ビットコインはバブルなのか?歴史上のバブルと比較


2017年の一年間だけで1ビットコインが10万円から200万円へと上昇しました。

その急激な上昇スピードによってビットコインはバブルではないかという意見も出ています。

そもそもバブルとは何でしょうか?

日本のバブル経済とその崩壊は皆さん知っていると思いますが、歴史上バブルは幾度となく繰り返されてきました。

この記事ではバブルの歴史とビットコインの行方についてまとめました。

バブルとは?

バブルとは英語で「泡」を意味します。

株価や資産の価格が泡のように際限なく膨らんでいくことが「バブル」なのです。

景気にはいい時と悪い時があり、それを繰り返していきます。

長期的な株価や経済成長率を観察すると波のような動きになっていることが分かります。

バブルの状態とは資産価格が際限なく上昇していくことを意味しています。

最初は実体経済や資産の価値の上昇に裏付けされた上昇ですが、ある時期を境に実際の価値と乖離して価格だけが上昇し続けることが起きるのです。

価格が上昇し続ければ買えば買うだけ儲かるということなので、一儲けしようと大量の投機的なマネーが流入してさらに一段階価格が上昇することになります。

こうして異常な価格上昇が起こりバブルとなっていくのです。

もちろん膨らみ続けて限界を超えた泡は必ずどこかで弾けてしまいます。

これが「バブルの崩壊」です。

投機的なマネーがこれ以上価格を支えられないときにバブルの崩壊が起こります。

一旦価格の上昇トレンドが崩れると、投機的なマネーが一斉に市場から逃げていくのでバブルの崩壊は短期間に価格の暴落という形をとって現れます。

一商品のバブルの崩壊なら影響は限定的ですが、中には株価など経済全体に影響を及ぼすものもあります。

日本のバブル経済

有名な日本のバブル経済では日経平均は1989年12月29日に3万8957円44銭という史上最高値を付けました。

株価の上昇と同時に土地の価格も急騰しました。

東京23区だけでアメリカ全土の土地を買えると言われ、日本経済が世界一だと褒めたたえた「ジャパン・アズ・ナンバーワン」というタイトルの本がアメリカでベストセラーになった時代でした。

下の表は1989年3月末の「世界」企業時価総額ランキングです。

順位 社名 時価総額
1位 NTT 日本 1830億ドル
2位 住友銀行 日本 760億ドル
3位 日本興業銀行 日本 739億ドル
4位 第一勧業銀行 日本 695億ドル
5位 富士銀行 日本 684億ドル
6位 IBM アメリカ 652億ドル
7位 三菱銀行 日本 652億ドル
8位 エクソン アメリカ 605億ドル
9位 東京電力 日本 599億ドル
10位 三和銀行 日本 542億ドル

世界上位10社の内8社を日本企業が占める状況でした。

これ以降も11位トヨタ自動車、12位野村證券、13位新日本製鉄と日本企業が続いていきます。

日本企業のなかでも特に銀行が上位を占め、その理由が企業の収益力が高かったからではなく銀行が融資の担保にとっている土地の価格が評価されていたからなど今から考えれば不健全とも言えるような時価総額でした。

ちなみに現在のランキングは以下のようになっています。(2017年11月末時点)

順位 社名 時価総額
1位 アップル アメリカ 8800億ドル
2位 グーグル アメリカ 7100億ドル
3位 マイクロソフト アメリカ 6500億ドル
4位 アマゾン アメリカ 5700置くドル
5位 フェイスブック アメリカ 5100億ドル
6位 テンセント 中国 4800億ドル
7位 バークシャー・ハサウェイ アメリカ 4800億ドル
8位 アリババ 中国 4500億ドル
9位 ジョンソン&ジョンソン アメリカ 3700億ドル
10位 JPモルガン・チェース アメリカ 3600億ドル

アメリカ企業が上位10社中8社を占め圧倒的です。アップルやグーグル、マイクロソフトなど世界中で広くサービスを展開している企業が多いので皆さんにとっても納得の結果ではないでしょうか。

