最低賃金の都道府県別最新まとめ・2023年には時給1000円に?

アルバイトやパートをしている、またはこれから始めようと考えているみなさん。

勤め先が最低賃金を守っているかチェックしていますか?

最低賃金は毎年改定され、そのたびに上昇を続けています。

例えば東京都の2017年10月からの最低賃金は958円です。

これを下回っている時給で働かせている場合はもちろん違法です。

特にこの数年間経済を活性化するための「アベノミクス」政策の一環として最低賃金の上昇ペースが加速しています。

この記事では最新の都道府県別最低賃金と将来最低賃金が1000円を超えるのはいつになるのかまとめました。

最低賃金とは?

最低賃金とは国が定める賃金の最低限度を指します。

地域によって物価水準が異なるので、都道府県ごとに最低賃金が定められています。

企業などの雇用者が労働者に最低賃金を下回る時給で働かせることは違法です。

最低賃金法と労働基準法に抵触し、最悪の場合は罰則を受けることになります。

もし最低賃金未満で働いている場合は差額を請求できるので、すぐにでも近くの労働基準監督署に相談しましょう。

最低賃金(全国平均)の推移

現在最低賃金の全国平均は時給848円です。

日本の平均年収が20年間ほとんど上昇していないのと対照的に最低賃金は毎年のように引き上げられています。

最低賃金の全国平均の推移を見てみましょう。

10年前は全国平均が600円台でした。それが2017年には848円まで上昇しています。

分かりやすくグラフにしてみます。

厚生労働省の資料から作成

2008~2009年頃はリーマンショックの影響もあって非常に景気の悪い時期でしたが、最低賃金は一貫して毎年上昇していることが分かります。

コンビニなど最低賃金ギリギリでアルバイトを雇用している企業の中には、時給が最低賃金を下回っている場合もあるので注意してください。

最低賃金が上がると企業が倒産する?

数年前まで企業の経営者の中には既にアルバイトの時給が高すぎる、これ以上最低賃金を上げると利益が出ない、会社の倒産が続出すると主張する人もいました。

また、伝統的な経済学の理論によると最低賃金の引き上げには雇用が減少する負の効果が発生するとされています。

ただ、現在の状況をみると最低賃金が上昇するなかでも雇用環境は大きく改善していて、むしろ人手不足の問題が声高に叫ばれています。

日本企業の業績も純利益が過去最高を更新するなど絶好調の状態が続いており、最低賃金の引き上げが結果的に景気の底上げに貢献する好循環が生まれています。

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2017年10月以降の都道府県別最低賃金

最新の都道府県別最低賃金の表を下に載せました。

自分のアルバイト先がこの金額を下回っていないか必ずチェックするようにしましょう。

最も最低賃金が高いのは東京都の時給958円です。現在の東京には時給1500円のアルバイトも珍しくありません。

東京の他には大阪府と神奈川県が時給900円を超えています。

逆に最も最低賃金が低いのは高知県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県の8県で時給737円です。

最低賃金が低い県が九州に集中していることが分かります。

自分の住んでいる場所は全国平均と比べて高いでしょうか?低いでしょうか?ぜひ確認してみてください。

都道府県名 最低賃金時給【円】
2017年10月~2016年10月~
北海道810786
青  森738716
岩  手738716
宮  城772748
秋  田738716
山  形739717
福  島748726
茨  城796771
栃  木800775
群  馬783759
埼  玉871845
千  葉868842
東  京958932
神奈川956930
新  潟778753
富  山795770
石  川781757
福  井778754
山  梨784759
長  野795770
岐  阜800776
静  岡832807
愛  知871845
三  重820795
滋  賀813788
京  都856831
大  阪909883
兵  庫844819
奈  良786762
和歌山777753
鳥  取738715
島  根740718
岡  山781757
広  島818793
山  口777753
徳  島740716
香  川766742
愛  媛739717
高  知737715
福  岡789765
佐  賀737715
長  崎737715
熊  本737715
大  分737715
宮  崎737714
鹿児島737715
沖  縄737714
全国加重平均額848823

2023年には全国の平均最低賃金が1000円を超える?

最低賃金は地域経済の状況にも配慮しながら毎年のように上昇しています。

毎年の上昇率は約2%前後、安倍政権成立後はアベノミクスの下で増加ペースが速まり年率3%の伸びを示しています。

今後も同様のペースで最低賃金が引き上げられるとすると2023年度に1012円となり、初めて1000円の大台を突破する計算になります。

2015年の最低賃金が798円なので、同じ時間アルバイトをしても年収が2割増加する計算です。

もちろん東京や大阪、神奈川愛知といった大都市はもっと早い段階で最低時給が1000円を突破するでしょう。

アルバイトやパートをしている人にとっては朗報です。

一方で正社員の給料はそこまで速いペースでは増えないので、会社員の人にとっては時給計算したらアルバイトしたほうがたくさん給料がもらえる状況が今後増えるかもしれません。

3大都市圏の平均時給は既に1000円を超えている

最低賃金の話をしてきましたが、既に大都市ではアルバイトの平均時給は1000円を超えています。

人材会社大手のパーソルキャリアによると2017年9月の3大都市圏(首都圏、関西、東海)の募集平均時給は1021円でした。

これは調査開始以来過去最高額だそうです。

地域別にみると名古屋を中心とした東海圏の伸びが顕著で、東海地方の平均時給は初めて1000円を超えました。

今後も人手不足は続く見通しでアルバイト時給もさらに上昇することが予想されています。

収入が増えれば、ご飯や買い物などの消費も増え、企業の業績が良くなりまた時給が上がるという好循環が始まっているのかもしれません。

人手不足倒産の増加も

アルバイトの時給が上昇する中で人件費の負担が増え、人手が足りなくなって倒産する事例も増えています。

ただアルバイトをする側にとっては低時給で雇う企業が潰れ、高い時給を出せる企業が生き残っていくことになるのでむしろいいことなのかもしれません。

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まとめ

都道府県別の最低賃金についてまとめました。

毎年引き上げられる最低賃金の水準の加え、人手不足の影響もあってしばらくの間アルバイトの時給は上昇し続ける見通しです。

日本経済全体で見るとこれまで低賃金で働いてきた労働者の賃金が底上げされる結果となり、格差の縮小へと繋がる公算も大きくなっています。

これからの最低賃金の変化にもぜひ注目していきましょう。

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