クレジットカードの返済方法は、一括・分割・リボ払いとありますが、最近はテレビCMなどでリボ払いの紹介を見る機会も増えてきました。
実はこのリボ払い、何も知らずに使っているとやばいことになるかもしれません・・・。
「リボ払いは危ない」「余計にお金を取られるから気をつけた方がいい」そんな話を耳にしたことがある方も多いと思いますが、具体的にどんなリスクがあるのか知っているでしょうか?
本記事では、リボ払いがやばいと言われている理由、そして一括支払いや分割支払いを比較してリボ払いが具体的にいくら位高くついているのか、などをご説明します。
中には、リボ払いで借金がみるみる膨らんで返済できなくなってしまった、、という人もいます。CMなどに安易に流される前に、リボ払いに関する知識をしっかりと身につけておきましょう。
POINT!
- リボ払いの仕組みを解説!
- リボ払いがやばいといわれる3つの理由を紹介!
- リボ払いと、一括・分割払いを比較!
そもそもクレジットカードのリボ払いってどんな仕組み?
リボ払い、正式名称はリボルビング払いといい、カードなどの返済方法の1つです。
リボ払いは、自分の利用額や利用件数に限らず、毎月一定の支払い額を返済していく返済方法のことです。
例えば、クレジットカードで10万円分の支払いをした場合、一括払いであれば翌月に10万円支払い、分割払いであれば、決まった回数に分けて返済をしていきます。しかし、リボ払いを選んだ場合は、返済期間に関係なく、毎月1万円ずつ返していくということが可能になります。
お金が足りずにすぐは返済ができないけど、毎月これくらいだったら返せそう・・。といったようについつい使いすぎてしまったときにも、月々の返済額は変わらないため、毎月の家計の管理がやりやすくなる方法とも考えられます。
しかし、リボ払いは「やばい」といわれることが多いです。なぜでしょうか。
リボ払いが「やばい」のはなぜ?3つの理由
リボ払いが「やばい」といわれる理由を紹介します。
①消費者金融より高い金利手数料を取られる
リボ払いの利率は15%ほどであることが多いです。年利15%というと、一般的な消費者金融(カードローン)よりも高い利率です。
リボ払いにすれば、毎月の返済額は一定金額に抑えることができますが、その金額には利息が含まれています。結局トータルの返済額を比べると、カードで買い物した時よりも大きい金額を払わなければいけなくなります。
カードを使えば使うほど、雪だるま式に手数料が増え、気づいたときには到底払えない…、という状態になることもしばしば。
②返済期間が長いほど支払い総額が雪だるま式に増えていく
リボ払いの特徴として、毎月の支払い額が一定であることが挙げられます。
たとえ1万円の買い物をしようが、100万円の買い物をしようが、毎月の返済額はずっと一緒です。
むしろ負担が少なくていいと思うかもしれません。
確かに手数料というものがなければ、利用者にとって非常に良いシステムでしょう。
しかし、前項でも述べたように、リボ払いには高い手数料が存在します。
ですので、月々の支払額を、楽だからと言って、設定できる最低額にしていたりすると、月々の返済が手数料の支払いだけに当てられて、永遠に返済が終わらないということもあります。
③借金という意識を持ちづらい
リボ払いは普通の借金より危機感を抱きづらいです。
というのも消費者金融などと比べてクレジットカードと聞くと借金をしているという意識を持ちづらいことがあげられます。
もともと一括支払いの場合などは手数料がとられないので、「お金を借りている」というよりも「自分が使った分を返していく」というイメージの方が強いのかもしれません。
結局のところ、消費者金融で借金をするのも、クレジットカードでリボ払いもするのも一緒です。便利なシステムではありますが、「利息を払ってお金を借りている」ということを忘れずに使ってほしいと思います。
クレジットカード会社がリボ払いを勧める理由
クレジットカードのアプリやページを見ていると、「リボ払いへの変更はこちら」という文言が踊っていることがあります。
カードを持っている人は、基本的に審査なしでリボ払いに変更することが出来ます。
リボ「払い」なんて言ってますが、クレジットカードの一括払い・分割払いよりも圧倒的に、「借金」という性質が強いものです。
借金に近いものをどうしてそんなに手軽に審査なしで利用させるのかという疑問が湧くかもしれません。
答えは単純、カード会社が儲かるからです。
例えば、クレディセゾンの2016年度のリボ払い取扱高は3908億円で、前年比12%増で、この金額はキャッシングの2140億円を大きく上回っています。また、楽天カードでも、カードショッピング収益の58%をリボ払いが占めている状態です。
そして、1度リボ払いを利用すると、その手軽さについつい負けてしまうことが多いんです。。
リボ払い・一括払い・分割払いの合計返済額を計算比較!
