消費税10%は高い?低い?日本と海外の消費税を比較


今世間で最も関心のあることは何かと言われたら消費税増税はそのひとつではないでしょうか。

2017年の衆議院総選挙で自民党が勝利を収めたことにより、2019年に消費税が10%に増税される公算は非常に大きいと考えられます。

そこで気になることは、私たちの増えた分の負担で得られた税収を一体何に使っているのだろうということではないでしょうか。

本当に10%も払う意味はあるのかとお思いの方も多いと思います。

 

そこで今回は他国を例に取り、一体世界の国々では税収がどのように使われているかという視点で見ていきます。

日本の消費税のおさらいと、他の国々との比較をまとめました。日本の消費税10%は高いのでしょうか、それとも低いのでしょうか。

日本の消費税のおさらい

過去何度かこのサイトで消費税についてご紹介しました。

ここではその時お伝えしたことについて簡単におさらいしていきたいと思います。

消費税はいつから始まった?

日本で消費税が最初に導入されたのは1989年(平成元年)の4月1日と割りと最近のことです。
その時の税率は3%でした。
その後1997年に3%から5%にアップし、さらに2014年に今の8%にアップしました。

 

この消費税10%、実は当初の予定では2015年10月に実施される予定でした。
それが延期になり2017年4月の予定になったのがさらに延期になり今に至っています。

消費税の使い道は?

民主党(当時与党)、自民党、公明党の3党の間で合意した「社会保障と税の一体改革」によって消費税は基本的に社会保障に使われることが決定しています。
社会保障には『年金』『医療』『介護』『子供・子育て支援』これらの4つの分野があります。
一方で8%から10%に増税するときの主な使い道はこれまで「借金の返済」に充てるとされていました。
知っている方も多いと思いますが、日本政府の借金は既に1000兆円を突破していて、このまま借金が膨らんでいくと国の財政が非常に危ない状況になるからです。

消費税増税で2019年10%に!衆議院選挙で延期の可能性も?

 

増税分の使い道の変更

借金の返済に充てると言われていた消費税増税ですが、自民党は選挙中の公約として増税分の使途の変更を掲げました。
消費税が8%から10%に上がると国の税収は約5.6兆円増えると試算されています。
当初の予定では増税分の3/4を借金(国債)の返済、残りの1/4を社会保障の充実に使うとされていました。
これを借金の返済に回す分を増税分の1/2に減らし、残りの税収については1.7兆円を教育・子育ての充実させることとしました。
他の財源も合わせて「2兆円分のパッケージ」をまとめるとしています。

 

その内容は大きく以下の3つです。

  1. 低所得世帯の0〜2歳の保育無償化
  2. 3~5歳の幼児教育、保育の無償化
  3. 2020年度までに32万人分の保育の受け皿整備、待機児童0を実現

これらを見てお分かりいただけると思いますが、幼児教育に重点が置かれていますね。
低所得世帯は0~2歳の子供の保育を無償化し、全世帯の3~5歳の幼児教育を無償化するとしています。

 

また、連立与党の公明党は年収590万円未満の世帯の私立高校の授業料無料を公約に掲げています。
そのほかにも大学など高等教育に対する給付型奨学金の創設など育児・教育の様々な分野で手厚い支援を実施する予定になっています。

 

消費税増税分の使い道

NHKより

 

世界各国の税事情

さて、これまで日本の消費税ならびにその税金の使い道について見てきました。

ここではいくつかの国を取り上げその国がどのように税負担分を私たち国民に還元しているのでしょうか。

 

はじめに世界の消費税率について御覧ください。

消費税率(付加価値税率)国際比較

引用:国税庁ホームページ「税の学習コーナー」

 

北欧が高い消費税を収め、それを社会福祉に充て国民に還元しているというのは有名ですよね。

その他にもヨーロッパでは比較的高いことがわかると思います。

 

消費税の中身

25%もよく消費税を払えるなと思う方もいるのではないでしょうか。
その代わり福祉が厚く還元されているのかと納得している方もいると思います。

 

実は全てに25%の消費税を払っているわけではないのです。
図で見たようにスウェーデンやドイツ、フランス、イギリスなどヨーロッパの消費税率は軒並み20%前後と日本に比べかなり高くなっています。

 

しかし、その一方で幅広く軽減税率が適用されています。
例えばフランスだと標準税率 20%に対して旅客輸送、肥料、宿泊施設の利用、外 食サービス等が 10%、書籍、食料品等が 5.5%、新聞、雑誌、医薬品等が 2.1%になっています。
イギリスやスウェーデンには医薬品や食料品など消費税がかからないゼロ税率の品目もあります。

【参考: 消費税10%増税が確実に!税収の使い道と軽減税率について

 

そして実は日本でも消費税増税と同時に、初めて軽減税率が導入されることになりました。
2品目が軽減税率の対象になる予定です。
どんな品目が軽減税率の対象になっているかは以下の記事をご覧になるとお分かりいただけると思います。

 消費税の仕組みを解説・増税で軽減税率が適用される品目は?

税金の使い道

上で述べたスウェーデンやドイツ、フランス、イギリスなど高い消費税率を設けている国々では一体どのようにその税収を使っているのでしょうか。

 

ここでは少しだけ海外の税金の使い道について見ていきたいと思います。

スウェーデンの場合

言わずもがな高い消費税、高福祉国家と言えばスウェーデンの名前が真っ先に挙がると思います。

そんなスウェーデンでは一体税収は何に形を変えて国民に還元しているのでしょうか。

 

いくつか見ていきましょう。

  • 学費無料
    幼稚園から大学まですべて
  • 医療費がほぼ無料
    年間の上限が約12,000円と決められているが、実質的には無料と言えるのではないでしょうか。
  • 相続税がかからない
    高い消費税を払うのと同時に、こういった他の納税がかからなくなったりしています。

このように教育や医療などを主に使われているようです。

フランスの場合

およそ20%の高い消費税率のフランスでも軽減税率が導入されています。
基本的に生活必需品や住宅関係、交通などの税率は5.5%にまで下げられます。

 

その他にも新聞・雑誌や映画演劇は2.1%
特別税率として医療や一部の医薬品も同様に2.1%となっております。

 

その他にも税収を用いて

  • 学費無料
    フランスでもスウェーデン同様に学費が幼稚園から大学までほぼ無料であるようです。
  • 失業手当
    フランスではCSPという制度があり、言ってみれば職業安定契約みたいなものである。
    CSPの利用では普段の給料の80%を失業手当として1年間受け取りつつ、専門の機関で職業訓練を受けられるそうです。

高い消費税などはこういった形で国民に還元されているようです。

イギリスの場合

イギリスでも20%の消費税率が設けられています。
しかしイギリスでは軽減税率により、食料品・居住用建物・家庭用上下水道・交通費・新聞・新聞などは0%となっています。

  • 国民保険サービス(NHS)の提供
    公的病院の医療費はほぼ無料となっています。未成年の医療は原則無料になっており、大人も薬代だけを負担するようです。
    また公的病院には支払い窓口はないようです。

イギリスではこういった社会保障もあるようですが、同時に英国政府が定めた生活必需品などの軽減税率によって税率のバランスを取っているようです。

まとめ

今回は日本の消費税のおさらいと欧州の消費税に注目してきました。

 

よく日本でも消費税増税に対する社会福祉の充実の是非は議論が白熱していますね。

こうした世界の例を見てみると、高い消費税を収める代わりに様々な形に変化し国民に還元されていることがわかりました。

 

 

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