東洋経済が2017年11月末に公開した全国企業生涯給与ランキングの地域版の第一弾として、東京都の企業のワーストランキングを発表しました。
「ワーストランキング」というと不名誉なことで、発表しづらいのでは?というような気もしますが、やはり、高い企業だけではなく、低い企業も知りたいという声が大きかったようです。
このランキングの数字は、厚生労働省が調査・公表している「平成26年賃金構造基本統計調査」の5歳刻み賃金額(所定内給与+賞与)から業種分類ごとに賃金カーブを算出し、それを各企業の平均年収と年齢に当てはめて試算し算出したものです。
なので、平均年齢が高い企業が低く出ている傾向がありますが、業界や企業をみるおおよその目安になるでしょう
東洋経済では1~500位までを公開していますが、ここでは1~100位を一緒に見て、どの業界が生涯賃金推定値が低いのか、就職するならどの業界がいいのかを探っていきましょう!!
東京都の企業の生涯給与ランキングを一気見!高給な業界は?
ワーストランキングを1位から100位まで一気見!
生涯給料「東京都ワースト500社」ランキング
順位 社名 生涯賃金(万円) 平均年収(万円) 平均年齢(歳) 1 太平洋興発 1億0019 323 57.8 2 日本管財 1億0368 333 52.4 3 プレステージ・インターナショナル 1億0525 274 37.3 4 堀田丸正 1億1766 348 44.5 5 アウトソーシング 1億2043 322 38.8 6 ファステップス 1億2057 368 45.6 7 エス・サイエンス 1億2075 400 51.6 8 ニチイ学館 1億2091 351 43.6 9 ミナトホールディングス 1億4553 435 45.6 10 ヤマノホールディングス 1億2342 360 47.7 11 シーズメン 1億2373 350 39.7 12 ハピネス・アンド・ディ 1億2670 341 36.3 13 大黒屋ホールディングス 1億2672 374 50.7 14 ナガホリ 1億2821 376 44.2 15 石垣食品 1億2890 373 46.2 16 セーラー万年筆 1億3257 372 42.3 17 コックス 1億3259 383 41.5 18 As-meエステール 1億3409 358 38.6 19 ラオックス 1億3441 332 32.2 20 パートナーエージェント 1億3509 384 42.4 21 パスポート 1億3522 378 38.7 22 京都きもの友禅 1億3522 395 42.9 23 グローバルグループ 1億3582 337 34.7 24 ムラキ 1億3625 386 43.0 25 細谷火工 1億3700 413 45.4 26 マーチャント・バンカーズ 1億3739 377 40.3 27 ティーケーピー 1億3768 343 34.8 28 サダマツ 1億3826 364 35.2 29 ダイヤ通商 1億3952 380 36.9 30 やまねメディカル 1億3960 418 45.4 31 ニッチツ 1億3981 401 43.3 32 大庄 1億3996 408 42.3 33 ピーエイ 1億4069 357 35.9 34 桂川電機 1億4074 437 48.3 35 ユニマットリタイアメント・コミュニティ 1億4080 389 40.7 36 ミサワ 1億4116 320 28.9 37 ANAP 1億4148 339 31.0 38 富士ソフトサービスビューロ 1億4213 404 42.4 39 オウチーノ 1億4227 347 33.8 40 東天紅 1億4233 396 38.3 41 RSC 1億4239 422 44.8 42 リミックスポイント 1億4249 375 38.5 43 バリューHR 1億4250 387 39.7 44 田谷 1億4271 315 29.8 45 パルマ 1億4292 359 35.2 46 ゼットン 1億4337 355 32.3 47 環境管理センター 1億4439 405 41.6 48 平山ホールディングス 1億4439 292 27.8 49 武蔵野興業 1億4492 442 46.5 50 エヌ・ピー・シー 1億4591 382 38.1 51 セキド 1億4632 410 38.9 52 fonfun 1億4700 365 36.1 53 ジェネレーションパス 1億4700 364 32.3 54 リファインバース 1億4726 426 43.4 55 夢テクノロジー 1億4732 341 31.5 56 日本ケアサプライ 1億4737 394 38.8 57 菊池製作所 1億4753 395 38.4 58 東京會舘 1億4804 447 45.9 59 まんだらけ 1億4818 383 34.3 60 エスエルディー 1億4896 345 29.7 61 キャンドゥ 1億4936 402 36.3 62 小僧寿し 1億4937 436 44.2 63 エクストリーム 1億4941 356 32.6 64 インターネットインフィニティー 1億4957 369 34.4 65 サマンサタバサジャパンリミテッド 