2014年度NISAの非課税期間終了!ロールオーバーって?

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NISA、利用してますか?

NISAとは、もうご存知の方も多いでしょうが、「NISA口座(非課税口座)」内で、毎年一定金額の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益が非課税になる、つまり、税金がかからなくなる制度です。

NISAを利用することで2014.2015年は100万円以内、2016年度以降は120万円以内の株式投資ででた配当益と投資益が非課税になりました。

通常は配当益と投資益ともに20%の税金がかかるのでお得な制度といえるでしょう。

このNISAという制度は2014年からはじまりまして、もう五年になります。

非課税期間も五年、つまり、2014年度購入分は今年で非課税期間が切れるのです。

「非課税期間が切れるって言ったってじゃあどうすればいいの?」と思う方のために、今日は2014年度購入のNISAに対する二つの選択肢、「ロールオーバー」と「課税口座に移管」を解説していきます!

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ロールオーバーって?

ロールオーバーとは「乗り換え」を意味することからもわかる通り、「2014年に買った株式を、そのまま2019年のNISA購入枠に充て非課税期間を延長する」ことを意味します。

つまり、現在所有している株式をこのまま非課税で持ち続けることができます。

その際気になるのは購入枠の扱いです。2019年の非課税枠は120万円ですが、以下のように計算されます。

①ロールオーバーする株式の評価額が120万以上の場合→120万円を超えた分も全株式ロールオーバー可能なものの、非課税枠はそれですべて消化される。

②ロールオーバーする株式が120万円より少ない場合→120万円-評価額分の非課税枠が残り、新たに非課税で買い足すことも可能

たとえば次のような状況を考えてみましょう!

ロールオーバー 例①
2014年に100万で購入した株式が現在200万になっているものをロールオーバーする

→現在200万円分の価値があり、2024年まで非課税の株式を所有し、NISAの残り投資枠は無し。

ロールオーバー 例②
2014年に100万で購入した株式が現在60万になっているものをロールオーバーする

→現在60万円分の価値があり、2024年まで非課税の株式を所有し、NISAの残り投資枠は60万円。

想像ができたでしょうか?なお、ロールオーバーする際の評価金額は、ロールオーバーをする年の前年年末最終営業日時点の時価となりますので注意が必要です!

ロールオーバーを行うには、NISA口座を開設している証券会社にて、期限までに所定の手続きをする必要があります。

使用している証券会社によって手続きが異なるので必ず自分が使用している証券会社の案内を確認しましょう!

課税口座に移管するとどうなる?

一方で課税口座に移すとどうなるのでしょうか?

これは要するに「NISAの枠で購入していた株式を売却して、また同量買いなおした」ような扱いになります。もちろん2019年のNISAの枠は使用してないので、120万円全額新たに非課税で金融商品を買うことが可能です。

また、ロールオーバーの場合と違って、特定の手続きは必要なく、期日が来たら2014年度購入分は勝手に課税口座に移管されます

以下の例を考えてみましょう!

課税口座に移管 例①

2014年に100万で購入した株式が現在200万になっているものを課税口座に移管する。その後その株式は2020年に300万円の価値となったため売却した

→現在200万円分の価値がある、課税対象の株式を所有している状態になる。NISAの残り投資枠は120万円。

その後300万で売却したため、300ー200=100万円の利益とみなされ、2020年に20万円課税される。

課税口座に移管 例②

2014年に100万で購入した株式が現在20万になっているものを課税口座に移管する。その後その株式は2020年に60万円の価値となったため売却した

→現在20万円分の価値がある、課税対象の株式を所有している状態になる。NISAの残り投資枠は120万円。

その後60万で売却したため、60ー20=40万円の利益とみなされ、2020年に8万円課税される。

課税口座に移管されると利益分には通常通り約20%課税されます。

また、②のケースのように、2014年の株式取得金額よりも下回っている金額で売却したのに課税されるということもあります。この場合、ロールオーバーしておけば課税金額は0になります。

どっちが有利?

以上を見ると、

「2019年のNISA枠を利用する予定がないならロールオーバーするのがいいんじゃないの?」

と思う方もいるかもしれません。

実際、2019年に追加投資をする予定がなければ、多くの場合はロールオーバーのほうがお得になると思われます。

しかし、注意しておかなければならないこともあります。

それはNISAで発生した損益は、他の口座で発生した譲渡益や配当金等との損益通算はできないため、ロールオーバー後損失が出るとその分を損益通算に利用できない。ということです。

これを考えると、ロールオーバーするべきか課税口座に移管するべきかは以下の二点で決まります。

チェックポイント

①2019年分のNISAの枠を利用して追加投資するか

→YESなら課税口座に移管/NOならロールオーバー

②今後所有している株が下降すると思うか

→YESなら課税口座に移管/NOならロールオーバー

となります。

実際は②下降すると思って所有し続ける人はあまりいないので、下降した時のリスクヘッジとして考えるのがよさそうです。

まとめ

いかがだったでしょうか?初めて行われるNISAの「ロールオーバー」ですが、感覚はつかめたでしょうか?

実際、どちらがお得あると断言することは誰にもできないので、自分の現在投資している建玉と、これからの投資計画を考えながら、どちらがお得か慎重に見極めるようにしてください。

ロールオーバーの受け付けはすでに一部の金融機関で始まっています。

手続きには「非課税口座内上場株式等移管依頼書」を提出する必要があります。

期限は金融機関により異なりますが、大手証券会社では野村証券は11月末、SBI証券は12月7日となっています。

早めに自分の使用している証券会社のページを確認して、手続きに焦ることのないように気を付けていきましょう!

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