ちなみに日本企業ではトヨタ自動車の40位が最高です。

日本全体が好景気に沸いたバブル経済でしたが、すぐに終わりがやってきます。

公定歩合の急激な引き上げなどにより株価が急落し、わずか9か月後には2万円を割り込み最高値の半分近い価格まで減少しました。

その後の景気の低迷は「失われた20年」とも呼ばれ、皆さんご存知の通りです。

現在もアベノミクスで株価が上がっているものの、日経平均は2万円前半であり3万円台には遠く及ばないことを考えるとバブル期の株価の異常さが分かると思います。

世界恐慌

バブル崩壊が一国だけでなく世界に大きな影響を及ぼした出来事が「世界恐慌」です。

第一次世界大戦後、戦場となり荒廃したヨーロッパに代わりアメリカが世界最大の経済大国になりました。

アメリカには空前の好景気が訪れ、「狂騒の20年代」とも呼ばれ株価が急上昇しました。

自動車、冷蔵庫、洗濯機などが家庭に普及したのもこの頃です。

しかし、投資信託が開発され個人が株式市場に参加しやすくなったことなどから空前の株式投資ブームが起こり、景気が過熱化しました。

実に約10年間に渡って株価が上昇し続けたのです。

1929年のアメリカから始まった世界恐慌ではダウ工業株平均(日経平均のアメリカ版)が1929年9月3日の381.17ドルから1932年7月8日に41.22ドルまで下落しました。

アメリカでは街中に失業者があふれ、1933年には失業率が25%という記録的な数字にまで上昇します。(1929年ではわずか3.2%)

このバブル崩壊がアメリカだけでなく世界に影響を与えた原因は、経済に打撃を受けた各国がそれまでの自由貿易政策を見直し自国とその植民地の産業を最優先にする「保護貿易政策」を取ったためです。

この影響で世界貿易の低迷が発生します。

巨大な植民地市場を抱えていたイギリス、フランス、アメリカは自国の経済圏だけでもなんとか持ちこたえることができました。

この時最大の打撃を受けたのが第一次世界大戦からの復興途上だったドイツです。

ドイツは第一次大戦で負けたため、商品を売る市場となる植民地を全て失っていたのです。

ドイツの失業率はアメリカを超えるほどで、人々の不満はナチスの台頭を許しました。

ナチスドイツは自国の経済圏を拡大するために周囲のオーストリア、チェコ、ポーランドを侵略していきます。

同じように植民地が少なかった日本でも昭和恐慌が発生し、新たな市場を求めて陸軍による中国進出が活発化しました。

このようにバブル崩壊が戦争や侵略に繋がったことも過去にはありました。

バブルはあとから見ないとわからない

急激な資産価格の上昇=バブル経済」と言われることもありますが、資産価格の上昇がバブル経済であったかどうかは投機による下支えが不可能になって初めて判断できます。

価格の上昇が実体経済や資産の価値上昇に裏付けられているのか分からないのです。

特に一つの商品だけでなく、経済全体が上向いているときはバブルにはなかなか気づかないものです。

バブルは崩壊して初めてわかるのです。

各国はバブルを防ぐために様々な対策を講じてきましたが、現在も完全に防ぐことは難しいのが実態です。

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歴史上のバブル

バブル経済は資本市場の蓄積・拡大と同時に現れました。

始まりは17世紀のヨーロッパです。

ヨーロッパでは大航海時代の到来によって世界中の地域と貿易が活発化し、大儲けする商人が現れました。

貿易によって蓄積され余剰となった資金が商品市場に流れ込んだために初期のバブルが起こったのです。

チューリップバブル

1630年代のチューリップの球根の価格が暴騰したことで起こった世界最初のバブルと言われるのがチューリップバブルです。

17世紀初頭のオランダは当時経済的に豊かだったアジアとの交易ルートを開拓したため、好況に沸いていました。

その中でトルコからもたらされたばかりで珍しかったチューリップの価格がどんどん上昇し、買って転売するだけで誰でも儲かる状況になりました。

末期には球根一つと工場を交換するなど常軌を逸した状況になっていました。

これがチューリップバブルです。

1637年初頭にバブルは弾け、もともとチューリップに価値なんてなかったため価格は暴落しました。

チューリップ価格チャート

The Elliott Wave Theoristより

南海会社泡沫事件

この事件は「バブル」という単語が生み出された事件です。

イギリス政府が1711年に「南海株式会社」を設立。南米貿易の独占権を与えられました。

当時インドや中国などアジアでの独占貿易権を与えられた東インド会社が莫大な利益を上げていたため、人々が南海会社の株式に飛びつきました。

この人気を見て、多くのが勝手に無許可で会社を立ち上げお金を集めました。(当時の会社設立は許可制)

