コンビニ業界の売上高・店舗数・年収ランキング!業界動向や課題は?

ポイントを指すビジネスマン

今や日常生活に欠かせない存在となったコンビニエンスストア。

ここでは、そんな人々の生活を支えるコンビニ業界について、売上高、店舗数、平均年収の順にランキングをご紹介します。また、後半では、コンビニ業界全体の動向や今後の課題についても取り上げます。

最近、24時間営業の見直しやバイトの不適切動画投稿など、色々と世間を騒がせているコンビニ業界。

業界事情を様々な観点からご紹介しますので、業界理解を深めるために参考にして頂けると幸いです。

コンビニ業界の売上高ランキングTOP5

ここでは、コンビニ業界における売上高ランキングと各社の基本情報をご紹介していきます。

第5位 スリーエフ 797億円

  • 経常利益 -28億円
  • 従業員数 121人
  • 本社 神奈川県横浜市中区日本大通17
  • 設立年 1981年

売上高ランキング第5位にはスリーエフがきています。

関東を中心に店舗を展開していたスリーエフですが、近年は業績の悪化が進んでいました。

そこで、2016年に経営再建に向けローソンと提携し、全店舗を共同ブランド「ローソン・スリーエフ」に転換しました。

ローソン・スリーエフでは、店内の商品約3500のうちスリーエフの独自商品は30品のみであったり、ロードサイドの看板や従業員の制服もローソンのものを使用しています。

そのため、実質的にはローソンの店舗であるといった印象が強くなっています。

将来的にはローソンに一本化される可能性もあると考えられ、今後の展開に注目です。

第4位 ミニストップ 3,363億円

  • 経常利益 36億円
  • 従業員数 2,559人
  • 本社 千葉県千葉市美浜区中瀬1-5-1イオンタワー
  • 設立年 1980年

売上高ランキング第4位にはイオングループのミニストップがランクインしました!

第3位のファミリーマートの売り上げとは大差があり、コンビニ業界がいかに大手三社による寡占状態となっているかが分かると思います。

ミニストップはイートインが強みであり、コンビニエンスストアとファストフード店を融合させた「コンボストア」という独自のスタイルで、他コンビニとの差別化を図っています。

また、国内だけでなく海外に多くの店舗を持ち、国内出店数が2,250店舗ほどであるのに対し、海外ではアジア圏を中心に3,066店舗を出店しています。

第3位 ファミリーマート 2兆55億円

  • 経常利益 518億円
  • 従業員数 5,944人
  • 本社 東京都豊島区東池袋3-1-1サンシャイン60
  • 設立年 2001年

売上高ランキング第3位にはファミリーマートがランクインしました!

ファミリーマートは、2016年にサークルKサンクスを持つユニーグループHDと経営統合をし、2017年にはドン・キホーテと業務提携をしたりと、協業によって規模を拡大してきています。

現在では店舗数でローソンを抜き、セブン・イレブンに迫る勢いを見せており、今後の動きにも注目です。

第2位 ローソン 2兆495億円

  • 経常利益 696億円
  • 従業員数 10,028人
  • 本社 東京都品川区大崎1-11-2 ゲートシティ大崎イーストタワー
  • 設立年 1975年

ローソンは、三菱商事の子会社として三菱グループに属する会社です。

ローソンマートやローソンストア100など店舗種類が豊富であることや、店舗内のBGMをSNSから募ってリクエストの多かったものを流したり、流行りの食べ物をいち早く販売したりと、時代のニーズを反映した経営戦略をとっていることが特徴的です。

国内だけでなく、中国やインドネシア、タイ、フィリピンなどのアジア地域を中心に海外にも店舗を出店していますが、他社と比べ海外進出には遅れをとっているのが現状です。

第1位 セブン&アイ・HD   2兆6,747億円

  • 経常利益 3,501億円
  • 従業員数 56,606人
  • 本社 東京都千代田区二番町8-8
  • 設立年 2005年

売上高第1位にランクインしたのは、自他ともに認めるコンビニ業界ナンバーワンのセブン&アイ・ホールディングスでした!

セブンイレブンを経営しているセブンイレブン・ジャパンは、セブン&アイ・HDの傘下にあり、店舗数でもコンビニ業界最大手となっています。

国内だけでなく海外での事業展開も積極的で、アジアだけでなく、アメリカ、カナダや、ノルウェー、スウェーデン、デンマークなどの北欧にも店舗を出店しています。

コンビニチェーンの店舗数ランキング!全国にコンビニは何店舗ある?

