企業のホームページなどを見てみると「CSR」という何やら見慣れないワードが目につきます。
実際にクリックしてみると、本業とは全くと言っていいほど関係のない森林の保護活動やスポーツや芸術を振興する活動を行なっている様子が紹介されているのではないでしょうか?
もともとCSRは「企業の社会的責任」と訳されることがほとんどでしたが、以前に比べて経営分野との統合やグローバル化を経て、少し系統が異なってきているのが現状です。
CSRは単に環境保護や社会貢献になるだけでなく、企業自身のイメージの向上や自社の名前を広げる家でも重要なビジネスツールとして期待されているものの一つです。
今回は、そもそもCSRとはどんなものなのか、また具体的にはどんな活動が行われているのかなどを中心に説明していきたいと思います!
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CSRの定義とは?
CRSとはCorporate Social Responsibilityの頭文字を取ったもので、語彙的な意味では「企業の社会的責任」と訳されることがことんどです。
広辞苑では、
CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)
企業は利益を上げ、最低限の法的責任を果たすだけでなく、企業活動を通じて市民や地域、社会の要請に対し積極的に貢献すべきとする考え。
と記載されており、CRSは企業の利潤追求的な経営からは乖離した、慈善活動的なものであるとも読み取れます。
もちろん地域社会の伝統を保護したり、環境保護のための植樹活動は社会的には非常に望ましい活動であることは認められていますが、その一方で最近のCSRは以前とは少し違った意味合いを持つようになってきているのです。
企業側のCSRをやるメリットとデメリットは?
メリット① 企業のブランド力・イメージの向上
CSRは本業の事業収益に直接つながることはほとんどありません。
CSRの多くは、見返りや収益を期待しない慈善事業的性質が強い事業がほとんどだからです。
その一方で、CSRを積極的に行う企業に対しては、自然と「あの企業はいい企業だな。」とポジティブなイメージを人々に持ってもらえるようになるのです。
特に大企業ともなると直近の売り上げだけではなく、向こう何十年にも渡った売り上げ確保が必要になってくるので、直接お金にはならなくとも、企業の好感度をあげておくことは極めて重要なことなのです。
同時に他社との差別化が図れるというブランディング効果もありますね。
またCSRを通して、本業だけの運営では関わることのなかった業界との接点を持つことができるので、新たなネットワーク作りができるようになるビジネス上のメリットがあります。
メリット② 優秀な人材を獲得できる
先ほどの企業のイメージ向上とも少し重なるところはありますが、やはり社会の役に立っている企業、働きがいのある企業に優秀な人材は集まってきます。
そうした意味でも、いいイメージを持たれることは優秀な人材にも関心が持たれやすくなるという採用面でも大きなメリットがあるのです。
また、従業員も利益主導の事業だけでなく、自分の会社では社会のためになることをやっているんだ、と胸を張って働ける良いきっかけになります。
CSRには金銭的なメリットだけではなく、リクルート面やモチベーションの面でも大きなメリットがあることがわかっています。
デメリット コストがかかる
CSRを行う上でのデメリットは、やはりコストがかかるという点です。
本業の収益には直接繋がらない事業に投資をするので、できて間もない企業や経営の苦しい企業にとってはなかなか厳しい試みです。
もし自社でもCSRに取り組んでみようという経営者の方がいらっしゃったら、経営状態を確認の上、無理のない範囲での実施をお勧めします。
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CSRにはどういった例がある?
①発展途上国への支援活動
ダノングループでは、「ボルビック」を1リットル購入するたびに、劣悪な水環境で生活しているアフリカの子どもたちに対して、清潔で安全な水が飲めるように10リットルの飲料水を寄付するという、「1ℓ for 10ℓ(ワンリッター フォー テンリッター)」プログラムを実施しています。
②環境問題への保護活動
セブン&アイホールディングスでは地球の温暖化防止や、生物多様性の維持・保全に寄与することを目標として、一般財団法人セブン‐イレブン記念財団が計17カ所で行っている「セブンの森」づくりに取り組んでいます。
③社会福祉事業
TOTOグループでは、CSRの一環として災害地域などを支援する社会福祉事業を行なっています。
寄付金はもちろんのこと、実業団選手によるスポーツ教室など経済的・精神的な支援を継続して行なっています。
まとめ
企業の行なっているCSRについて今回は紹介していきました。
従来のCSRとは異なり、海外での活動や復興支援などバラエティに富んだ事業が展開されています。
企業の研究をする際には、どんなCSRを行なっているのか、またCSRを通してどのような狙いを持っているのかなどを考えてみると面白いのではないかと思います。
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