子供が小学校に入る前にマンションに引っ越そうかなとお考えの方も多いのではないでしょうか?
最近は、都心回帰の影響もあって、通勤に時間のかかる郊外に家を建てるより、都心部のマンションの購入を考える人が増えています。
ご近所づきあいなども一戸建てより少なくて済み、家のメンテナンスもマンションなら管理会社が行ってくれてメリットは大きいですね。
それでも、マンションは維持費がかかり、購入してからも費用がかさむと言われますが、その内訳にはどんなものがあるのでしょうか?
また、マンションの維持費は月々いくらくらいになるのでしょうか?
管理費や修繕積立金を含む維持費は、マンション購入時からずっとかかってくるものですので、購入を検討する際は、事前にどれくらいかかるのか知っておきましょう。
マンションの月々の維持費はいくら?新築と中古でどのくらい違う?
まずマンションを購入した場合、維持費はいくらくらいになるのかみてみましょう。
新築マンションと中古のそれぞれ例をご紹介します。
ここでは維持費のうち、管理費・修繕積立金と呼ばれるものの費用に絞りました。
管理費・修繕積立金はマンションの修繕、修繕に備えるために住人が共同で出し合う、毎月かかる費用のことです。
しかし、以下の表のほかに、車を持っている場合は駐車場代がかかり、固定資産税もかかってきます。
新築
新築でマンションを購入する場合、1年目の維持費はどれくらいになるのでしょうか?
ここでは世田谷区に2019年11月完成予定の新築マンションの例をご紹介します。(価格は4480万円~8580万円)
内訳 | 金額(月々) |
管理費 | 10,500円~17,400円 |
積立修繕金 | 3,800円~6,300円 |
インターネット使用料 | 1,210円 |
計 | 15,510円~24,910円 |
このほかに、修繕積立基金として引き渡し時46万円~78万円がかかります。
また固定資産税の相場は、新築のマンションでは10万円といわれています。
引き渡し時に修繕積立金がかかるのを除けば、1年目の維持費は思ったより少ないと思ったかもしれません。
中古
ここでは同じ世田谷区の築9年の中古マンションの例をご紹介します。(専有面積 70.75m²、3LDK、価格6,300万円)
内訳 | 金額(月々) |
管理費 | 14,000円 |
修繕積立金 | 12,030円 |
計 | 26,000円 |
中古の場合、固定資産税は新築より高くなることがあります。
なぜなら、新築時から5年間は固定資産税が軽減されて、半額になるためです。また、修繕積立金も一般的に築年数が経つと高くなる傾向があります。
ですので、管理費と修繕積立金を加えた金額は中古の方が高くなることがあります。
中古マンションの方が住宅価格が安いから、中古にしようと思っても、案外と維持費が高くなってしまうかもしれません。
中古マンションを購入する際は、管理費や修繕費が高すぎないか確認しましょう。
マンションの維持費で大きく占めるのは管理費と修繕積立金!
管理費とは?平均額は?
管理費とはマンションでの生活を快適に保つために、共有部分を掃除したり、エレベーターの整備をしたりする費用として使われます。
近年はコンシェルジュが常駐していたり、ジムなどを備えているマンションもあります。
そのようなコンシェルジュやジムの運営にかかる費用は、管理費から出ています。
このようにサービスや施設が充実しているマンションでは、その分住民の負担が大きくなります。
一般的に管理費は月額1万円~2万円ほどといわれています。
管理費は住民の持ち分に応じて負担されるものなので、戸数の多いマンションの方が比較的安くなる傾向があります。
修繕積立金とは?
修繕積立金とは、10年~12年ごとに実施する大規模なメンテナンス工事に使われる費用のことで、住民みんなで工事費用を出し合うというものです。
国交省は目安となる修繕積立金の額を公表していますが、多くのマンションでは新築時にはこの金額よりも修繕積立金を安く設定しています。
しかし、築年数が経つにつれて壁の塗装が必要になってきたり、エントランスのタイルがはがれてきたりして、大きな費用がかかります。
そこで、5年後、10年後などのタイミングで、修繕積立金の値上げがされて適正金額にされていく場合が多いです。
マンション購入時に、段階的に修繕積立金が上がっていくことの説明があるはずですので、値上げのタイミングやいくらくらい値上げされるのか確認しておきましょう。
維持費と修繕積立費は毎月2~3万円ほどかかりますので、年間で24~36万円の支出になります。
ほかにも固定資産税・駐車場代がかかるので注意!
平均的な固定資産税
固定資産額は以下のような式で計算できます。
- 専有面積が200㎡以下の場合の固定資産税額
- 固定資産税評価額×1/6×1.4%
- 専有面積が200㎡以上の場合の固定資産税額
- 固定資産税評価額×1/3×1.4%
固定資産税は土地と建物それぞれに課税されます。
例えば80㎡、2500万円の土地、1500の建物の場合の固定資産税を考えてみましょう。
土地への課税対象額は
- 2500×1/6×1.4%=約5.8万円となります。
また、新築の建物の場合、建物の資産税評価額が5年間は1/2となります。
ですので、建物の固定資産税課税額は、
- 2500×1/2×1.4%=17.5万円となります。
ですので、このケースの固定資産税は
- 5.8万円+17.5万円=約23.3万円となります。
固定資産税について、また計算方法については下の記事を参考にしてみてください。
平均的な駐車場代
車をお持ちの方は駐車場代も維持費としてかかってきてしまい、家計の負担になってしまいますね。
都心は駐車場代は高い場合が多く、マンションが駅からどれくらい近いかなど立地によって価格は大きく変わってきます。
地方では5,000円~1万円ほどで借りることができますが、東京都中心部では2万円以上になる場所も多いようです。
ですので、マンションの敷地内だと駐車場代が高いので、マンション周辺の駐車場と契約することで節約するといった方法もあります。
住宅ローンを含めるとどれくらいの負担になる?
ここまでマンションを購入した場合の維持費として管理費・修繕積立金・固定資産税・駐車場代などを考えてきました。
しかし、現実的にはこれらの維持費のほかに住宅ローンも返済していくことのなると思います。
例えば5,000万円のマンションを購入した場合、月々の返済額はどのくらいになるのでしょうか?
- 金利0.5%の時の月々の返済額・・・13.0万円
- 金利1.0%の時の月々の返済額・・・14.2万円
- 金利1.5%の時の月々の返済額・・・15.4万円
住宅ローンについては以下の記事を参考にしてください。
5000万円の住宅ローン返済額は?必要な年収や頭金はいくら?
ということで、住宅ローンに毎月の維持費を加えると、駐車場代を含めなくとも、30万円以上はかかることになります。
マンション購入の場合、ローン返済後は毎月かかるお金は少なくなります。
しかし、管理費や修繕積立金は毎月かかり続けるので、家計の負担になってしまいますね。
マンションの維持費は予想よりかかると思った方も多いのではないでしょうか?
マンションを購入する際は住宅価格だけでなく、維持費にも注目することが大切です!
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