ここではコンビニ業界における店舗数を比較しランキングにまとめました。

  1. セブンイレブン 20,421店舗
  2. ファミリーマート 16,640店舗
  3. ローソン 13,713店舗
  4. ミニストップ 2,175店舗
  5. デイリーヤマザキ 1,359店舗

第1位には業界ナンバーワンのセブンイレブンがきて、それにファミリーマート、ローソンが続いています。

ファミリーマートは、2016年のユニグループ・HDとの経営統合により店舗数を一気に増加させ、ローソンを追い抜き店舗数第2位に浮上しました。

一方、ローソンは現在店舗数の約92%が国内にあり、他社と比べても海外展開が遅れているため、今後のさらなる海外進出により店舗数の増加を図っています。

上位5社を合計し、その他の小規模コンビニチェーンも合わせると、全国のコンビニ店舗数は約55,000店となります。日本全国にはこれだけコンビニが溢れているんですね。

大手コンビニチェーン各社の平均年収!セブン、ファミマ、ローソンの年収はいくら?

ここではコンビニ業界各社の平均年収を比較したランキングをご紹介します。

  1. セブン&アイ・HD   716万円
  2. ローソン 653万円
  3. ファミリーマート 622万円
  4. ミニストップ 586万円
  5. 山崎製パン 566万円

第1位にセブン&アイ・HD、それにローソン、ファミリーマートが続くかたちになりました。

ちなみに、山崎製パンは日本最大の製パン業者であり、2013年に当社連結子会社の株式会社デイリーヤマザキを吸収合併し、コンビニの経営に本格参入しました。

コンビニ業界の現状と課題

業界動向

コンビニ業界の規模は年々増加傾向にあります。その原因としては、電子カード決済の普及や情報システム管理による商品開発の効率化などがあると考えられます。

また、おにぎりや弁当、スイーツの商品開発に力を入れてコンビニ間で差別化をしていくことで、顧客を飽きさせない工夫をこらし集客を図っています。

近年は、業界3位のファミリーマートがサークルKサンクスと経営統合したり、ローソンがスリーエフと資本業務提携を結ぶなど、コンビニ大手三社「セブンイレブン」「ファミリーマート」「ローソン」のさらなる寡占化が進んでいる状態です。

業界のトピックス・今後の課題

  • 海外進出や新型店舗の登場

国内のコンビニ店舗数は約55,000店にまで及び、新規出店の余地がもう残されていない飽和状態にあります。

そのためコンビニ各社は海外展開を加速しており、アメリカや、韓国、台湾、中国などアジア方面への拡大を進めています。

また、店内に食事スペースを設けたり、広いレイアウトをとったりしたりと「居心地の良さ」を追求した店舗も増えてきました。

「海外進出」「店舗の新たな形」の2点は今後コンビニ各社が成長する上で欠かせないポイントとなるでしょう。

  • 24時間営業の見直し

最近、セブンイレブンのフランチャイズ加盟店が人手不足を理由に24時間営業をやめて、短縮営業をしていたことで、本部が違約金を求めたというニュースが話題となりました。

こうした動きから、コンビニ各社が24時間営業について見直しを始めるなどの動きが見られます。

24時間営業によって利便性が高まる一方で、人件費の増大や人手不足などの問題があるのも事実で、今後どうなっていくのかが注目されています。

  • アルバイト教育の必要性

アルバイトの不適切動画の投稿は、ニュースでも数多く取り上げられています。最近では、コンビニ最大手のセブン・イレブンのバイトがおでんの具材を口にいれてから取り出す動画が炎上するといった問題もありました。

SNSが流行し、誰でも気軽に情報発信できる世の中になったからこそ、改めてアルバイト・社員教育の必要性が叫ばれています。

バイトテロ、と呼ばれるこのような行為は企業全体の著しいイメージダウンに繋がります。今後、再発防止のためにどのような施策を手がけるかが重要になってくるでしょう。

以上、今回はコンビニ業界における売上高、店舗数、平均年収の各ランキングと業界全体の動向をご紹介してきました。

セブンイレブン、ローソン、ファミリーマートによる寡占化が進むコンビニ業界ですが、海外進出がどう展開していくのかなど、今後の動きにも注目してみてください。

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