2020年8月のM&A動向|今年初の1兆円規模の大型買収が相次ぐ!

2020年8月M&A

2020年8月のM&A動向をお知らせします。

コロナ禍ながら過去最高のM&A件数を記録した7月。8月の市場はどのように動いたのでしょうか。

M&A仲介大手のストライクが集計したデータに基づいて解説していきます。

2020年8月のM&A、4ヶ月ぶりに前年を下回る

8月のM&A件数は、前年同月比5件減の68件となりました。前年を下回るのは4月以降4ヶ月ぶり。

ただし、この10年では4番目の多さで極端な減少にはなっていないようです。

新型コロナ感染拡大を受け、国境を超える海外案件が低調だった半面、国内案件が底堅く推移。1月から8月までのトータルでは前年を上回る水準をキープしています。

2020年初の1兆円超え案件!なんと歴代4位の金額!?

金額面では今年初の1兆円を上回る超大型案件が2件ありました。

なかでも米コンビニ第3位のスピードウェイを2兆2176億円で買収するセブン&アイ・ホールディングスの案件は、日本企業によるM&Aとして歴代4位にランクインしました。

一方、日本ペイントホールディングスは、筆頭株主のシンガポール同業、ウットラムグループの傘下に入ることになりました。

ウットラムは日本ペイントの実施する第三者割当増資を1兆1851億円で引き受け、出資比率を現在の39%から59%に引き上げて子会社化。

武田薬品工業はビタミン剤「アリナミン」、総合感冒薬「ベンザ」など大衆薬子会社を米投資ファンドに約2420億円で売却。

これらを含めて取引金額10億円超のM&Aは11件

海外案件は低調が続く

4カ月ぶりに2ケタに回復した7月(13件)に続き10件以上を確保したものの、コロナ以前の月間20件前後にはまだ及ばない結果となっています。

とはいえ、金額が張る海外案件がほぼ姿を消したことで、案件の小型化傾向が続いていましたが、そうした中、8月は上位3案件が金額で突出。

セブン&アイが買収するスピードウェイはガソリンスタンド併設型コンビニを約3900店舗展開する全米3位。

今春、買収計画が表面化したものの、金額が折り合わず断念することに。今回、新型コロナを受けて買収金額が低下したタイミングで再交渉がまとまりました。

2020年8月のM&A取引金額ランキングTOP10!

社名取引金額内容
セブン&アイ・ホールディングス2兆2176億円米コンビニ第3位のスピードウェイを買収
ウットラムグループ(シンガポール)1兆1851億円日本ペイントホールディングスへの出資比率を39%から59%に引き上げて子会社化
武田薬品工業2420億円一般医薬品製造子会社の武田コンシューマーヘルスを米ブラックストーンに譲渡
ティーガイア287億円富士通パーソナルズの携帯電話販売事業を取得
アント・キャピタル・パートナーズ232億円スカラ傘下のソフトブレーン(東証1部)をTOBなどで完全子会社化
キユーソー流通システム70億円インドネシアの低温物流会社KIAT ANANDAグループ傘下の4社を子会社化
IMAGICA GROUP59.4億円映像関連の米Pixelogic Holdingsの株式を追加取得し子会社化
ジーエス・ユアサコーポレーション48億円サンケン電気から直流電源装置などの社会システム事業を取得
UACJ31億円傘下のUACJ物流の株式66.7%をセンコーに譲渡

ストッキング大手のアツギは民事再生手続き中のレナウンの子会社で肌着・ソックスを製造するレナウンインクスを10月1日付で買収(金額は非公表)することを決定。

建設コンサルタント中堅の大日本コンサルタントは、三菱マテリアル子会社で同業のダイヤコンサルタントと2021年7月の経営統合に向けて協議入りすることで合意となりました。

業種別では介護関連(4件)、物流・倉庫(3件)でM&Aが目立ちます。

 

M&A市場は新型コロナウイルス感染の逆風下でも活況が続いていましたが、踊り場にさしかかった可能性も。

今後の動向を判断するうえで9月のM&Aの動きが注目されます。

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