1億4987 313 26.7 66 シュッピン 1億5025 410 37.0 67 バロックジャパンリミテッド 1億5045 329 27.6 68 ジンズ 1億5077 339 28.6 69 ジャストプランニング 1億5092 364 35.1 70 キャリア 1億5109 344 30.9 71 アートネイチャー 1億5111 409 39.6 72 ゼネラル・オイスター 1億5153 442 45.3 73 ツヴァイ 1億5191 441 43.6 74 ハウスオブローゼ 1億5233 410 36.3 75 明治機械 1億5292 437 43.1 76 東京貴宝 1億5344 450 44.2 77 パシフィックネット 1億5348 418 36.9 78 テンポスバスターズ 1億5376 442 43.5 79 新都ホールディングス 1億5423 410 40.2 80 ロコンド 1億5431 384 32.5 81 大和自動車交通 1億5452 436 42.3 82 浜井産業 1億5499 419 39.9 83 第一屋製パン 1億5502 443 38.8 84 日本アセットマーケティング 1億5511 404 37.0 85 セラク 1億5545 349 30.4 86 ケアサービス 1億5551 399 36.5 87 エー・ピーカンパニー 1億5568 374 31.1 88 KeyHolder 1億5619 400 36.4 89 フジコー 1億5640 477 46.5 90 赤阪鐵工所 1億5643 437 41.8 91 ワイズテーブルコーポレーション 1億5665 385 32.0 92 精養軒 1億5694 438 41.3 93 ハーバー研究所 1億5710 367 36.2 94 TAC 1億5720 438 41.2 95 メディアフラッグ 1億5737 389 34.5 96 北沢産業 1億5753 427 41.1 97 RSTechnologies 1億5754 405 35.8 98 タカキュー 1億5757 441 38.8 99 天昇電気工業 1億5787 408 40.4 100 ゴールドウイン 1億5789 433 38.3 東洋経済オンラインより
ランキングを分析!特徴は?
上位を見てみると奇妙なことに気づくかもしれません。
一位と二位をみてみると
太平洋興発の業務は
- マンション・宅地・戸建の分譲
- マンション・ビル総合管理
- 不動産の賃貸・仲介
- 石炭及び鉱山機器の販売
- 海運業
- 建築資材、石油の販売
- 保険代理業
太平洋興発のホームページより
日本管財も
- 建物総合管理事業
- 保安警備事業
- 環境施設管理事業
- プロパティマネジメント事業
- 不動産ファンドマネジメント事業
- 経営コンサルティング事業
- マンション管理事業
- 人材派遣事業
- その他の事業
日本管財のホームページより
と一般的に給与水準が高いと言われている不動産を中心にしていることがわかります。
なぜ生涯賃金が低く出ているかというと平均年齢が高いため、推定値を算出する計算式の関係上低く出ているというのに加えて、おそらく60歳を超えた社員を積極的に嘱託として再雇用しているのだろうということが予想でき、そのために平均年収まで低く出ているということがわかりますね!
またほかにも堀田マルセイは和装品、宝飾品、和装小物等の卸売販売、婦人用品等の製造・卸売販売、寝装品等の卸売販売及び意匠撚糸の製造・卸売販売、横ニットの企画・製造・販売を手掛ける会社ですが従業員は
- 連結 166名(他 販売員等 133名)(2017年3月末日現在)
- 単体 64名(他 出向社員等 189名)
となっており、そのため数値が低く出ているのではないか?ということがわかります。
連結とは、その会社1社だけではなく、連結対象のグループ会社(子会社など)全てを含んだ従業員数を意味しています。
今回のデータは連結部分はのぞいて単体のみで算出しているので、数値が低い原因は出向社員比率の高さにありそうですね!
そのほかの企業もしらべてみると企業ごとの原因や業界としての事情が垣間見え、分析をするにあたって高いデータのみでは見えてこなったことまでわかるかもしれません。
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平均年収が高い企業ランキング2018・業界や業種は?
まとめ
いかがだったでしょうか?就職をするにあたって業界ごとの分析ももちろん大事ですが、各社ごとの分析も同時に進めて行くことが大切です。
就職や業界分析をするにあたって、やはり私たちが一番気にするデータは「数字」ではないでしょうか?
しかし数字は背後にある原因や理由まで考えて用いないとときに誤った分析結果を出してしまうことがあります。
四季報や有価証券報告書など、意外と私たちは調べさえすれば企業の詳しい情報やデータについて簡単に手に入れることができます。
それを鵜呑みにするのではなくしっかり自分の頭で考えて用いていきたいですね!
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