塾選びで知りたい!個別指導と集団授業のメリット・デメリットとは?

「子供にはよい教育をさせてあげたい」「子供にはいい大学まで進んで立派な企業に勤めてほしい」

こうした願望を持っているご両親はいつの時代も絶えません。

日本でまだまだ学歴を重視する風潮がありますから,親としても子供にはできるだけいい大学に進んで,将来的には有名な大企業に入社してほしいと考えるのも当然です。

こうした学歴を重視する考え方が近年ではより激しものになっており,小学校や中学校,もっと極端な例を挙げると幼稚園に入園する際ですら,受験戦争が勃発するようになってきました。

「そこまで早くから勉強漬けにしなくても,,。」と思いつつも,周りのママたちが塾選びを始めて焦ってしまっている親御さんや,他の家の子供が塾に通いだして慌てて塾選びを始めている親御さんも多くいらっしゃるでしょう。

これは非常に大切なことですが,同じ塾には行ったとしても同じだけ成績が伸びるとは限りませんし,どの子供にも最も合っている塾というのは存在しません。

子どもが100人いれば,100通りのうまくいく勉強法があります。

あまり周りの人の選び方に左右されずに,これから紹介する塾の指導の特徴とお子さんの特徴や性格を見比べながら,楽しく学ぶことのできそうな環境を選んであげてください!

では,さっそく塾の指導方法である個別指導と集団授業の特徴やメリット・デメリットからご紹介していきます!

個別指導の特徴とは!?メリットやデメリットをわかりやすく解説!

まずは,塾における個別指導に関して簡単に解説していきます。

個別指導のパターンとしては,

  • 講師と生徒が1対1のマンツーマン
  • 講師1人に対して生徒2人の少人数方式

の2つがあると考えてください。

学習塾の方針によっても異なりますが,マンツーマンの方がより密に講師の方と接することができたり,質問に対する待ち時間も生まれないので,勉強の効率はよくなります。

しかしその反面,マンツーマンの方が費用は高くなってしまいがちです。

個別指導では,基本的に演習問題を子どもが解き,終わったら講師がチェックして適宜解説をしていきます。

こうした積み重ねによって,そこの子の苦手分野や弱点を講師が把握することで,実力にあった難易度やペースの学習プランを立てることが可能になります。

では,個別指導のメリットとデメリットを見ていきましょう!

個別指導のメリット

個別指導における最大のメリットは,「自分の子どもにあった指導や学習プランを作ってもらうことができる」という点です。

集団授業では,学校の授業と基本的には同じ構造の授業スタイルですので,わからないところがあったとしても授業ではなかなか止まって教えてくれることはありません。

また,授業の計画は年度の初めに厳密に決められていますので,どこかで苦手な分野ができて止まってしまったとしても,授業自体はどんどん進んでいってしまいます。

そのため,結局授業の中身をまったく理解できなくなり,勉強が嫌いになってしまうことも,。

一方で,個別指導の場合には講師の方の指導の対象は非常に限られていますので,できない問題があれば何度も立ち止まって指導を繰り返してくれます。

また理解力が足りていない場合やテキストのレベルが難しすぎるといった場合には,扱う教材を適宜調整することも可能ですので,過度な苦手意識を子どもに感じさせることなく,レベルにあった勉強に取り組むことが可能となります。

個別指導の二つ目のメリットは,「競争相手を意識することなく自分のペースで勉強できる」という点です。

集団授業ですと,小テストの結果で他の生徒と争ったり,授業中に問題の解答を当てられることが多々あります。

勝負事が好きな子供であれば,そうした環境に身を置いた方が負けん気を発揮して成長しますが,おとなしい子供の場合には,委縮してしまったり,他の子に成績で負けていることで劣等感を感じてしまう可能性があります。

その点,個別指導であれば他の子どもを意識することなく,自分のペースややり方を守って勉強を行うことが可能です。

三つ目のメリットは,「授業の日程をフレキシブルに決めることができる」という点です。

子どもは塾以外にも習い事や部活で忙しいでしょう。

集団授業の場合には開講している曜日が決まっていますから,そもそも既存のスケジュールでは通うことができないケースが多々あります。

また,振替の授業などの融通も利きにくいです。

しかし,個別指導であれば振替の際には普段と他の講師になる場合もありますが,基本的には自分の通いたいスケジュール通りに塾通いを続けることができます。

個別指導のデメリット

では,ここからは個別指導のデメリットを見ていきます。

まずは冒頭でも触れていたように,費用の面では集団授業よりもやや高くついてしまうというのが一般的な相場です。

1教科や2教科であればそれほど気にならないかもしれませんが,全科目通うとなるとかなり出費は厳しくなってしまうかもしれません。

二つ目のデメリットは,個別指導の講師は集団授業に比べると大学生の講師であるケースが多いという点です。

集団授業に比べると,やはり個別指導の方が講師側の負担も少なく済みますし,接する生徒も限られますから,学生のアルバイトでも十分務めることができます。

大学生だからこそ年齢も近くて子供も通いやすいという側面もありますが,プロによる高度な指導を期待するのであれば,正社員講師のみの塾を探すなどの工夫が必要になってきます。

集団授業の特徴とは!?メリットやデメリットをわかりやすく解説!

