百貨店業界の売上高・営業利益ランキング!業界の動向、課題は?

くしゃくしゃにしたドル紙幣

近年のネットショッピングや「モノからコトへ」など消費トレンドは速いペースで変化し続けています。そんな変化の激しい消費活動の影響を直接受けているのが百貨店業界です。

 

百貨店業界の現在の動向はどうなっているのでしょうか?またどういった会社が最前線を走っているのかなども気になるところです。

 

そこで今回は、百貨店業界の売上高と営業利益をランキング形式でお伝えします。

業界の動向や課題も解説していきますので、ぜひ百貨店業に興味のある方は参考にしてみてください。

全国百貨店の売上高・営業利益ランキングTOP5

積み上がったコイン

売上高ランキング

順位 社名 売上高 対前年比
1 三越伊勢丹ホールディングス 1兆2,688億円 1.2%
2 高島屋 9,495億円 2.8%
3 エイチ・ツー・オーリテイリング 9,218億円 2.3%
4 J.フロント リテイリング 4,699億円 3.8%
5 近鉄百貨店 2,822億円 5.9%

 

見事第1位には三越伊勢丹ホールディングスが輝きました。

三越伊勢丹ホールディングスを牽引する伊勢丹新宿本店はなんと売上高2,741億円で、小売業界の店舗別売上高ランキングでもトップとなっています。

 

1、2、3位が飛び抜けていて、4位以下とは大きな差があることがわかります。エイチ・ツー・オーリテイリングとJ.フロントリテイリングでも5,000億円ほど開きがありますね。

 

1番業績を上げたのは、5位の近鉄百貨店となっています。まだまだJ.フロントリテイリングとは差がありますが、このまま業績を伸ばしていけば追い抜くのも時間の問題かもしれません。

 

営業利益ランキング

順位 社名 営業利益 対前年比
1 J.フロントリテイリング 495億円 3.8%
高島屋 353億円 3.9%
丸井グループ 352億円 12.8%
4 三越伊勢丹ホールディングス 244億円 2.0%
5 エイチ・ツー・オーリテイリング 227億円 1.0%

 

営業利益第1位に輝いたのは、J.フロントリテイリングです。約500億円と他社と比べてダントツです。

 

売上高ではランクインしていなかった丸井グループが営業利益では堂々の3位にランクインしています。

 

高島屋と丸井グループはほとんど変わりませんが、対前年比を見てみると、丸井グループの方が大きく業績を伸ばしていることがわかります。他社が一桁なのに対し、12.8%と今後の活躍にも期待できそうですね。

百貨店業界の概況と各社の動き!インバウンド需要はまだ根強い?

矢印

そもそも百貨店のビジネスモデルって?

百貨店とスーパーのような小売業者でビジネスモデルが異なるのをご存知でしょうか?

 

スーパーは、買い取り仕入れというビジネスモデルをとっています。

買い取り仕入れとは、その名の通りメーカーから商品を買い取り販売します。そのため、買い取った後の商品の売れ残りなどは小売業者であるスーパーが自分たちで負担しなければなりません。

 

対照的に百貨店は、売り上げ仕入れ(消化仕入れ)というビジネスモデルとっています。

これは、メーカーから商品を買うのではなく、預けるという形にし、実際に売れた時に仕入れが行われてたということになります。そのため、売れ残りを負担する必要はありませんが、品揃えの主導権をメーカーが持つことになります。これにより、店頭での差別化があまりできなくなってしまうというデメリットがあります。

 

市場全体の縮小に伴い、各店舗新たなモデルを模索

近年の百貨店業界は、市場全体で縮小傾向にあります。

主な原因としては、若者の店離れ、郊外型ショッピングモール、ユニクロやニトリなどの手頃な価格で質良いものが購入できる専門店などが増えたことなどが挙げられます。

 

2008年の金融危機以降はさらに悪化し、多くの会社がリストラをせざるを得ない状況になりました。「モノからコトへ」流れている中、どのようにして消費者を惹きつけるかが課題となっています。

 

このような百貨店にとって厳しい状況を切り抜けようと、業界大手会社は新たな対策を打ち立てました。

 

一つには、大丸松坂屋百貨店が開業した「GINZA SIX」のような「場所貸し」ビジネスを利用した賃料収入へとシフトする会社が増えたことです。これの利点として、専門店に売り場を賃貸することで安定した収入を得ることができます。

 

二つ目は、三越伊勢丹や阪急阪神百貨店などが行う「自主編成売り場への拡充」です。自社で企画・運営する従来型の売り場を今まで以上に強化しようとしています。これには、百貨店は「消化仕入れ」が一般的なため、売れ残りへの負担が大きくなることと、メーカーが売れ残りを意識するあまり、売り場が同質化していますという背景があります。

 

訪日外国人観光客の売り上げは堅調。2019年2月は過去最高額記録

縮小を続ける百貨店業界を支えるのは、訪日外国人客の増加に伴う免税売上高が拡大です。2017年に比べると拡大ペースは落ちてしまっていますが、免税売り上げは順調な右肩上がりを見せています。

 

特に、日本の質の良さ・文化を象徴した、化粧品や雑貨などの売れ行きが好調です。

2019年2月には、総売上が約319億円と過去最高額を記録しました。購買客数は42.5万人。2013年から73ヶ月連続で増え続けています。

 

まだまだこれからも訪日外国人によるインバウンド需要には期待できそうですね。その分、日本の企業もこの流れに合わせた対策をし続けることが重要です。

 

今回は、百貨店業界の売上高・営業利益のランキング、市場の動向などを解説してきました。今後は、訪日外国人の流れにどう上手く乗っていくか、国内市場が縮小する中でどのような事業展開をしていくかが肝になりそうですね。

 

百貨店各社の今後の取り組みにも注目してみると面白いのではないでしょうか。お金のカタチでは別の業界のランキングも発表していますのでよろしければ合わせてご覧ください。