2019年11月のM&A動向|ヤフー・LINEが経営統合を発表!

 

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2019年11月のM&A(買収・合併)動向をお知らせします。

 

2019年に入り、盛況が続くM&A市場。10月のM&Aは以前として高水準の件数を見せました。

 

第4四半期に入り、注目が集まっていた11月のM&Aですが、国内ではヤフーとLINEの経営統合が発表されるなど、世間を騒がすニュースがありました。

 

今回は、2019年11月のM&Aの件数や注目の案件について解説していきます。

 

本記事の情報は、全上場企業に義務づけられた適時開示情報のうち、経営権の移転を伴うM&A(グループ内再編は除く)について、M&A仲介大手のストライク(M&A Online)が集計したデータを参考としています。

2019年11月のM&A、今年最高の件数を記録!

M&A

11月のM&Aは前年同月比12件増の86件と、単月として今年の最多となりました。

 

2009年12月(114件)以来、ほぼ9年ぶりの高水準となった昨年8月(86件)と並び、単月ベースで10月まで3カ月連続で前年を下回っていましたが、ここにきて大幅な増勢に転じました。

 

1~11月のM&Aは762件で、2009年以来の年間800件台乗せがほぼ確実となる見通しです。

 

また、2009年以降の過去10年間でみると、2019年11月の総件数は09年12月114件、同3月88件に次ぐ3番目に高い水準で、18年8月と並びました。

 

令和元年11月の注目M&Aトピックスを紹介

ヒント

ここでは11月のM&A案件の内、とくに注目を浴びている案件や業界動向について解説をしていきます。

旭化成が1,400億円で米社買収

2019年11月のM&A金額トップは旭化成の海外案件。米製薬会社のベロキシス・ファーマシューティカルズを約1432億円で買収すると発表しました。

 

ベロキシスは腎移植手術患者向けに独自技術を用いた免疫抑制剤に強みを持ちます。同社の全株式を保有するデンマークの親会社に対してTOB(株式公開買い付け)を12月中に実施する予定です。

 

旭化成が1000億円を超える大型M&Aに取り組むのは2015年、リチウムイオン電池材料メーカーの米ポリポアを約2600億円で傘下に収めて以来。

 

米では昨年も自動車内装材大手の米セージ・オートモーティブ・インテリアズを約790億円で買収しています。

ヤフーとLINEが経営統合

国内M&Aで今年一番のニュースとなったのが「ヤフー」展開のZホールディングス(HD)とLINEの経営統合。2020年10月までに統合完了を目指します。

 

実現すれば、約1億5000万人の利用者を持つ国内最大規模のITプラットフォーマーが誕生します。世界を席巻する「GAFA」に代表される海外IT企業に対抗したい考え。

 

ZHDの親会社であるソフトバンクと、LINEの親会社である韓国ネイバーが折半出資する企業の下にZHDを置き、ZHDにはヤフーとLINEの事業を引き継いだ新会社がぶらさがる形となります。

コクヨとプラスのぺんてる争奪戦

文具メーカーぺんてるの株式争奪戦をコクヨとぺんてるが繰り広げています。

筆頭株主の立場から敵対的買収に乗り出したコクヨに対抗し、プラスがぺんてるのホワイトナイト(白馬の騎士)として登場した形となります。

 

コクヨがぺんてる株式を追加取得し、子会社化する方針を発表したのは11月15日。1株3500円で既存株主から37.8%の持ち株比率を50%超に引き上げる内容でしたが、ぺんてる経営陣の賛同を得たうえで同業大手のプラスが同じく3500円でぺんてる株の買い付け(上限は33.4%)に参戦しました。

 

コクヨはその後、買付価格を2度引き上げ、4200円としました。買付代金は46億1000万円以上です。

 

プラスによる買付期間は12月10日で、コクヨはその前日の9日を実質的な買付期間として決着を図りたい構え。

 

ただ、仮に、ぺんてるがコクヨの買い付けを阻止できたとしても、コクヨは3分の1以上の株式を保有するため、筆頭株主の意向を無視できるわけでもなく、難しい経営のかじ取りが予想されます。

外食産業の企業買収が活発に

業種でみると、外食でM&Aが活発となりました。

 

チムニーが都内を中心に焼肉「牛星」など11店舗を展開するシーズライブ(東京都渋谷区)を、フジオオートシステムはそば専門店「土山人」7店舗を運営する暮布土屋(兵庫県芦屋市)を子会社化すると発表。

 

また、SRSホールディングスは、エイチ・ツー・オーリテイリング傘下で飲食店運営の家族亭(大阪市)とサンローリー(大阪市)の2社を傘下に収めました。

2019年11月のM&A金額ランキング!10億円超えの案件まとめ

マネー

2019年11月のM&A金額ランキングを一挙紹介します。取引金額10億円超え以上の大型案件を以下でまとめています。

順位 M&A案件内容 
1 旭化成、米製薬会社のベロキシス・ファーマシューティカルズを子会社化(1432億円)
2 キリンホールディングス、豪子会社の飲料事業を中国の蒙牛乳業に譲渡(456億円)
3 パナソニック、半導体事業を台湾の半導体メーカー「新唐科技」に譲渡(270億円)
4 アイカ工業、メラミン化粧板大手の米ウィルソナート傘下のアジア子会社化4社を取得(162億円)
5 ロイヤルホールディングス、西洋フード・コンパスグループ(東京都中央区)からサービスエリアなどの食堂・売店事業を取得(155億円)
6 丸一鋼管、神戸製鋼所傘下のコベルコ鋼管(山口県下関市)を子会社化(138億円)
7 マイスターエンジニアリング、平野大介社長によるMBO(経営陣による買収)を受け入れて非公開化(72.4億円)
8 コーナン商事、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(旧ドンキホーテホールディングス)傘下のホームセンター「ドイト」の事業を取得(68.2億円)
9 中央自動車工業、三菱商事傘下の全損認定車両処分業務のABT(東京都千代田区)を子会社化(52.2億円)
10 スタンレー電気、窒化アルミニウム半導体基板開発の米HexaTechを子会社化(42億円)
11 コクヨ、筆記具大手のぺんてる(東京都中央区)の株式を追加取得し、子会社化(41.1億円)
12 リンクアンドモチベーション、就職・転職情報サイト運営のオープンワーク(東京都渋谷区)を子会社化(40.7億円)
13 米と台湾の子会社で手がけるディスプレー関連の半導体事業をケイマン諸島Kineticに譲渡
14 M&A仲介会社経営の畑野浩治氏、RIZAPグループ傘下でフリーペーパー発行大手のぱどをTOBで子会社化(24.6億円)
15 ヨシムラ・フード・HD、業務用厨房機器製造・輸入販売のシンガポールNKR CONTINENTALを子会社化(20.3億円)
16 フジコー、経営陣よるTOB(MBO)を受け入れ、株式を非公開化(20億円)
17 マネーフォワード、SaaS向け見込顧客獲得メディア「BOXIL」運営のスマートキャンプ(東京都港区)を子会社化(19.9億円)
18 サン・ライフHD、日立製作所傘下で東京霊園を運営する高尾山観光開発(東京都八王子市)を子会社化(13.8億円)
19 ウィルコHD、音の出る絵本のOEM(相手先ブランドによる生産)事業を手がける子会社ウィズコーポレーション(石川県白山市)を子会社化(10億円)

 

11月に盛り上がりをみせたM&A市場。10年ぶりの件数大台突破はほぼ確実と見られています。

 

12月のM&A動向にも目が離せません。