ビットコインの歴史・象徴的な事件をもとに振り返る

皆さんビットコインの歴史についてどのぐらい知っていますか?

最初にビットコインを使って初めて買われた物は何でしょうか?

ビットコインが最初に商業的に活用されたのはどこだったのでしょうか?

この記事では仮想通貨の先駆けビットコインの歴史を振り返っていきたいと思います。

ビットコインの誕生

2008年11月、「ナカモトサトシ」と名乗る一人の著者の論文がインターネット上に発表されました。

題名は「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System

この論文ではP2Pネットワークを使って「信用に依存しない決済システム」を構築する方法が描かれていました。

この論文を基に2009年1月にはネットワーク上に最初のオープンソースのビットコイン管理ソフトウェアが登場した。

ナカモトサトシはこのソフトを使い最初のビットコイン「ブロック」に対し「マイニング」を実施し、最初の50枚のビットコインを手に入れました。

最初のビットコイン取引は掲示板「bitcointalk」上で行われ、その中には1万ビットコインで1枚のピザを注文するというものも含まれていました。

最初の現金との交換

最初のビットコインと現金の交換も2009年に掲示板上で実現しています。

5050ビットコインと引き換えにペイパルを通して5.02ドル(約500円)が支払われました。

もしこの5050ビットコインを今日まで持っていたなら4500万ドル(45億円)になっています。

最初の買い物

2010年4月にフロリダ州に住んでいたソフトウェアエンジニアがCPUの代わりにGPUを使ってマイニングを行った方が格段に効率がいいことに気づきます。

これによって従来1日50ビットコインを生成していたのが1日1400ビットコインへと各段に生産性が上がりました。

5月には7万ビットコインも所有していた彼はビットコインで実際のモノが買えないかと考えます。

彼は掲示板上で1万ビットコインの代わりにピザを送ってくれるよう頼みます。

この書き込みを見た人が電話でピザを注文し彼の家に届けました。これが最初のビットコインでの買い物でした。

結構アナログだったんですね。

重大な欠陥の発見

2010年8月にビットコインに重大な欠陥が見つかります。

取引の後「ブロックチェーン」に記録される以前の完全な認証を受ける前の段階において、ビットコインの設定を迂回して無制限にビットコインを生成できるというバグでした。

8月15日にこの欠陥を悪用され一回の取引の中で1.84億ビットコインが創り出されてしましました。

1時間以内にこの取引の異常が発見され、欠陥が修復されると同時に問題の取引記録は削除されました。

この事件を受けてビットコインネットワーク全体が新しいもの更新されました。

これが現在に至るまで発見され悪用されたビットコイン自身に起因する唯一の重大な欠陥です。

ビットコインの成長期

2010年以降ビットコインの知名度は飛躍的に向上し、価格も上昇していきます。

初めてのビットコイン取引所

マウントゴックスは東京に存在していたビットコイン取引所です。

2010年に営業を開始した最初期の取引所で、競争相手が少なかったとこもあり一躍世界最大の取引所になりました。

最盛期にはビットコイン取引の80%がマウントゴックスで行われていました。

2014年2月にマウントゴックスはサイト上で取引の停止を宣言し、その後すぐに破産申請を行いました。

原因はハッカーの攻撃によってビットコイン74万4千枚が盗まれたことによるものでした。

当時のビットコイン価格で3.5億ドル、2018年2月現在の価格で67億ドル(7000億円)の被害でした。

事件後ビットコイン価格は低迷し、被害者は長い訴訟合戦に巻き込まれることになりました。

初めてビットコインが注目された事件

2010年11月にアサンジが運営していた「ウィキリークス」がCIA元職員のスノーデンによってもたらされたアメリカの外交秘密文書を暴露します、

内容はアメリカの全世界でのスパイ活動に渡るもので、アメリカ政府は激怒します。

アメリカ政府は銀行や決済会社に対してウィキリークスの口座と寄付を凍結するよう圧力をかけました。

ウィキリークスは資金源を失い運営の危機に直面したときに、ビットコインフォーラムではウィキリークスに対してビットコインを通じての寄付を利用するよう提案します。

これがメディアなどでも報道され、多くの人々がビットコインについて初めて知ることとなりました。

2011年から2017年までの間にウィキリークスは4025ビットコインを寄付として受け取っています。(3600万ドル相当)

闇サイトの決済に利用される

2010年頃からビットコインは闇サイトの決済に利用されるようになりました。

これらのサイトは通常のインターネットからではアクセスできず、Torなどの特殊な匿名化ソフトを使ってアクセスする「ダークウェブ」に存在し、違法薬物や銃器など政府の規制が厳しい商品を売買しています。

現金の送金だと「足」が付きやすいため、ビットコインは取引の追跡が難しく使い勝手がいいため急速に普及しました。

中でも「シルクロード」という名の最大の闇サイトではドラッグや銃器だけでなく、暗殺の依頼や臓器の売買など無法地帯と化していました。

2013年にFBIが地道な捜査の末に「シルクロード」の取り締まりに成功しサイトは閉鎖され、運営者は逮捕されました。

この時ビットコインは2万6千枚が押収されています。(当時で320万ドル、現在で2億3千万ドル相当)

闇サイトは閉鎖されましたが、その有用性が確認されたビットコインの人気には火が付きました。

悲しいことですが、ビットコインが最初に商業利用されたのは非合法取引が舞台だったのです。

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ビットコイン価格の変遷

以下にビットコイン価格の簡単な変遷を載せました。

ビットコインの登場から2014年まで価格が上がり続け、マウントゴックス事件でしばらく停滞した後2017年再び上昇に転じ、しかも上昇スピードが加速度的に高まっていったことが分かります。

時期1BTC:1USD主な出来事
2010年400:1「bittalk」での自発的な取引の中で最初の交換比率が生れる。1万ビットコインで25ドルのピザと交換される。主な交換比率は取引所「マウントゴックス」の対ドルレートが参考にされた。
2011年100:1機密情報を漏らしたことでアメリカ政府の怒りを買い、窮地に追い込まれたウィキリークスがビットコインでの援助を受け付けると表明。マウントゴックスがハッカーに攻撃され価格が一時99%の暴落を記録。
2012年1:331ビットコイン10ドルまで常用。最高で1ビットコイン33ドルを記録
2013年1:12003月末に時価総額が初めて10億ドル(約1000億円)を突破。5月に前フェイスブック幹部がビットコイン価格が10年以内で3000倍になると予測を発表。11月末には1ビットコイン1000ドルを超え12月の上旬には金1オンスの価格を超える。
2014年1:10002014年2月に最大の取引所だったマウントゴックスが再度ハッカーの攻撃を受けビットコイン約500億円分を盗まれ破綻。ビットコイン価格が低迷。
2017年1:10000~5月に初めて1500ドルを突破。その後右肩上がりに上昇し10月に5000ドル、11月に1万ドル、12月に1万5千ドルを突破。最大のビットコイン市場だった中国が政府の規制で縮小し、代わりに日本、韓国、アメリカなどからの流入が増加。

まとめ

ビットコインの歴史についてまとめました。

まだまだ誕生してから日の浅いビットコインですが、様々な事件に巻き込まれながら瞬く間にに普及していったことが分かります。

今度どうなっていくのでしょうか?

目が離せませんね。

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