生命保険の受取人は誰にすればいい?税金も変わってくるって本当?

家と青空

生命保険を契約するときに、多くの人は保険の内容は保険金に注目していると思います。

もちろん、それらも大事なことなのでじっくり見るべきなのですが、忘れてはいけないのが死亡保険金の受取人です。

 

死亡保険金の受取人は、その名の通り被保険者が亡くなった時に保険金を受け取る人のことを指しますが、具体的には誰を指定できるか知っていますか?

 

また、受取人を誰にするかによって税金の額が大きく変わることがあるんです。

死亡保険金はかなりの高額であることが多いだけに、税金が数パーセントの差であっても、実際の額にするとかなりの差になります。

 

今回は、生命保険の受取人には誰を指定できるのか、ということから、受取人によって変わる税金に関することをお伝えします。

また、トラブルが発生しやすいことに関するQ&Aもご用意しました。是非最後までご覧ください!

 

生命保険の保険金受取人として指定できるのは誰まで?

保険金の受取人として指定できるのは誰でしょうか?

原則は親や配偶者、子供など2親等以内の親族

原則、保険金の受取人となれるのは、被保険者の2親等以内の親族です。

 

2親等内の親族とは

  • 配偶者
  • 父母
  • 子供
  • 祖父母
  • 兄弟姉妹

です。いずれも義理を含みます。

事実婚や同性婚のパートナーでも受取人になれる可能性あり

最近では夫婦形態の多様化に伴い、事実婚や同性婚のパートナーでも死亡保険金の受取人になれる保険会社が増えています。

 

そのためのの条件は様々ですが、基本的に以下のような条件があることが多いです。

  • お互いに戸籍上の配偶者がいないこと
  • 一定の期間(2年前後)生計を共にしている、または同居していること
  • 婚約している場合は、結婚の予定があること

 

ただ、事実婚や同性婚のパートナーが、死亡保険金の受取人として認められるかどうかは保険会社次第です。あらかじめ保険会社に確認しておくことをお勧めします。

受取人は1人じゃなく複数人指定してもOK

保険金の受取人は1人である必要はありません。

 

無用な相続トラブルを避けるために、配偶者と子供と複数人指定している方もいます。

 

また、受け取り割合も定めることができます。例えば配偶者に50%子供2人にそれぞれ25%といった感じですね。

 

ただ、受取人を複数指定すると、保険金受取に際に受取人全員の印鑑証明書や保険金請求書などの必要書類をそろえる必要があります。

全員分の書類がそろわないと、いつまでたっても保険金を受け取ることができないので、受取人が1人の時と比べると、受け取りに手間がかかるといえます。

 

さらに、保険会社にもよりますが、保険金の支払いが、受取人のうち代表者1人にまとめてされるということもあるので、契約時に確認しましょう。

死亡保険金にかかる税金の種類は3パターン【早見表付き】

電卓計算

死亡保険金にかかる税金は3種類あります。以下の早見表を参考にしください。

 

契約者(保険料負担者) 被保険者 死亡保険金受取人 掛かる税金
相続税
贈与税
所得税

 

以上にあげたものは、あくまでも一例です。

 

  • 契約者と被保険者が同じ:相続税
  • 契約者・被保険者・受取人がそれぞれ違う:贈与税
  • 契約者と受取人が同じ:所得税

と覚えましょう。

①相続税がかかるケース

相続税には、死亡保険金の非課税枠というものがあります。

 

  • 死亡保険の非課税限度枠=500万円×法定相続人数

 

これの範囲内であれば、死亡保険金に相続税はかかりません。そして、この額を超えると相続税がかかる可能性があります。また、相続税には基礎控除というものもあります。

 

  • 相続税の基礎控除=3,000万円 +(600万円 × 法定相続人数)

 

相続税の基礎控除は、死亡保険金も含めた遺産額から差し引きます。そして残った額に相続税がかかります。

つまり、死亡保険金の非課税枠以上の部分と、それ以外の遺産の額の合計が、基礎控除の額を超えると相続税が発生するということです。

 

