(フォーブスより)
この黒いフードを被ったこの男を知っていますか?
毎回世間の話題となっている人物が表紙を飾ってきたアメリカの経済紙「Forbes」で2018年2月の表紙に登場したのは謎のアジア系の男でした。
この男こそが2017年に仮想通貨急騰の流れに乗り、わずか6か月で0からビリオネア(一千億以上の資産を持つ人)になった趙長鵬(英語名:CZ)です。
彼は現在世界最大の仮想通貨取引所「バイナンス」を運営し、その急激な成長速度は世界から注目を浴びています。
その資産額は2018年2月時点で2000億円に上るとも推測されています。
この記事ではそんな仮想通貨の寵児CZについてまとめました。
仮想通貨億万長者ランキングで3位
Forbesによると趙長鵬(以下CZ)は仮想通貨の長者番付で3位に位置し、その資産額は2000億円に上ると推定されています。
ちなみに第2位と第1位はそれぞれイーサリムとリップルの共同創業者であるため、その次にランクインしているCZのすごさがうかがえます。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
仮想通貨長者番付!仮想通貨で一番お金持ちなのは誰?
中国生まれカナダ育ち
CZは中国の江蘇省に生まれ、幼い頃に家族と一緒にカナダのバンクーバーに移住します。
カナダでトップクラスのマギル大学でコンピュータサイエンスを学んだ後、東京証券取引所でプログラマーとして取引システムの開発を担当していたそうです。
その後アメリカのブルームバーグに転職し、先物取引システムの開発を担当したそうです。
ブルームバーグでは2年間で3回昇進し、27歳にしてニュージャージーやロンドン、東京の大人数のチームを率いる実力者になっています。
2005年に仕事を辞めて中国の上海に渡り、HTF(high frequency trade、株式等の超高速取引)の会社を設立します。
しかし、中国の規制当局がHTFを厳しく取り締まったため業績は低迷していました。
2013年にビットコインへ参入
2013年にCZはビットコインへの参入を始めます。
自分の会社を畳み、ルクセンブルクに拠点を置ていていたビットコインウォレット(財布)のサービスを提供する「Block chain.info」の3人目のメンバーとして技術責任者になります。
さらに2014年には中国最大の仮想通貨取引所だった「OK Coin」の最高技術責任者(CTO)に着任します。
この時自身も上海の家を売ってその資金でビットコインを購入したそうです。
OK Coinは投資家とのトラブルが発生しCZはCTOの職を辞します。
2017年7月にバイナンスを創業
2017年7月に上海で仮想通貨取引所「バイナンス(Binance)」を創業します。
ICOブームで調達した1500万ドル(約16億円)が資金源でした。
ただ、タイミングの悪いことに2017年9月に中国政府は仮想通貨取引所の取り締まりを宣言しました。
中国では政府の決定は絶対で異議を唱えるのは賢いやり方ではありません。
ほとんどの取引所が9月30日までに業務を停止し取引所を閉鎖することを決定します。
バイナンスは当時創業してまだ2か月足らず、当局の全面禁止によって投じた資金が回収できなくなる危機に瀕していました。
そこでバイナンスは中国から日本、韓国、香港、アメリカなどの海外への市場開拓を目指しました。
軸足を海外に、そして億万長者に
2018年2月現在でバイナンスの顧客の38%はアメリカに居住し、日本からの顧客が2番目のシェアを占めています。
社長のCZ自身も仮想通貨への規制が緩い日本や台湾に仕事の拠点を移しています。
こうした戦略の甲斐もあってバイナンスは600万人の顧客を擁する世界最大の仮想通貨取引所へと駆け上がりました。
CZは創業してたった6か月でビリオネア(資産約1000億円以上)になるという史上最速の記録を打ち立てました。
仮想通貨取引所のバイナンスとは?
バイナンスは200以上の仮想通貨を取引できる取引所です。
また、全ての仮想通貨とビットコインやアメリカドルに交換することができます。
バイナンスは2億枚の「バイナンスコイン」(BNB)も発行していて取引所内の手数料として使用すると5割引きになる優遇が受けられます。
このバイナンスコインの40%をバイナンスの開発メンバーが保有しており、その時価総額は7.5億ドルに達するそうです。
高い技術力
バイナンスでは毎秒140万の取引が成立し、1日に35億の取引を処理することができるそうです。
取り扱い種類が多い上に取引手数料も安く、ドルなどとの交換が容易なことから人気に火が付きました。
毎日の取引額は61億ドル、毎日の新規登録者は24万人とすさまじい勢いで成長しています。
あまりにも新規登録者が増えすぎて、一時新規受付を停止したほどでした。
世界各地に拠点・メインは日本
バイナンスのチームは海外への生き残りのため、10以上の異なる国や地区に分かれているそうです。
仮想通貨に対する管理が最も緩い日本はCZの好きな場所の一つで、東京のトイレに近い狭いオフィスで仕事をしているそうです。
あまりにも急激に発展しすぎたために日本での納税記録がなく、狭いオフィスしか借りられないのだそうです。
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まとめ
世界最大の仮想通貨取引所バイナンスを創業した「CZ」こと趙長鵬について紹介しました。
ビットコインの急騰が続けばこういった武勇伝が生れていくでしょう。
なんとも夢のあるお話でしたね。
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