の知名度も上がりました。

株主優待とは企業が株主に自社製品や優待券などをプレゼントするものでお中元やお歳暮に近いものです。

実は、日本ほど株主優待を行う企業が多い国はないのです。

また、配当と同じく株主優待を行う義務は企業にはありません。

株主優待の例

イオン

イオン株を100株以上保有している人は持ち株数により、イオングループでのお買い物で3〜7%のキャッシュバックが受けられます。

これはイオンを多く利用する人にはお得でしょう。

株式投資でキャピタルゲインとインカムゲイン狙いはどんな人に向いているの?

欲を言えば、キャピタルゲインとインカムゲインを両方多く得られる銘柄を選択したいです。

しかし、二兎を追う者は一兎をも得ずということわざがあるように欲を出し過ぎるのは禁物です。

キャピタルゲインが狙えそうな会社に投資したら業績が上がって増配された、または、その逆というように目的以外の方はおまけという心持ちでいる方が良いでしょう。

キャピタルゲイン狙いが向いている人

投資に使える資金が少ないため、インカムゲインで得られそうな利益が少ない人

株式投資の代表的なインカムゲインである配当金は東証一部上場企業では高いところでも6%程度です。

投資金が50万円だった場合にはこれでは3万円しか利益が得られません。

そのような人たちは、使える資金が少ないうちはキャピタルゲイン目当てで増やしていくのが良いでしょう。

株式投資の知識・経験が豊富で売買で安定した利益を出せる自信がある人

インカムゲイン狙いの方がキャピタルゲイン狙いよりもリスクは少ないですが、得られる利益には上限があります。

目安としては、自分が株式の売買で安定して5〜6%以上の利益が得られる自信がある人はキャピタルゲインを狙いましょう。

インカムゲイン狙いが向いている人

投資に使える資金が多く、インカムゲイン狙いでもある程度の利益が得られる人

目安として株式投資に1000万円以上の資金を投入できるかで考えましょう。

キャピタルゲインを考慮せずに配当利回り4%の銘柄を1000万円保有していた場合には、1年で40万円の利益を得られます。

これは不労所得としては十分ではないでしょうか?

それぞれに向いている人の特徴を述べましたが、1000万円という数字は現実的ではないのでほとんどの人にはキャピタルゲイン狙いがおすすめになると思います。

おわりに

株式投資におけるキャピタルゲインとインカムゲインについての理解は深まったでしょうか?

今回の記事では便宜上、どちらを狙って株式投資を行うのが良いかを述べましたが、それは投資の目的、その人の性格によっても変わりますので一概には言えません。

しかし、一つだけ言えるのは投資を行う前には自分の投資の目的、目標金額などをはっきりさせる、すなわち、自分と対話することがとても重要なことです。

株式投資を行う際には、これを忘れないよう肝に命じておきましょう。

実際に始めてみようと思った方は、ぜひ下の記事から始め方を勉強してみてください!

→株式投資初心者がまずやるべき4つのこと!注意すべきことは?

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