しかし、当時南米はスペインの植民地で、南海会社は南米貿易がほとんど認められず貿易会社というよりも実態として金融会社に近い性格を帯びていきました。

最終的に南海会社の経営者たちが自ら所有していた株式を手放したという情報が漏れたことでバブルは崩壊しました。

南海会社の株価チャート

Telegraphより

上のチャートのタイトルにもある通り、有名な物理学者のアイザックニュートンもこのバブルに巻き込まれ大きな損失を出しています。

会社の実態に目を向けることなく人々の期待だけが先行して株価が上昇してしまった事件でした。

ビットコインに似ているドットコムバブル

ここまで様々なバブルについて見てきました。

特に今回のビットコインに似ていると言われるのが1999年~2000年にアメリカで起こった「ドットコムバブル」です。

様々なIT会社が設立され、コンセプトだけで価格が急上昇するなど実態を伴わないバブルが起こりました。

日本でも同じようにIT会社の株価が急騰し「ITバブル」と呼ばれています。

テクノロジーの進歩

このドットコムバブルの背景にあるのがインターネットなど新しいテクノロジーが急速に普及し、これから世の中を新しい技術を使ったサービスが席巻していくだろうという期待が膨らんだことです。

実際にこの時期にはアマゾン、ペイパル、グーグルなどのインターネット企業が設立され、後に世の中を変えることになります。

加熱しすぎてバブルに

実際にインターネットなどの新技術は普及し始めていましたが、問題は投資家の期待が過熱しすぎてしまったのです。

当時の大手インターネット企業でも黒字化した企業はまだほとんどありませんでした。

なのに期待が先行しすぎて、実現していない企画書だけで数十億円、数百億円もの資金を集めるケースが続出しました。

例えばアメリカのヤフーに出資したソフトバンクは時価総額が20兆円を超え、当時のトヨタ自動車の時価総額を超えるという異常事態でした。

ソフトバンク社長の孫正義も一瞬だけビルゲイツを超え世界一の大富豪になったと語っています。

そんなソフトバンクもITバブル崩壊後は株価が98%暴落しました。

2001年の同時多発テロの影響もありドットコムバブルは崩壊しました。

ナスダック(IT企業がたくさん上場していた取引所)のチャート

thebubblebubble.comより

ドットコムバブルを生き残った企業はその後急成長

アマゾンはドットコムバブルの崩壊で株価が80%暴落しました。

しかし、そのご着実に成長していき現在では時価総額が世界4位で約60兆円を超えています。

バブルは期待が実態を上回ることで発生しますが、技術力など実際に価値がある企業はバブルが崩壊しても着実に成長することができることを示しています。

当時のバブルは先走りしすぎていましたが、インターネット技術の将来性に着目した点では間違ってはいませんでした。

ビットコインはバブルなのか?

ビットコインはバブルなのでしょうか?

各国の中央銀行の総裁や大学の教授の話に従う限り答えはイエスでしょう。

でもバブルが弾けたといって仮想通貨が無に帰すと考えるのは性急かもしれません。

もし、仮想通貨に本質的に価値があるのならば一旦価格が暴落することはあっても長期的に見れば再びバブルを超えて価格は上昇するはずです。

ビットコインの本質的な「価値」

ドットコムバブルの崩壊は技術力のない企業が淘汰されて、真に競争力のある企業はさらに成長を加速した面もあります。

チューリップの球根は本質的に価値のないもの(綺麗な花が咲く以上のなにか)だったので、バブル崩壊後価値は無になりました。

しかし、ビットコインに使われているテクノロジーは限りない可能性を秘めています。

ブロックチェーン技術は今や世界中の金融機関がこぞって導入に向けた研究に着手しています。

仮想通貨に投資するならば、その本質的な価値を見極めることが大事なのかもしれません。

どこまで価格が上昇するかは誰にも分からない

バブルというのは崩壊するまでどこが価格の天井かはわかりません。

ただ、儲かる可能性が高いのもバブルの特徴の一つです。儲かるからこそ人々が熱狂するのです。

捨ててもいいお金なら試しに投資してみてもいいかもしれません。

また、仮想通貨に価値があると信じるのならば短期的な変動を気にせず長期的に持っておくのがいいでしょう。

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まとめ

ビットコインはバブルかについてまとめました。

一口にバブルといっても対象も規模も原因も様々です。

現在の仮想通貨バブルは新しいテクノロジーに期待が集まっている点でドットコムバブルとの共通点が指摘されています。

ただ今までないような変化が起きる可能性もあります。

これからどんなことが起きるのか楽しみですね。

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