一般社団法人 相続診断協会 代表理事(税理士) 小川 実(おがわ みのる)氏
1963年岐阜県生まれ。成城大学経済経営学部卒業。
税理士法人HOPの代表税理士として従事しつつ、2011年12月に一般社団法人相続診断協会を設立し、代表理事を務める。
主に相続診断士検定試験の実施・資格の付与や、相続診断士の育成、相続に関する税務・法務その他各種セミナーなども行っている。
キックボクシングのプロライセンスを持っていることから、愛称は「闘う税理士」。現在はレフェリーとして活躍中で、過去には山本KID徳郁選手や那須川天心選手の試合も務めた経験あり。
税理士や弁護士よりも気軽に相談できる存在に。相続診断協会の取り組みとは?
相続診断協会では、どのような活動をしているのでしょうか。
相続に関する多くの問題を理解し、一般の方への啓蒙活動を行う「相続診断士」を全国に広める活動を行っています。
相続は、多くの人にとって身近な問題でありながら、「誰に相談したら良いのか分からない」といった声も良く聞きます。
相続診断士とは、相続の基本的な知識を身につけ相続診断が出来る人に与えられる資格です。生前から相続に向けて思いを残す大切さを伝えていき、お悩み相談の窓口としてお客様の状況に合わせて最適なご案内ができます。
具体的には、お客様から状況をヒアリングしながら、「相続診断書」というチェックシートに状況を記入してもらうことで、相続に関するトラブルのリスクを数値として出していきます。
その中で、トラブルが発生しそうなケースでは、可能な限り早く税理士・司法書士・行政書士・弁護士などの専門家と協力し、解決に向けたサポートを行っていきます。相続診断士は、相続を円滑に進める「笑顔相続の道先案内人」としての役割を目指しています。
一般社団法人 相続診断協会では、相続診断士を全国に広めるための検定試験の実施や、相続診断士の育成、パートナーの士業事務所を増やしていくための活動などを日々行っています。
「相続診断士」という資格を作ろうと思った理由は何ですか?
相続でお困りの個人のお客様と、士業の専門家を結びつけていきたいと思ったのがきっかけです。
相続は身近な問題であるにも関わらず、親族内でトラブルになったり、知らないうちに損をしていたりするケースが発生しています。
とはいえ、個人の方にとって、税理士や弁護士といった専門家に相談することは、費用面を含めてどこか敷居が高いように感じられる方が多いのも事実。
そんな状況を解決するため、個人のお客様との接点の多い保険の相談員や不動産・銀行の営業の方々に、相続に関するお悩みを相談するきっかけになってもらおうとを考え、一般社団法人相続診断協会を設立しました。
そこで実際に「相続診断士」の資格を作り、資格取得者の名刺に書いてもらうことで、相続に関してお悩みの方々が相談できる窓口作りを広めていきました。
今では全国各地に35,000人を超える相続診断士がおり、パートナーの士業事務所も構えています。
プロが伝授!相続を争族にしないための生前準備とは?
相続トラブルを防ぐために気をつけるべきことは何でしょうか?
まずは事前準備として、相続の公平性を生前からしっかり伝えておくことで、トラブルの9割以上は解決できると思います。
民法では、法定相続分といって相続の均等性を測る目安があります。しかし、実際のところ、相続するものは土地であったりものであったりお金であったり色々で、全ての資産を現金化でもしない限り均等に分けることはほぼ不可能といっていいでしょう。結果として、そこが一番のトラブルの原因になります。
一方で、例えば家業を継ぐ人と継がない人の相続が均等というのは、かえっておかしな話ではないでしょうか?
会社で、社長と社員の給与が違っていても誰も文句は言わないように、家庭でも、その家における役割によって相続する割合は変わってくるものです。
トラブルに発展するほとんどのケースでは、その役割分担ができていなかったり、相続する人が一人で全部決めてしまっていたりしています。つまり、相続において何より重要なのは、平等性ではなく公平性なんですよね。
相続される人が、家業や実家の土地の管理をやる意思があるのか、他の被相続者の意思も確認しているのか、そして、相続の配分について全員に納得してもらえる理由を用意できているか。
それらをご家族の皆様で生前から準備できていれば、円満に相続ができるようになるでしょう。
これから相続をする方、される方へ一言アドバイスをお願いします。
相続で最も深刻な問題になり得るのは、相続した土地や有価証券、現金などを分ける「遺産分割」です。
最高裁判所によると、遺産分割に関する事件全体の中で、5,000万円以下の遺産分割で揉めている件数は全体のおよそ75%を占め、1,000万以下で争っている件数だけでも、全体の31%あるそうです。実際、ご相談を受けていても、200万円の現金の分け方で揉めるご家族もいらっしゃいます。
つまり、揉める原因は遺産の金額の大小に関わらず、完全に平等には分けられないこと。「相続」を通じて「争族」になってしまう可能性は、誰しもが持っているのです。
相続のケースは、十人十色と言われています。一部の知識や偏った情報だけでは、笑顔相続を果たすのは難しいです。これから終活をしようと思っている方や、相続について何かしらのお悩みをお持ちの方は、相続に関する全般的な知識を修得した相続診断士と一度お話しされてみてはいかがでしょうか。
一般社団法人 相続診断協会の詳しい情報はこちら↓
一般社団法人 相続診断協会
住所:東京都中央区日本橋人形町2-13-9 FORECAST人形町7階
TEL:03-6661-9593
FAX:03-6661-1196
代表理事:小川 実(税理士)
HP:https://souzokushindan.com/index.html
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