夏と言えば、花火ですよね!
打ち上げ花火は江戸時代に始まり、現在の花火大会になったと言われています。
そんな歴史のある花火大会ですが、開催するのにどれくらい費用がかかるのか気になった方は多いのではないでしょうか?
今回は簡単に打ち上げ花火の歴史を振り返りながら、花火大会の費用がどれくらいかかるのか見ていきましょう!
花火大会の歴史
今となっては夏の風物詩となった花火ですが、6世紀ごろに中国で始まり、13世紀にはヨーロッパへ、日本には戦国時代に鉄砲の伝来と共に持ち込まれたと言われています。
1613年に徳川家康が駿府城内で花火を見たという記録があり、日本最初の花火だと言われています。
江戸時代から盛んになった打ち上げ花火ですが、江戸時代に「鍵屋」が打ち上げ花火の原型となるものを作り幕府に献上されました。
この幕府に献上された花火を使って開催されるようになったのが現代まで続く隅田川花火大会です。
江戸時代の隅田川花火大会を開催するにあたり、打ち上げ花火を開発した鍵屋と並んで打ち上げ花火の開発の実力があったのが「玉屋」です。
打ち上げ花火が作られるようになってしばらくすると、鍵屋と玉屋からのれん分けされた花火師集団が生まれました。
すると、花火大会のたびに玉屋と鍵屋が花火の出来を競い合うようになりました。
打ち上げられた花火を見て、江戸っ子たちがより良い花火を打ち上げたと思った方を呼びかけるために「たーまやー!」「かーぎやー!」と呼びかけるようになりました。
これが現代の私たちでも知っている花火大会の声かけの由来となっているのです!
どうでしたか?
何となく打ち上げ花火の声かけは知っていてもその由来まで知っている方は意外と少ないのではないでしょうか?
知っているとちょっとした自慢になるかもしれません!
花火1玉の値段はいくら?
ここまで、花火大会の歴史を簡単に見てきました。
それでは、ここから気になる花火の費用について見ていきましょう!
打ち上げ花火といっても、大きな大輪を咲かせる花火から細かく連続で打ち上げられる花火まで色々な種類があります。
そのため、花火の値段も花火の種類によって様々です。
今回は簡単に花火の大きさごとに花火の値段を表にしてまとめました!
玉の大きさ | 値段 | 開花時の花火の直径 |
3号(9㎝) | 約5000円 | 約90m |
5号(12㎝) | 約1万5000円 | 約150m |
7号(15㎝) | 約3万円 | 約200m |
10号(18㎝) | 約10万円 | 約300m |
40号(21㎝) | 約250万円 | 約750m |
どうでしょか?
「号の大きさや開花時の大きさが分かっても、実際にどれくらいの大きさの花火だとどれくらいの値段かイメージできない…」と思われた方もいると思います。
そこで、東京で一番有名な花火大会である隅田川花火大会で打ち上げられる花火がどれくらいなのかを上の表と見比べていきましょう!
隅田川花火大会で打ち上げられる花火の大きさは5号までと決まっています。
というのも、隅田川近郊はビルで囲まれていて、5号以上の花火の大きさだと安全が確保できないからです。
花火の大きさが大きくなれば、それほど開花時に大輪となるため、それ相応のスペースが必要となります。
このために隅田川花火大会はあまり大きな花火を打ち上げることができません。
みなさんが隅田川花火大会で見る打ち上げ花火は最大5号玉で、直径約150m、一発あたり1万5000円のものです。
隅田川花火大会で打ち上げられる花火は約2万発、大きさよりも数が見所といったところでしょうか。
一方で、周りにビルなどが無い地方の花火大会では巨大な打ち上げ花火を上げることができます。
巨大打ち上げ花火として新潟県の長岡花火大会が有名です。
長岡花火大会は3尺玉と呼ばれる30号の巨大打ち上げ花火で有名です。
30号の花火だと、直径が約600mにもなるそうです。
花火の大きさの単位として「号」というものがあります。
1号は3㎝で、打ち上げられ、開花した時に1号大きくなるごとにおおよそ直径約30mずつ大きくなります。
花火大会1回開催するのにどれくらいの費用がかかる?
花火一発にどれくらいのお金がかかるのかはお分かり頂けたと思います。
では、一回の花火大会にどれくらいの費用がかかるのかを見ていきましょう!
隅田川花火大会の開催費用はいくら?
花火大会といっても、警備費やゴミ処理費など開催にかかる費用は打ち上げ花火以外に多くのことに対してお金がかかります。
今回は隅田川花火大会の例をとって、花火大会の開催費用を見ていきましょう!
日本経済新聞社によると、隅田川花火大会の開催費用は1億5000万円だと報じられています。
3号玉が一発7500円に対して隅田川花火大会は2万発の花火を打ち上げます。
1億5000万円という金額はとても大きく感じられますが、開催規模を考えると、それほど大きな数字ではないのかもしれません。
隅田川花火大会の開催費用の内訳は?
開催費用のトップ3の内訳は以下の通りです。
- 打ち上げ費用:6500万円
- 警備費:3000万円
- 救護用テント・仮説トイレ設置費用:2700万円
警備費用と救護用テント・仮説トイレ設置費用で打ち上げ費用相当の費用を支出していますね。
単に花火大会といっても、打ち上げ花火の表以外にこれほどのお金がかかるのは驚きですね。
花火大会の費用は以上の3つ以外にもゴミ回収費や広告宣伝費など多くの費用がかかります。
花火大会の費用は誰が払ってる?
決して安くはない花火大会開催費用ですが、費用は誰が出しているのでしょうか?
気になりますよね!
日本経済新聞社の情報を元に、隅田川花火大会への出資者の内訳を出資額とともにまとめました!
出資額 | 出資者 |
3500万円 | 東京都 |
2700万円 | 台東区 |
2700万円 | 墨田区 |
250万円 | 中央区 |
100万円 | 江東区 |
2100万円 | テレビ東京 |
1500万円 | その他協賛企業 |
2200万円 | 市民協賛金 |
700万円 | 隅田川屋形船業者協賛金 |
以上jの表を見て見ると、隅田川花火大会の開催費用1億5000万円のうち約6割の9250万円が行政機関から出資されていることが分りますね。
隅田川花火大会の独占放映権を獲得しているテレビ東京が2100万円の協賛金を出資し、その他の企業と合わせると合計で3600万円が企業からの協賛金になります。
市民協賛金は公共機関が運営する有料観覧席の売り上げ収入などによるもので、その額は2200万円にのぼります。
隅田川花火大会を屋形船で観るというのも魅力的な花火大会の楽しみ方の一つですよね。
屋形船業者も大いに花火大会の恩恵を受けているので、屋形船業者からも花火大会開催費用として合計700万円の協賛金を徴収しています。
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