税金の使い道とは?納めた税金は暮らしにどう役立ってる?

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2019年10月からは消費税が現行の8%から10%へ引き上げとなります。消費税増税のニュースにびっくりされた方も多いと思います。

 

こうした税金関連のニュースや税制改正に伴って、税金の使い道に興味を持ち始めた方も多いのではないでしょうか。

 

所得税・住民税・消費税・固定資産税・自動車税・酒税・たばこ税など、私たちが支払う税金の種類は多様です。

 

納税は国民の義務ですが、お金を支払っている以上、その収入は有意義に使ってもらいたいものですよね。そこで今回は、税金の使い道を詳しく解説していきます。

 

「日本は債務超過に陥っている」といったニュースが度々話題になりますが、税金の使い道から見える、日本の問題も一緒に考えてみたいと思います。

 

税金の使い道を解明!歳出の金額・内訳・割合まとめ

積み上がるコイン

まず最初に、歳出とは何かを簡単に説明します。

4月から翌年の3月までの1年間の国の「支出」を歳出と言います。

平成30年度の歳出総額は、97.7兆円となっています。

歳出の内訳は以下の通りです。

歳出内訳 金額 割合
社会保障関係費 32兆9,732億円 33.7%
国債費 23兆3,020億円 23.8%
地方交付税交付金等 15兆5,150億円 15.9%
公共事業関係費 5兆9,789億円 6.1%
文教及び科学振興費 5兆3,646億円 5.5%
防衛関係費 5兆1,911億円 5.3%
経済協力費 5,089億円 0.5%
その他 8兆8,789億円 9.1%

次からは、歳出の内訳とそれぞれが何に使われているかを詳しく解説していきます。

以下は全て平成30年度のものとなっています。

社会保障関係費

社会保障関係費は、32.9兆円と全体と33.7%を占めます。

国内の歳出の中で最も大きな割合になります。。

 

社会保障関係費とは、「医療」「福祉」「年金」など私たちの生活を守るために使われる公的サービスにかかる費用のことです。

 

医療と年金それぞれが11億を超えていて、この二つだけで社会保障関係費全体の70%以上を占めています。

 

少子高齢化の影響で社会保障関係費は今後も増え続けると予想されています。

国債費

国債費の合計は、23.3兆円で全体の23.8%となります。社会保障関係費の次に多い歳出となっています。

 

国債とは、国が発行する債券つまり国の借金のことで、借りた分の払い戻しと利子の支払いに使われています。

地方交付税交付金等

地方交付税交付金等は、15.5兆円で全体の約16%を占めています。

 

地方公共団体の税収入の不均等による格差を調整するために使われ、主に「教育」「警察」「環境衛生」などに使われています。

 

平成27年度の警察及び消防費は総額で5兆円、全国のゴミ処理にかかった費用は総額で2兆となっています。

 

これらの費用も地方交付税交付金等によって賄われています。

公共事業関係費

公共事関係費は、5.9兆円で全体の6.1%となっています。

 

公共事業関係費は、「道路」「下水道」「公園」「ダム」などの生活の基盤となる公共設備を整えるために使われています。

 

公共事業関係費内の内訳としては、町や住宅の整備に使われる「社会資本」が一番多く、次に「道路設備」となっています。

 

現在の国のインフラ設備は高い水準を保っています。

 

ですが、公共設備を整えるのと同時に地球温暖化などの環境問題にも取り組んで行かなければなりません。

文教及び科学振興費

文教及び科学振興費は、5.3兆円で全体の5.5%となっています。

 

主に「教育」や「科学技術」の発展のために使われます。

 

教育では、公立小・中学校教員の給与の負担(1兆5,228億円)や教科書配布、国公立大学・私立大学の援助(2兆3,225億円)などに使われています。

 

科学技術では、「宇宙開発」「情報通信」などの研究開発に当てられています。

防衛関係費

防衛関係費は5.1兆円と過去最高額となっており、割合は5.3%となっています。

 

防衛関係費は、防衛力整備や自衛隊の運営、基地周辺対策として使われています。

 

1976年ににGDPの1%の以内に収めると閣議決定をし、その後1987年に撤廃されていますがこれまでも暗黙の了解として守られてきました。

 

防衛関係費は平成24年まで減少し続けていましたが、その後増加傾向にありGDPの1%にも近づきつつあります。

経済協力費

経済協力費は約5,000億円で全体の0.5%となっています。

 

経済協力費とはその名の通り、世界中の発展途上国への支援のために使われています。

 

日本の援助額は主要国の中でも4番目となっています。

 

しかし、日本の財政状況を考えるとお金だけでなく、直接現地へ行き援助を行うなどを推進する必要があるようです。

日本の税収はいくら?歳入の金額・内訳・割合まとめ

お金の負担

歳入とは、所得税や消費税、法人税などの税収によって国が得た収入のことです。

 

平成30年度の歳入は97兆円となっています。

内訳は以下の通りです。

歳入項目 金額 割合
公債金 33兆6,922億円 34.5%
所得税 19兆200億円 19.5%
法人税 12兆1,670億円 12.5%
消費税 17兆5,580億円 18%
揮発油税 2兆3,300億円 2.4%
酒税 1兆3,110億円 1.3%
相続税 2兆2,400億円 2.3%
たばこ税 8,740億円 0.9%
その他の税 2兆5,250億円 2.6%
印紙収入 1兆540億円 1.1%
その他の収入 4兆9,416億円 5.1%