続いて,学習塾における集団授業に関して解説していきます。

集団授業の一般的な形式としては,生徒10数人から30名ほどに対して講師が1人ついて,学校のような授業形式で講義を行っていきます。

全員が同じテキストや同じ宿題をこなすので,周りの子どもと競い合ったり,協力し合いながら学校の延長のような形で勉強を進めることができるのが大きな特徴です。

では,さっそく集団授業のメリットとデメリットを見ていきましょう。

集団授業のメリット

集団授業のメリットの一つ目は,「学校以外にもコミュニティーや友達ができる」という点です。

子どもにとっては勉強というある種の努力を継続していくために,一緒に頑張ってくれる仲間がいることは非常に心強く,そしてやる気の源になります。

特に集団授業の場合には,学習のレベルが近い子供が集まりやすくなっていますので,同じ悩みや困難を経験することのできる友達が増えることは非常に意義のあることといえるでしょう。

二つ目のメリットは,「競争意識をもって自分を律すること・切磋琢磨することができる」という点です。

自分以外に比較対象の存在しない個別指導ですと,自分はこのままでいいのか,このままで合格できるのか,いまひとつわかりにくくなります。

その点,集団授業の場合には自分がどのくらいのレベルにいるのかがはっきりとわかりますので,悔しい気持ちをもってより一層勉強に励む効果も期待できますね。

集団授業のデメリット

集団授業のデメリットは,やはり学習のペースやレベルをコントロールできないという部分でしょう。

一度おいていかれてしまっても,そのまま授業は進んでいってしまうので,もっともっとわからないことが増えていくという悪循環に陥ってしまいがちです。

また,他の子どもを意識しすぎるあまり,劣等感を感じて委縮してしまう子供もいます。

競争させることでよりエネルギーを得る子供もいれば,かえってやる気を失ってしまうケースもあるので注意が必要となります。

個別指導・集団授業に向いている子どもの特徴や性格とは!?

ここまでみてきて,個別指導と集団授業にはそれぞれ強みや弱みがあることが分かりましたね。

ということは,一概に教育にはどっちが最善かは決められないということです。

個別指導が向いているというお子さんもいらっしゃれば,集団授業の方がやる気を出して頑張れるというお子さんもいらっしゃいます。

ここからは,簡単にではありますが個別指導に向いているお子さんの特徴と,集団授業に向いているお子さんの特徴を経験則に基づいて紹介していきたいと思います。

個別指導に向いている子どもの特徴・性格とは?

個別指導に向いているお子さんの特徴は次の4つです。

  • マイペースな子
  • 勉強がそれほど得意ではない子
  • 負けん気がそれほど強くはなく,おとなしい子
  • 他の習い事や部活が多い子

まず,一つ目の特徴は「マイペースである」という点です。

やはり個別指導のメリットである自分なりの学習プランやペースを作っていくことのできるという部分に適合するのが,マイペースなお子さんです。

周りのペースを気にせず,苦手なところはゆっくりと,得意なところはどんどん進んでいけるようなお子さんであれば,個別指導の方が向いていると考えられます。

二つ目の特徴は,「勉強がそれほど得意ではない」というお子さんです。

せっかく高いお金をかけて学習塾に通わせていても,授業についていくことができずに授業中に上の空になってしまっては意味がありません。

学校の授業についていけなくなってきた,などの理由で学習塾を探しているのであれば,やはり個別指導の方がよいかもしれませんね。

三つ目の特徴は,「負けん気が欠けていたり,おとなしい」性格のお子さんのケースです。

授業で当てられることで委縮してしまったり,小テストで回りと競うことが苦手であるようなおっとりとしたお子さんの場合には,あまり周りと比較することなく勉強を進めることのできる,個別指導の方が続けやすいでしょう。

四つ目の特徴は,「習い事や部活でスケジュールがいっぱいになっている」ようなお子さんです。

集団授業では自分のスケジュールが合わなければ欠席せざるを得ないので,スケジュールに空きが少なかったり,発表会や試合などの臨時の予定が入りがちなお子さんであれば,フレキシブルに予定を組むことができる個別指導がおすすめです。

集団授業に向いている子どもの特徴・性格とは?

では,最後に集団授業に向いているお子さんの特徴や性格をご紹介していきます。

簡単にではありますが,集団授業に向いているお子さんの特徴は次の4つです。

  • 勝負事が好きな子
  • 学校の授業に十分ついていくことができている子
  • 友達が多い子
  • 積極性があり質問などに自力で行ける子

まず,一つ目の特徴が「勝負事が好きな子」です。

同じくらいの難易度の志望校を目指している子どもが集まる集団授業は,勝負事が好きな子供にとっては最高の成長の場になります。

周りの子どもよりもいい成績をとることができれば達成感を得ることができますし,周りよりもいい成績がとれないならば悔しさをもってますます努力するでしょう。

二つ目の特徴は,「勉強が得意で学校の授業についていくことができている子」です。

集団授業では基本的には学校の先取りやより発展的な内容を扱います。

そのため,学校の授業で手一杯なお子さんにはやや大変ですが,学校での勉強に物足りなさを感じているようなお子さんであれば,もっと負荷をかけてやりがいのある勉強をさせてあげることができるのが集団授業のメリットです。

三つ目の特徴は,「友達を作るのが得意な子」です。

集団授業では毎週決まった日にちに学校以外の友達と会うことになります。

仮に勉強が嫌いで塾に通いたがらない子どもでも,友達に会うことをきっかけに塾が好きになったりします。

人付き合いが苦手ではないお子さんでしたら,なるべく友達の作りやすい集団授業の方が向いているでしょう。

最後の特徴は,「わからないことを質問に行くだけの積極性がある子」です。

集団授業ではわからなくなると授業からおいていかれる可能性があるとお話ししましたが,授業後に質問に行くことによって,その日のうちに疑問を解決して,又次の授業からしっかりと理解をすることも可能になります。

個別指導の際にはわからないことを講師が気づいてくれてサポートできますが,集団授業でも自ら質問に行くことができるお子さんであれば,その面での心配は不要でしょう。

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