また、相続人が配偶者の場合は1.6億円までが非課税となります。

相続税は仕組みが複雑であったり、トラブルが発生しやすいものですので、不安な場合は弁護士に相談するのも手でしょう。

②贈与税がかかるケース

贈与税がかかる場合、贈与税の課税価格は以下のようになります。

 

  • 死亡保険金含めた贈与財産-基礎控除110万円=贈与税の課税価格

 

贈与税は3種類の中でもっとも税金が高額になりやすいです。税金の面からみると、贈与税がかかるパターンを選ぶのはできるだけ避けたほうがいいでしょう。

 

そのための最も簡単な方法は、契約者と被保険者をいっしょにしてしまうことです。

こうすることで、死亡保険金は相続税の対象になるので、結果的に課税される確率を下げることができます。

③所得税がかかるケース

所得税がかかる場合は、死亡保険金を一時金として受け取るか、年金として受け取るかで所得区分が異なります。

一時金として受け取る場合、所得区分は「一時所得」となり、年金として受け取る場合は「雑所得」となります。

 

  • 一時金として受け取る場合

一時金として死亡保険金を受け取る場合、課税される価格は以下のようになります。

{(死亡保険金-払った保険料累計)-一時所得の特別控除額50万円}÷2=課税価格

 

  • 年金として受け取る場合

年金として死亡保険金を受け取る際には、所得税が源泉徴収されます。

生命保険の受取人に関するQ&A!トラブルが起きる前に確認!

ポイント

死亡保険金の受取人は、通常被保険者の同意のみで変更できます。

 

ただ、受取人に関して、トラブルが起きることも多いです。そうならないためにも、あらかじめケースを想定しておきましょう。

Q1.受取人が被保険者より先に死亡したら、保険金は誰が受け取る?

受取人が亡くなった場合は、速やかに受取人の変更手続きをしましょう。

 

変更手続きが完了する前に被保険者が亡くなった場合は、自動的に法定相続人が死亡保険金の受取人となります。

法定相続人が複数人いる場合は、法定相続割合に応じて、死亡保険金が分割されます。

 

また、2親等以内に親族がいなくなってしまった場合は、受取人の子供に相続権が引き継がれることが多いです。つまり、受取人を甥や姪などの三親等の親族にするということです。

 

ただ、細かい規則は保険会社によって異なりますので、このケースに当てはまりそうな人は、あらかじめ問い合わせをしておきましょう。

Q2.離婚・別居等で受取人を変更したい場合はどうする?

生命保険では、受取人に保険の請求権があります。つまり、受取人が元夫(元妻)の一人だけだった場合、当たり前ですが元配偶者に全額支払われます。

 

そのままでも良ければ、受取人の変更をする必要はありませんが、子供やその他の親族に保険金を残したい場合は、受取人の変更をしましょう。

上に述べた取り、受取人の変更には受取人の同意はいりません。後々火種となってしまう可能性があるので手続きは早めに済ませましょう。

Q3.遺言で保険契約とは別の受取人を指定されたら?

遺言で受取人を変更することも可能です。ただ、遺言で受取人を変更するには、以下の2つの条件を満たしている必要があります。

 

  • 契約者が被保険者の同意を得ていること
  • 法律上有効な遺言であること

 

遺言で受取人を変更する場合は、保険会社に変更する旨が届いたのちに、変更が有効になります。つまり、変更するまでは前の受取人に請求権があります。

 

遺言の作成にはかなりの手間と、豊富な法律の知識が必要です。すぐにできるものではないので、早めに弁護士に相談することをおすすめします。

 

 

生命保険の受取人を誰にするかということは、とても大事なことです。これをおろそかにした結果、将来的に親戚同士が争う、なんてこともない話ではありません、

実際保険金を巡った裁判なんかも起きています。

 

自分の子供や親戚たちがそうならないためにも、保険の契約の前に、しっかりと受取人について考えておきましょう。