東京23区待機児童数が多い自治体・少ない自治体ランキング

 

子供

4月になると認可保育園の入園可否が発表されます。この時期には昨年もSNS等でも保護者の嘆きの声が散見されました。

 

そしてここ数年、この待機児童問題が非常に取り上げられており、国、そして各自治体も問題解決に向けて取り組みを始めています。しかし実際のところ、どれだけの効果があったのでしょうか?

 

今回は、東京都に焦点を当て、都内23区の待機児童数の多い自治体・少ない自治体と認可保育園の入園決定率が高い自治体を発表します。また、待機児童問題の現状についても解説しています。

 

保育園への入園を考えているお母さん・お父さんはぜひご参考にしてください。

23区で最も待機児童が多い区は?

ブランコに乗る子供
1位 世田谷区 486人(-375)
2位 江戸川区 440人(+20)
3位 目黒区 330人(ー287)

*()の数字は2017年度の待機児童数との増減を表しています。

 

東京都福祉保健局の発表によると、2018年度の待機児童数が23区内で最も多かったのは世田谷区でした。世田谷区は2017年同様、23区内で最も待機児童数が多い区となってしまいました。

 

2017年は1位世田谷区、2位目黒区、3位大田区であり、ほとんど変わらない結果です。ちなみに2018年2位の江戸川区は2017年には4位であり、待機児童が増加し、上位になってしまいました。

 

待機児童が多いと聞くと、マイナスイメージがあるかもしれませんが、実は1位の世田谷区は、昨年と比べて375人もの待機児童を減らすことに成功しています。

 

そもそも、世田谷区は保育サービスの利用者数も都内でダントツ、そして人口の流入も非常に多い区であり「子供の数が多い」という面もあるため、待機児童問題の解決へと大きく前進していると言えるのではないでしょうか。

 

また、江戸川区など一部の待機児童数は増加してしまっていますが、東京都全体で見れば、2018年4月1日の待機児童数は5414人と、前年比で3172人減少しています。

 

小池百合子都知事も「待機児童問題には、予算も力も注いできた」と述べており、徐々に解決に向かっていることがわかります。

23区内で最も待機児童が少ない区は?

子供を持ち上げる女性
同1位 杉並区 0人(ー29)
同1位 豊島区 0人(0)
同1位 千代田区 0人(0)

23区内では杉並区、豊島区、千代田区が待機児童数が0で、23区内で待機児童が最も少ない区となりました。

 

しかし、杉並区の就学前児童人口は25081人で、保育サービス利用児童数も11737人となっており、23区内で決して少ない方ではありません。

 

それでは、なぜ待機児童0人を実現させることができたのでしょうか。

 

実は、杉並区では平成25年には285人の待機児童がおり、非常に大きな問題となっていました。

 

そこで、杉並区では平成28年に「すぎなみ保育緊急事態」を宣言し、そこから毎年約20箇所ずつ認可保育所を増やすという取り組みを始め、さらに、入園希望者との丁寧なマッチングなどを重ねた結果、2018年に待機児童0を実現させることに成功したのです。

 

認可保育所への内定率は74%まで向上し、もし難しい場合にも認証保育所への入園が叶っているようです。

 

東京23区の認可保育園入園決定率ランキング!1位はどこ?

やはり、保活をされているママにとって最も重要なのは「合格率」ではないでしょうか。

新規に認可の申し込みを立て、入園が決定した児童の割合である「入園決定率」のトップ3をご紹介します。

順位 入園決定率(%)
1 豊島区 88
2 北 区 87.4
3 荒川区 81.8
4 葛飾区 80.4
5 板橋区 80.1
6 品川区 79.8
7 練馬区 78.8
8 杉並区 73.9
9 足立区 73.1
10 江戸川区 70.6
11 大田区 70.5
12 新宿区 70
13 墨田区 69.8
14 世田谷区 69.7
15 江東区 68.7
16 文京区 65.5
17 千代田区 62
18 中央区 61.6
19 渋谷区 60.2
20 目黒区 60
21 中野区 58
22 港 区 57.5
23 台東区 55.4

豊島区は2014年に「消滅可能性都市」と指摘されたのを機に、区が様々な取り組みを始めました。
*参考:入園決定率ランキング2018(出所:保育を考える親の会)

 

豊島区そのうちの一つが待機児童問題への取り組みで、保育所の増設を行いました。

約90%の入園決定率をほこっています。

 

また、2位の北区は家賃補助や医療費助成期間の延長、おトクな子育て支援など、独自の支援を行い、子育てを行うママには非常に居心地の良い地域となっています。

その結果、北区も豊島区に劣らず9割弱の入園決定率となっています。

 

3位の荒川区は23区内で2番目に小さいことから、保育所を建設することのできる用地が限られています。

そのため、内閣府に国家戦略特別区域法の制度緩和を提案し、汐入公園内に保育所を建設しました。これは全国でも初めての事例です。

 

今後も小さい区内のなかで保育所の増設地を探すなどの取り組みを行っていくとのことですので、注目が集まりそうです。

 

待機児童問題の現状と課題

2019年も都市部では依然高水準

日本全体で見れば、2018年4月時点での待機児童数は1万9895人と、2017年と比べて6186人減少しています。

しかし、先ほど見たように東京をはじめとする都市部では、依然として何百人単位の待機児童が存在しています。

 

両親とも正社員(予定)にも関わらず、認可保育園の内定をもらうことができないといったことも多々発生しており、SNS上で「保育園に落ちた」ことを嘆く声が未だに相次いでいるのが現状です。

 

保活断念で仕事やめる人も

では、子供を保育園に預けることができなかった保護者はどのような選択肢を取るのでしょうか。

キッズライン総研の2018年の調査によれば、約半数は「育休の延長」をするとのことですが、約1割の保護者は「会社を辞める」と回答したとのことです。

 

以前の日本では、「男性が仕事、女性は家事・育児」という考え方をする人が多数いましたが、最近では子供ができた後も両親で働きたいと考える人もかなり増えてきています。

そのため、待機児童問題は徐々に解決してきているものの、今後も保育園に子供を預けるニーズは益々増加することが予想されるため、国をあげての抜本的な改革が必要となるでしょう。