バイトの時給が最低賃金を下回っていたら交渉できる?どこに相談するべき?

2019年の10月1日といえば、消費税の増税と並んで最低賃金の改正が行われたというのはみなさんご存知でしょうか?

消費税に関するニュースばかりで、アルバイトをしている方でも時給がアップするチャンスがあることすら気がついていないかもしれません。

日本では毎年のように最低賃金が改正されており、年々右肩上がりに増額されてきました。

特に、今年の改正では

  • 東京&神奈川での最低賃金1000円突破
  • 全国平均の900円台突入

の2つの大きな変更点がありました。

東京と神奈川ではいよいよ最低時給が1000円を突破するなど、かなりインパクトのある改正となりましたね。

今回の記事では、そもそもみなさんのお住いの都道府県の最低賃金はいくらなのかを紹介するとともに、実際に自分の時給が最低賃金を下回っている場合にはどのような対処をするべきなのかをわかりやすく解説していきます!

あなたの時給は大丈夫?2019年の最新の最低賃金を都道府県別に発表!

では早速、47都道府県の最新の最低賃金を一覧形式で紹介していきます。

みなさんもご自分のお住いの都道府県ではいくらになっているのかをチェックしてみてください!

 改正前の最低賃金改正後の最低賃金引き上げ額
北海道83586126
青森76278826
岩手76278826
宮城79882426
秋田76278826
山形76378926
福島77279826
茨城82284927
栃木82685327
群馬80983526
埼玉89892628
千葉89592328
東京985101328
神奈川983101128
新潟80382926
富山82184827
石川80683226
福井80382926
山梨81083727
長野82184827
岐阜82585126
静岡85888527
愛知89892628
三重84687327
滋賀83986627
京都88290927
大阪93696427
兵庫87189828
奈良81183727
和歌山80382926
鳥取76278826
島根76479026
岡山80783326
広島84487127
山口80282826
徳島76679226
香川79281826
愛媛79479026
高知76278826
福岡81484026
佐賀76278826
長崎76278826
熊本76278826
大分76278826
宮崎76278826
鹿児島76178726
沖縄76278826
全国平均76290127

全国平均で見ると、全体として140円近い時給の底上げがなされているのが驚きですよね。

東京周辺氏の首都圏や、大阪や愛知などの大都市圏では総じて最低賃金が900円を突破しているなど、一昔前に比べるとかなり時給は上がってきている印象ですね。

ちなみに、最低賃金の改正が行われるのは基本的には10月1日からですが、以下の都道府県では別日に設定されているので注意が必要です。

  • 山梨&静岡&沖縄→10月3日
  • 青森&佐賀&奈良&鳥取→10月4日
  • 高知&宮崎→10月5日
  • 群馬&長崎→10月6日

上記の日程はあくまでこの日を境に最低賃金が変わるというものなので、現実的には11月末の振込の際に最低賃金の変更を実感することになりますが、もし差分の取り戻し分を日割りで請求するためにも、いつから最低賃金が変わっているのかは把握しておいた方が良いでしょう!

では、ここからは上の表を見て、自分の時給が最低賃金を下回っていた場合にどのように対処するべきなのかを詳しく見ていきます!

最低賃金以下の時給で働かせるのは法律違反です!どんな罰則があるの?

「あんまり最低賃金に関するアナウンスもされていないし、別に法的な拘束力が最低賃金にあるわけではないのではないか?」としばしば勘違いされている方がいらっしゃいます。

確かに大々的に張り出されてもいないので、多くの方が最低賃金の改正には気がついていないかもしれません。

しかし、雇用主が労働者を最低賃金以下の待遇で働かせることはれっきとした違法行為となります。

最低賃金法の第4条では、「使用者は、最低賃金の適用を受ける労働者に対し、その最低賃金額以上の賃金を支払わなければならない。」と明記されていますので、最低賃金は法的拘束力も罰則も伴うしっかりとした決まりなのです。

また、万が一不当に労働者を最低賃金を下回る給与で雇用していた場合には、最低賃金法第40条により、50万円以下の罰金の処分を科されることになります。

もしも自分の時給が最低賃金を下回っていたら?どこに相談するべき?

上のような罰則があるとはいえ、行政が全ての法人の時給が最低賃金の水準を満たしているか、全部チェクして回っていることはほとんど不可能です。

中には、意図せず最低賃金を下回る時給のまま、アルバイトの方を雇ってしまっているところもあるでしょう。

こうした場合には、気がつき次第自分自身で最低賃金を下回っていることを雇用主に主張しなければなりません。

残念ながら誰かがヒアリングをして、最低賃金を守られているか聞いてくれることはありませんので、自力で交渉をして行く必要があります。

まずは雇用主に直接交渉してみよう!