では、リボ払い・一括払い・分割払いの合計返済額を見てみましょう。
今回は、10万円の買い物をしたとして計算します。
分割払いとリボ払いの利率は、イオンカードのものを参考にしました。
また、分割払いは10回払いとして計算しています。支払い回数によって年利が変わってくるので、詳しくは利用しているカード会社の利率を調べてみてください。
リボ払いは、毎月10,000円の返済として計算しています。
支払い方法 | 一括払い | 分割払い | リボ払い |
年利 | 0% | 12.04% | 15% |
支払い手数料合計 | 0円 | 5,287円 | 6,598円 |
支払い総額 | 100,000円 | 105,287円 | 106,598円 |
表からわかるように、最も差がある一括払いとリボ払いでは、「6,598円」余計に支払っていることが分かります。
6,598円ときくと大したことない、と思われる方もいるかもしれませんが、リボ払いの恐ろしいところは、返済額を減らすほど利息がどんどん積み上がっていくことです。
例えば、リボ払いの返済額を毎月1万円から5,000円に変更したとします。
年利15%で10万円の買い物を月々5000円でリボ払いした場合
- 年利:15%(固定)
- 支払い元金:10万円
- 支払手数料合計:12,855円
- 支払合計額:112,855円
- 月々平均返済額:11,286円
なんと、支払い総額は、「112,855円」。毎月の支払いが楽だからといって安易に金額を下げるとトータルコストがどんどん膨らんでいきます。
リボ払いは長引くと危険!返済を早く終わらせるためには?
返済が長引けば長引くほど、返済合計額が増えて危険なリボ払いですが、返済を早く終わらせるにはどうしたらよいのでしょうか?
ここでは返済期間は短縮するための2つの方法をご紹介します。
①一括返済に変更する
リボ払いは、途中で一括返済に変更することが可能です。
後々ずっと、手数料含めリボ払いの返済に追われるなら、多少無理してでも一括で返済してしまったほうが良いです。
例えばボーナスの時期などは、リボ払いを一括返済に変更するチャンスです。
②毎月の返済額を増やす
一括返済が無理だという人は、毎月の返済額を増やすのも手です。
月5000円でもよいので、返済額を増やしていけば、返済期間が短くなり、結果的に支払う総額も減ります。
一括返済にするにせよ、毎月の返済額を増やすにせよ、リボ払いの返済では、手数料を少なくするために、元金を少しでも減らすことが大切です。
リボ払いの返済が出来なくなった時の対処法
では、リボ払いで返済が間に合わなくなってしまった場合は、どうしたらいいのでしょうか。
他の金融機関で金利の安いカードローンを借りる
1つ目の方法はほかの金融機関で低金利のカードローンを借りるということです。
リボ払いでもっとも重い負担となるのは、その手数料です。
そして、手数料がどこから決定されるかというと、元金の残高ですので、カードローンを借りて一括で返済してしまえば、リボ払いからは逃れられます。
しかし、この方法は、諸刃の剣です。
そのカードローンを返すに苦労しない人なら、そもそも最初からリボ払いにせずに一括払いで払えますよね。
確かに、カードローンに変更することで、総返済額は下がる可能性はありますが、そこからカードローンへの抵抗がなくなってしまい、借り入れが止まらなくなる可能性があります。
そうなってしまったら、いわゆる「多重債務者」へまっしぐらです。
この多重債務に苦しんで自殺する人は毎年絶えません。複数借入は、慎重に慎重を期して行いましょう。
債務整理をする
リボ払いによる借金の解決方法として、債務整理のうちの1つである、任意整理というものがあります。
任意整理とは
「任意整理」とは、取引開始時にさかのぼって利息制限法の上限金利(15~20%)に金利を引き下げて再計算すること(引き直し計算)により借金を減額した上で(※1)、原則として金利をカットし、元本のみを3年程度の分割で返済する内容の和解を貸金業者と結び、以後この和解内容に従って返済を続けることで、借金を整理する手続きです。
アディーレ法律事務所ホームページより
任意整理をすることにより、早く完済できたり、催促がストップしますが、信用情報機関が保管する個人信用情報に、事故情報として自分が記録されてしまいます。
いわゆるブラックリスト入りです。
ブラックリストに入るとローンやクレジットカードが5年間作れなくなります。
そのようなデメリットはありますが、リボ払いの負担で人生がおかしくなるのと、任意整理のデメリットを負うの、どちらが良いか考えるまでもないですね。
安易なリボ払いは借金地獄への道。仕組みを知って上手にカードを利用しましょう
今回はリボ払いがやばいと言われるわけを解説しました。ただ、リボ払いが100%悪者というわけではなく、うまく使えば、月の負担を減らしてお買い物をすることも可能ではあります。
自分に歯止めが効かない人が大変なことになるのは、クレジットカード自体の特徴でもあるので、ご利用は計画的にしましょうね。
また、クレジットカード自体は、上手に使えばポイント還元や優待を受けれるなどのメリットもたくさんあります。以下におすすめクレジットカードをご紹介していますので、よろしければご覧ください。
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