ビットコインの裏側で大きく注目を浴びているリップルですが、2017年12月27日にSBI Ripple Asia株式会社がカード会社と共に「ブロックチェーン技術等を活用したペイメントカード業界コンソーシアム」を設立すると発表しました。
今注目のリップルがカード会社複数社と組んで行う新たな事業とは一体何なのでしょうか。
リップル(Ripple・XRP)とは?
リップルとはビットコインやイーサリアム同様仮想通貨のひとつです。
もともとリップルはビットコインの欠点を補うために開発された仮想通貨とも言われており、単純に通貨としての機能以上に機能があるとされていて現在仮想通貨の中でも特に注目を浴びている仮想通貨です。
リップルの概要(2017年12月27日時点)
時価総額:4位(約4兆8750億円)
通貨単位:XRP
価格:1XRP=約134円
発行上限枚数:1,000億枚
Cryptocurrency Market Capitalizationsより
ひとくちにリップルと言ってもじつは3つの側面を持っているのです。
- 会社としてのリップル(Ripple Inc.)
- 送金手段のシステムとしてのリップル(Ripple)
- 通貨としてのリップル(XRP)
この中でも特にふたつ目の送金手段のシステムとしてのリップル(Ripple)に注目が集まっています。
運営会社のリップル社(Ripple Inc.)は新しいグローバル送金のカタチを掲げており、リップルの取引プロトコルによってお金を電子メールのように取引することを実現しているのです。
銀行や送金業者、デジタルアセット取引所をRippleNetというシステム上でつなげることで、スムーズに国際送金を完了することができるというのです。
今でも確かに国際送金はありますが、その裏には送金手数料が高かったり取引が完了するまでに数日かかるなど様々な問題が隠れているのもまた事実なのです。
リップルに関しての詳しい説明はこちらをご覧ください。
リップルとは?銀行も採用で将来の国際送金に革命?
SBI Ripple Asia株式会社について
SBI Ripple Asia株式会社は2016年5月18日にSBIホールディングス株式会社とRipple Inc.によって設立された会社です。
SBIのグループ会社としてSBI Ripple Asiaはブロックチェーン技術等を活用し今までになかった新しい送金システムで金融インフラに革命をもたらすべく立ち上げられました。
内外為替一元化コンソーシアム
SBI Ripple Asiaが事務局として主導して進めているプロジェクトのひとつに内外為替一元化コンソーシアムがあります。
これはブロックチェーン・分散台帳技術などの技術を活用することによって内国為替、外国為替を一元化し24時間リアルタイムでの送金インフラ構築を目的としたものです。
2017年7月に三井住友銀行やゆうちょ銀行が新たに参加したと発表があり、みずほフィナンシャルグループや三菱東京UFJ銀行など現在61行もの銀行が内外為替一元化コンソーシアムに参加しているのです。
そして内外為替一元化コンソーシアムでは外国為替に加えて内国為替も一元的に扱う決済プラットフォーム「RCクラウド」を用いることで銀行の垣根を越えた決済や送金が効率的に行われるとされているのです。
ではこのRCクラウドとは何なのでしょうか?
RCクラウド
RCクラウドとは内外為替一元化コンソーシアムに参加する国内銀行同士と外国銀行とを結ぶクラウドシステムのことを指します。
RCクラウドの構築にはRippleNetと呼ばれるリップル社のソリューションが用いられており、これに使われているxCurrentというシステムが銀行による即時国際送金の決済を可能にするのです。
そして内外為替一元化コンソーシアムでこのRippleNetを利用する準備が整ったことで12月15日より韓国の大手銀行2行と送金実験が開始されました。
カードコンソーシアムの設立
このように次世代の送金インフラの構築を目指しているSBI Ripple Asiaですが、2017年12月27日に今度はSBI Ripple Asiaがカード会社複数社と共に「ブロックチェーン技術等を活用したペイメントカード業界コンソーシアム」を設立すると発表しました。
カードコンソーシアムの概要について
このカードコンソーシアムとは「ブロックチェーン技術等を活用したペイメントカード業界コンソーシアム」のことで、SBIホールディングスとSBI Ripple Asiaが株式会社クレディセゾン、株式会社ジェーシービー、三井住友カード株式会社と共に2018年1月に設立する事となっています。
そしてこのカードコンソーシアムの運営をSBI Ripple AsiaとJCBが共同で行っていくとしています。
設立した目的とは?
ブロックチェーン技術は仮想通貨の基盤技術だけにとどまらず仮想通貨発行やポイント管理であったり、本人確認や不正取引の共有・不正防止、シングルサインオンなど様々な用途での活用が見込まれており幅広い用途において金融機関システムの安定性と柔軟性、効率性を高める可能性があると言われています。
そして業界横断的な基礎技術の研究と共通基盤の構築を目指してブロックチェーン技術(分散台帳技術)やAIと呼ばれる人工知能等の先端技術を活用した新たな金融インフラの検討を行うとしています。
これによって国内外の企業と提携を行うことで、参加している各社の業務効率化の実現と同時にユーザーエクスペリエンスの向上等を通じて高い利便性の決済環境を創り出し、キャッシュレス化による社会コストの低減と生産性の向上を図る狙いがあるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
リップルは仮想通貨としての機能以上に機能があるとして世界中で注目されているのです。
銀行だけにとどまらずカード業界でもリップルのシステムが注目され始め今後送金インフラが変わるかもしれません。
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