 

割合の大きな項目として、所得税が全体の19.5 %、消費税が18.0%、法人税が12.5%となっています。

 

しかし、国の歳入は税収によってだけで賄っているのではなく公債金、国の借金にも頼っています。

 

中でも公債金の割合は一番大きく、34.5%です。

 

歳出でもご紹介した道路やダムと言ったインフラ設備も公債金の使い道の一つとなっています。

 

私たちの生活を支えてくれている公債ですが、十分問題もあります。

 

国の支出が増え過ぎてしまい、その分を税金では賄えなくなり、公債の発行を立て続けにしてしまうことです。

 

特に日本では34.5%と公債に頼っている割合が大きいのが課題となっています。

税金の使い道はどうやって決まる?消費税増税分はどう還元される?

経営者

これまで、歳入と歳出について説明してきました。

歳入と歳出の1年間の計画をどう立てているかを説明したいと思います。

税金の予算案は毎年12月〜1月に決まる!

歳入と歳出の1年間の計画のことを予算と言い、予算が成立するまでの1年間の流れを表を用いて分かりやすくご紹介します。

時期 機関 内容
5、6月〜8月 各省庁 1年間に必要な金額を算出し、財務省に提出
9月 財務省 省庁から提出されたものをチェックし、その結果を内閣に報告
12月 内閣 財務省の報告を元に予算案を作成
1月 国会 内閣が作成した予算案を1月の通常国会にて話し合う

 

ここでは、税金などによって得た歳入をどれにどれだけつぎ込むのかを決める大事な流れです。

予算ができるまでに4つの機関を通しているのも納得がいきますね。

2019年10月から消費税10%!増税分は何に使われる?

2019年の10月から消費税が10%に上がりますね。

では、この増税分は何に使われるのでしょうか?

 

2%の消費税引き上げによって見込まれる税収増は約5兆6,000億円と言われています。

 

政府としては、子育て支援にあてることで、消費意欲を下げさせないことと少子化対策を行うという方針を掲げています。

 

それ以外にも当然、社会保障関係費や赤字国債の発行の抑制にあてるとされています。

 

ですが、この増税分だけでは巨額の社会保障関係費を補うことは困難とされており、新たな歳出の改革が必要とされています。

 

その中の一つとして、食料品などの税率を8%のままにする軽減税率が導入されます。消費税増税は、私たちの日常生活にも大きな影響を与えることでしょう。

 

なお、政府は増税による景気後退を防ぐために、キャッシュレス決済は5%還元などの対策をすることを発表しています。

 

こうした制度を利用することで日々の生活の負担を減らしながら、増税分を有意義に使ってもらえるといいですね。

 

日本の財政収支は世界的にも最悪レベル!?

両手にコイン

日本に回っているお金の流れについて少しつづ分かってきたのではないでしょうか。

ですが、現在の日本の財政状況は厳しいものとなっています。

財務残高がGDPの2倍を超えていて、世界的に見てもずば抜けて悪い状況となっています。

 

財政赤字により、借金をせざるを得なくなりそれが積み重なってこのような状況となってしまいました。

財務残高がGDPの2倍、つまり入ってくるお金の2倍を毎年返さなければならないと言う訳です。

 

年収で考えてみると、年収1,000万円の人が毎年2,000万円を返さなければいけないと言っているのと同じなのです。

 

1990年度と比べても税収による収入はほとんど変わらないのに対し、公債費は約6倍まで増加しました。

1990年度 2018年度
歳入合計 60.6兆円 64.6兆円
公債費 5.6兆円 33.7兆円

 

これも少子高齢化に伴う社会保障費の増加が考えられます。少子高齢化による影響は次で詳しく解説します。

 

少子高齢化で肥大する社会保障費。今後の財政ははどうなる?

ヒント

日本の少子高齢化の今後

日本の少子高齢化の進行はマスコミでも大きく取り上げられていますね。

 

約50年後までに、65歳以上の人口はあまり変化がないのに対し、労働人口である15歳〜64歳の人口は大きく減少し、高齢化率が10%も上昇することも予想されています。

 

「団塊の世代」が75歳となる2025年からが高齢者の人口はピークを迎え、国民の3人に1人は高齢者になると言われています。

 

今後総人口も減少を続け、2053年には1億人を割り、2065年には9,000万人も下回るとされています。

 

社会保障費の急激な増加

高齢者の人口が増えるということは、医療費や年金などの社会保障費が増加するということです。

 

急激な高齢化に伴い社会保障費も急増しました。

 

病気にかかりやすことや、退職し自分では稼がなくなりその分の税収が減っていくことが社会保障費増加の原因と考えられます。

 

1990年の社会保費は11兆円だったの対し、2017年は33兆円と約3倍まで膨れ上がっています。

 

これらも公債費によって賄われ、財務状況の悪化を招いているということです。

 

日本が世界的にみてどれだけ財政が不安定な状況かが分かります。

 

普段、あまり税金の使い道について意識してこなかった方も、これを機に自分の税金が何に使われているのか?ムダ遣いはされていないか?に注目してみてはいかがでしょうか。