REITと不動産投資はどう違う?メリット・デメリットを徹底比較!

ビジネスマン

資産として最も有名なものの一つに、「不動産」というものがあります。

土地やマンション・アパートのような建物などがこの不動産に該当しますね。

こうした不動産に対する投資の仕方は、必ずしも自分が大家さんになる従来の不動産投資だけでなく、物件の一部に出資するようなREITというものもあります。

投資初心者の方はもちろんのこと、投資経験者の方でもあまり深くは知っていないかもしれません。

同じ不動産を対象としていながらも、不動産投資とREITでは投資によるメリットや期待できる利回り、注意するべきデメリットが大きく異なります。

そこで今回は、両者の特徴に触れながら、それぞれの手法に向いているのがどんな人なのかを紹介していきます!

REIT(リート)とは?メリットやデメリット・利回りはどのくらい!?

REIT(リート)は不動産投資に比べるとややマニアックな投資の仕方かもしれません。

不動産投資と同じく、不動産に対して投資を行うものですが、やり方は大きく異なります。

REIT(リート)とはどんな投資の仕方?仕組みや基礎知識を解説

REITとは、Real Estate Investment Trust(不動産投資信託)の略語であり、あらゆる投資家から資金を募り、商業施設やオフィスビル、住宅などの不動産を購入・運用して、そこから発生した賃料収入を投資家へ分配していく仕組みです。

個人投資家の目に触れることが多いのが、J-REITという上場リートです。

これは、東京証券取引所に上場しているリートであり、基本的には株式と同じように誰でも購入したり売却したりすることができます。

REIT(リート)自体はアメリカ発祥の仕組みであり、J-REITの上場は2001年とかなり若い投資手法であることがわかりますね。

ただ、REITの市場は年々拡大傾向にありますし、これから紹介するような大きなメリットを誇るものですので、押さえておいて絶対に損はないでしょう!

REIT(リート)に投資をすることで得られるメリット

REITで投資を行うメリットは大きく4つ挙げられます。

第一に、株式投資に比べて高めの利回りになっているという点です。

日本取引所グループのデータによると、2017年の11月時点での株式市場の平均的な利回りは2%程度となっています。

それに対して、J-REITの同時期の平均的な利回りは4%ほどとなっており、高いものだと7%もの水準を記録したものもありました。

第二に、10万円という小口の投資から行うことができるという点です。

投資を始めたばかりの方が、いきなり100万円単位の投資をするのはやや危険です。

REITであれば、10万円からという比較的少額から投資をスタートできるので、投資デビューしやすいという利点もであります。

第三に、物件の運用や管理・テナントの募集などの手間が全くかからないというところです。

不動産投資を行うとなると、自力でその不動産で収益を上げていく必要があったり、管理会社に委託する必要がありますが、REITの場合には運用会社の持つ物件にお金だけを入れておけばいいので、自分自身が行うことはほぼありません。

第四に、資産の流動性が高く換金がしやすいという点です。

株式と同じように、証券取引所に上場していることから、活発に売買が行われます。

実際の物件に対して不動産投資をするとなると、かなり長期間での資金回収を狙うものになるので、換金性はかなり低くなってしまいます。

その反面、REITの場合には証券化された不動産を購入するので、マーケットでの売買が可能になるのです。

REIT(リート)に投資をする際のデメリット

いいことばかりにも思えるREITへの投資ですが、いくつか注意しておくべきポイントがあります。

まず、REIT自体が倒産してしまうリスクです。

株式と同じように、REIT自体が潰れてしまった場合には、せっかく投資したお金がパーになってしまいます。

また、倒産だけでなく上場廃止になってしまうようなケースでも、証券取引所での取引が困難になってしまうので、同様に紙切れ同然のものとなってしまう可能性があります。

不動産投資と比べた際の大きなデメリットは、実物資産の保有ができないという点です。

不動産投資では、実際の建物や土地を購入しますが、REITはあくまで金融資産にすぎません。

将来の用途を投資先に求めるのであれば、不動産投資に軍配があがる部分がありますね。

不動産投資とは?メリットやデメリット・利回りってどのくらい!?