アルバイト先の雇用主の方や社員の方とフランクに話すことができる関係であれば、自体はそれほど深刻ではありません。

この場合には、「最近、最低賃金が変わったみたいでここの時給はルール違反になっていますよ!」と一言言えば、大方の場合は時給を訂正してくれるでしょう。

個人経営のカフェやレストランだと、あまり最低賃金などに詳しくなく、単に情報に疎いために意図せず時給の訂正をしていない場合も多いですから、この場合には速やかに対応してもらうことになります。

ただ、厄介なのは直接交渉をしたにも関わらず、よくわからない主張を返されてしまい、対応してもらえないケースだったり、あまりアルバイトが意見を言えない職場であるケースです。

こうした場合には次のような対策をとりましょう!

直接交渉でダメなら労働基準監督署へ!

大前提ですが、最低賃金を割っていてもいいじゃないかと開き直るような職場にそのまま務めるのはあまりオススメできません。

正常な法的な判断ができない、もしくはしようとしない社会人の下で働くことは、アルバイトとして働いても良い経験にもなりませんし、時給も不当に低くなってしまいます。

ですから、そうした悪徳なアルバイトを抜けられず困っており、最低賃金も守ってもらえないなんて場合には、これを機にやめてしまうのもアリでしょう。

単に関係を壊しそうでいいにくい場合には、労働基準監督署というところに相談することがオススメです。

労働基準監督署というのは、いわば労働者と雇用者の関係性が正当であるかを監督する機関であり、問題がある会社には警察のように立ち入り捜査をする権利も守っている機関です。

相談自体は、学生でもパートの方でも当然可能ですし、職場にバレたくない場合でも匿名での相談が可能なので安心です。

会社には言いにくい、言った後に働き続けるのが怖い、という方はぜひ最寄りの労働基準監督署に相談し、時給を下回って働いた分を取り戻すと良いでしょう。

試用期間で最低賃金を下回るのは合法!ただし長すぎる試用期間には疑いを持つこと

アルバイトなどの求人を見ていると、「3ヶ月の試用期間があり」などの記載を目にすることも多いでしょう。

なかなか働き始めてから、一人前に仕事をすることは難しいので、少々給与を割り引いて仕事を覚えてもらう試用期間が設けられていることも多いです。

この試用期間については、最低賃金法第7条で「減額特例制度」が設けられているので、法的に認められています。

試用期間中の労働者に関しては、一般の労働者に関する最低賃金から20%だけ減額した金額を試用期間中の最低賃金と設定できます。

とは言え、あまりに長すぎる試用期間を設定しているアルバイト先には疑いの目を持ちましょう。

そうしたアルバイト先では、不当に試用期間を長く設定し、安く労働力を確保しようとしているにすぎませんので、上記同様労働基準監督署に相談してみましょう。

ブラックバイトはどのように見抜ける!?集めておきたい書類とは?

基本的に正しい主張をした結果、時給を改善されないようなアルバイトは、ブラックバイトと考えるべきでしょう。

せっかくの時間をそんな職場で働くことに使ってしまうのは、本当にもったいないことです。

ですから、これからアルバイトを始める方は雇用契約書をもらい、すでに働いている方は労働条件通知書をもらいましょう。

労働基準監督署の方にも、元々の契約がどのようになっていて、どの部分が破られているのかを明確に客観的に示すためにも、上記の2つの書類のいずれかを保管しておきましょう。

雇用契約書と労働条件通知書の違いを簡単にまとめると以下のようになります。

  • 労働条件通知書:使用者が労働条件を書面によって通知する義務があるという労働基準法に基づくもので、使用者側が交付する一方的な通知
  • 雇用契約書:労働者及び使用者が労働契約の内容をできる限り書面によって確認するという労働契約法の規定に基づいた両者の合意による契約書

不安な方は、「労働条件通知書を発行してください」とバイト開始時に雇用主に頼んでみてください。

「ここの会社ではそういうのやってないから」であったり、「発行したことがないからできません」など言われた場合は「ブラックバイトじゃないかな」と疑ったほうがいいかもしれませんね。

先ほどの最低賃金に関する交渉と同じように、正しい主張をしたりお願いをした場合に、速やかに対応してくれない環境は基本的には良好な労働環境と思わない方が良いでしょう。

最近では、アプリやサイトで簡単にアルバイトは探せますから、そんなところで時間を無駄にすることなく、スパッとやめてしまいましょう。

辞めることを認められない、引きとめられて困るという場合にも労働基準監督署にぜひ相談してください。