続いて、不動産投資について解説していきます。

こちらは古くからある投資方法ですので、馴染みのある方も多いかもしれませんが念の為解説していきます。

先ほど紹介したREITの内容とどこが異なるのかを中心にチェックしてみてください!

不動産投資とは!?仕組みはどのようになっている?

不動産投資は、文字通りマンションやアパートなどを実際に購入して、大家さんとなって家賃収入を得たり、他人に売却してその利益を目指す投資の仕方です。

不動産投資は実物の資産を持つことになり、いかに空室を減らし、十分な家賃収入を維持するかの手腕が問われます。

時には広告を出してテナントに対してアピールしたり、リノベーションなどを行なって物件のバリューアップをするなどの工夫を行います。

こうした手間がかかることから、しばしば「不動産投資は一種の経営である」とも言われています。

不動産投資を行うメリット

不動産投資にも、大きく分けて3つのメリットがあります。

まず一つ目は、株式投資やREITよりも平均的に高い利回りが期待できるという点です。

一般財団法人日本不動産研究所の調査によると、2017年4月期の主要な政令指定都市における賃貸物件の平均的な利回りは5.2%~6.1%となっています。

空室の少ないような政令指定都市だからこその水準ではあるものの、しっかりと需要の大きな土地で優良な物件を持っていれば、かなり高い利回りが期待できるでしょう。

また、ローンを組みことができるので数千万円単位の大きな投資を行うことができます。

REITでは実際に持っているお金でしか運用できませんが、不動産投資の場合には頭金の何倍もの金額を運用できる点で、大きなレバレッジ効果があるとされています。

現物資産として手元の残るという点も大きなメリットです。

ローン完済後には、家賃収入が完全に投資家の収益になることに加えて、万が一ローンの支払い途中に亡くなったとしても、家族に資産を残すことができるという利点があります。

不動産投資にかかるデメリット

不動産投資のデメリットは、流動性が低く、資金が必要な時になかなか換金ができないということが挙げられます。

また、日本では空き家問題が深刻化しており、今後も人口減少は続いていくことから、空き家になってしまったり、賃料を引き下げざるを得なくなってしまい、思ったほど収益が上がらない可能性もあります。

また、物件の維持管理に手間がかかったり、税金を支払う必要があることもネックとなってきそうです。

REIT(リート)と不動産投資に向いているのはどんな人!?

ここまで紹介したREITと不動産投資のメリットを踏まえて、どんな人が投資に向いているかを紹介していきます。

REIT(リート)への投資に向いている人の特徴

REITへの投資に向いているのは、以下のような人と言えるでしょう。

  • なるべく手間や時間をかけずに投資をしたい方
  • 少額からの投資をしたいと考えている方
  • ライフイベントなどに備えて、すぐに換金できるような資産を持ちたい方
  • 安定的ではありつつ、程よいリターンを狙いたい方

REITのメリットを踏まえると、なるべく手間なく、かつ小さな投資から始められるという手軽さを重視したい人にはぴったりのものと言えるでしょう。

また、資産の流動性が高いことから、お子さんの教育資金などのまとまった資金がいずれ必要になる場合などは、換金しやすいREITがオススメです。

不動産投資に向いている人の特徴

不動産投資に向いている人は以下のような方です。

  • レバレッジ効果を活用して大きな金額の投資をしたい方
  • 現物資産を保有したい方
  • じっくりと老後の安定収入まで見込んだ投資をしたい方

手軽さではなく、より長い目で見た場合の資産価値や長期にわたる家賃収入を期待するのであれば不動産投資がオススメです。

少子高齢化や人口減少は不安材料としてあげられてはいるものの、東京を中心とした首都圏では一極集中の一途をたどっており、人口はむしろ増加しています。

長い目で見た投資になるので、こうした人口動態などのマクロ要因にもしっかりと目を向けた投資が必要になります。

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